【PMスタイル考】第176話 プロジェクトはパーパスで動かす
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◆トラディッショナルなプロジェクト
プロジェクトといえば、何か具体的な目標があって、その目標を達成するために行うものだとイメージされている人もいれば、逆に、ミッションがあって、ミッションの達成のために試行錯誤しながら行うものだというイメージの人もいます。
分からないところがどこに注目してプロジェクトを整理してみますと、
(1)目標が決まっており、目標達成の方法も分かっており、さらにその目標達成に必要なコストや時間も分かっているプロジェクト
(2)目標が決まっており、目標達成の方法も分かっているが、その目標達成に必要なコストや時間が分からないプロジェクト
(3)目標は決まっているが、目標達成の方法が分からず、従って目標達成に必要なコストや時間も分からないプロジェクト
(4)目的はあるが、目標が決まっていないプロジェクト
(5)目的が曖昧で、プロジェクトを実施することだけが決まっているプロジェクト
の5つに分けることができます。
VUCA時代以前のプロジェクトですと、プロジェクトには製品やサービスの開発が中心で、、その場合(1)、(2)が圧倒的に多く、(3)はチャレンジの必要なプロジェクトだと考えられていました。また、(4)、(5)はプロジェクトとしては認可すべきではないと考えられていました。
ただ、例外的に行われていたのは、〇〇変革プロジェクトで、これは(4)のタイプのプロジェクトとして行われることがよくあります。これらのプロジェクトは成功/失敗があまり明確になりません。目標が決まっていないからで、目的を実現できたかどうかには主観的な判断が入るからです。