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旧ライフハック心理学

心理ハック

135 アフォーダンス実例集サイト

「使いやすさ日記」というサイトがあります。
http://usability.novas.co.jp/diary/271.html

一度はご紹介したいと思っていた、なかなかお勉強になるサイトです。
こういうサイトを、私のブログでも目指していたのですが・・・。思った方向には行かないものですね。

このサイトは、世の中で見かけるツールやサービスについて、「アフォーダンス」の概念を基準に「良い」か「悪い」かを計っていくという趣旨です。

アフォーダンスというのは、ときおり言及してきましたが、あるモノをどのように認識するかということと、あるモノをどのように活用したいかということの間には、深い関係がある、という考え方です。

人間がこの世に誕生する前、おそらくは取っ手のついたドアというモノは、この世にただの一つもありませんでした。あるいは、持つところのついたカップというモノも、この世にただの一つもなかったでしょう。美術展などに行くとよく、麗々しく取っ手が飾ってある「壺」が展示されていますが、あれを古代のご先祖様が造ったと思うから、私たちはともすると退屈するのであって、あれを造ったのは実はサルでした!と聞かされると、おおっ!と思ってしげしげと眺める、のではないでしょうか?

アフォーダンスというのは、人間らしさの基本なのです。

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134 「まねる」という方法

人間の脳には、前頭葉というというおでこの後ろのあたりに、「ミラー・ニューロン」と呼ばれる一群のニューロンがあります。このおかげで私たちは人まねをする能力に非常に長けています。赤ん坊の頃からです。

「人まね」能力おかげで、私たちはただ「見る」だけでスキーが上達したり、ブラインド・タッチが上達したりします。いささか余談ですが、人は「ただ想像するだけで」指の筋力を増強することが可能だそうです。毎日、頭の中で指を強く動かすイメージ・トレーニングをした結果、指の力が実際に強くなったという実験結果があります。これは、筋力自体が鍛えられるというよりも、指を動かすための神経が、脳の中でイメージ・トレーニングの結果、増強されるからだとされています。

ピアノやスキーやテニスなど、どちらかといえば「体で学ぶ」ものすら、「見る」ことが有効であるなら、パソコンの操作のように、特別「対術」を必要としないものは、いかにも「見て」覚えるのが有効に思えます。その意味では、私たちの時代はまだ少し不合理です。パソコンの操作を、後ろで見て学ぶという考え方は、全然浸透していません。お父さんがパソコンを使っているところを、子供が見てまねして覚える、ということも、あってもまれな例でしょう。

「ミラー・ニューロン」のすごいところは、見たものをまねしなくとも、「見た」ことを「やった」気になれるというところです。そのため、「ミラー・ニューロン」の活性化が、人間の「共感能力」を発達させているという意見もあります。異論もあるのですが。つまりたとえば、誰かが腕を伸ばして何かを取ろうとしているところを「見る」と、自分も腕を伸ばしてそれを取ろうとしている気に、なるという意味です。だからここで、自分の方が取りやすそうな位置にいると、「取ってあげようか?」という感情がわく、というわけです。これは確かに、共感性の基と言えそうです。

「まねる」というのは、注目すべきポイントです。「まねて」いる人は、まねされている人(つまりお手本)のやっていることを、理解しているとは限りません。むしろ全く理解できていないのに、「まね」ができるところが、ポイントなのです。「まね」するうちに、理解も伴ってくるのは、反復練習における基本です。そういった人間の「伝承の文化」を強調したのが、イタリア出身の社会心理学者、ミハイ・チクセントミハイでした。

「ミラー・ニューロン」の存在は、共感性という意味からも、技術の伝承という意味からも、紛れもなく人間を社会的動物にする重要な要因となっているでしょう。コンピュータの操作もライフハックスも、誰かが方法や操作性を考え出し、また誰かがそのツールを提供しているという意味で、文化的なものだし、社会的なものです。その活用をスピーディに達成するには、「まねする」という視点を重視すると、効率的だと思われます。

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133 U3

以前、こちらのブログで取り上げたU3ですが、今回はちょっと変則的なお話。
http://u3.sandisk.com/default_jp.asp

U3はセキュリティ上の目的と、デスクトップとノートという二台のPCを併用する上で、活躍してくれます。
私は特に、2台のPCの整合性という問題では、長年頭を悩ませていたので、今手元で光っているUSBの中に必要なデータが全部入っているという充実感は、他ではなかなか代え難いものです。

U3の売りは、いわばこの中に入っているアプリケーションを利用することで、全く同一の環境をいつでもどこでも再現できる点にあるわけです。

しかし、これが今、ネックとなっています。というのも、最近あちこちで話題になっている、Firefox2.0発表のニュースですが、これを使えないわけです。そもそも、U3になってからというもの、アプルの乗り換えに、非常に躊躇するようになりました。今のこの状態が、かなり便利で安心感があるために、ちょっとやそっとでは乗り換えられないのです。

進化の法則に、次のような方針があると、心理学的には言われています。

「壊れていないものは、直すな」

人間の文明は、これよりもずっと進取の気性に富んでいますが、壊れていないものは直すな、というのは、これはこれで合理的な戦略。ようは物持ちがいいという意味ですが、私はこの方略をあまり得意としていません。

U3は、この方略を私に、押しつけつつあります。今後はわかりませんが。

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132 要領がいい人(自己判断)と要領が悪い人(自己判断)のちがい

先日、今携わっている仕事に関係して、雑誌『日経アソシエ』のバックナンバーから「仕事のスピードアップ」の特集記事を引っ張り出してきました。

そこに、「自分は要領がいいと思う」人と「自分は要領が悪いと思う」人の傾向比較がありました。アンケートの内容が自己判断である上に、母集団の集め方が必ずしも判然としないため、全的に信頼するのは難しいのですが、面白い結果も見つかりました。

というのは、どちらかというと「要領が悪い」と自己判断している人は、「疲れそう」と感じるであろう仕事を、後回しにする傾向を持つようです。

そして、どちらかというと「要領がいい」と自己判断している人たちは、その逆です。

言い換えると、いかにもそれをやればよさそうだけど、ちょっとしんどそうだなー、という項目になると、要領がいい人と悪い人の比率に、差が開くのです。

その項目とはたとえば、

「簡単に片付きそうな仕事から片付ける。難しそうな仕事は後に回す」

という傾向を、自己判断で要領の良い人たちは、あまり持っていません。そして、自己判断で要領の悪い人たちは、そういう風に仕事を進めている様子です。

一方でたとえば、

「質の異なる仕事を、同時並行して進め、疲れてきたらチェンジする」

という傾向を、自己判断で要領の良い人たちは持っています。そして、自己判断で要領の悪い人たちは、まずそういったことはしないようです。

これはつまり、「要領がよい」か「悪い」かは、エネルギッシュかそうでないかと、深い関係がありそうです。
自己判断で要領が悪いと言う人たちは、仕事中精神的苦痛を極力感じたくない模様です。
難しくない仕事から入り、仕事に行き詰まったら休憩する、というのが一般的な姿のようです。それでもことさら要領が悪いようには、この方針からは見えてきません。

しかしながら、要領がよいと自己判断している人のやり方というのは、難しい仕事から入り、仕事に行き詰まったら、易しい仕事にチェンジする、という姿が見えてきます。そして易しい仕事でも行き詰まったら、また難しい仕事に戻っていくわけです。
この姿勢は、要領がいいとも言えますが、やはり精神的にタフです。

全体として私が感じたことは、「要領がよい」(自己判断)人は、前頭葉前部と帯状回を活用することに、果敢に向かうことのできる人です。もう何度もこのブログで述べているとおり、それらを活用すると疲労を感じるものです。

一方、「要領が悪い」(自己判断)人は、前頭葉前部をなるべく使わずに、仕事を乗り切りたい(可能です)という願望をお持ちのようです。必ずしもそれは「最悪」というわけではありません。しかし、いつもそうしていると、「自分は要領が悪い」と感じてしまうことだけは、確かなようです。

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131 ブログに飽き足らない方へ

ライブドア・ウィキ
http://wiki.livedoor.com/

日記・日誌・社内報など、日付順に記録を積み上げていくためには、確かにブログというのは使い勝手の良いメディアです。

しかし、ひとまとまりの体系的知識を整理して、他の人とも共有しようとなると、必ずしも使い勝手がよくありません。

そもそも、すべての記事に、日付がタイトル代わりになるというだけでも、不便な場合があります。またブログだと、トップページは更新のたびに、中身が変わってしまいます。これも不便です。

そのような人に、ウィキはおすすめできます。ウィキは以前から存在していて、私も何度か使ってみたことがあるのですが、書式を覚えるのにひどく苦労して、挫折を繰り返していました。

しかし今回、仕事関係でライブドア・ウィキを使うようになり、それがけっこう扱いやすいことを知りました。なにより、ブログと違って、「始まりと終わり」のあるサイトが作りやすく、ブログを際限なく続く日記とするなら、ウィキは一冊のルーズリーフに本を書くようなものです。

もちろん、日記が書籍化することもあれば、逆にルーズリーフを日記のように使うこともできますが、だからといってすべてのノートを日記帳でつけねばならないとしたら、決して使いよくありません。

個人的には、いくら何でもサイトがブログで覆い尽くされすぎていると思います。ウィキは、はじめはちょっととまどうかもしれませんが、ある意味でブログよりも簡単です。

特に旅行日誌集など、一単位の区切りがつけやすく、永遠に続けるようなものではないが、人に情報をシェアしてもらいたいと思うようなコンテンツをお持ちの方は、ウィキを検討されることをおすすめします。始めるのは決して難しくないです。

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