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第108号(2024年12月号)
特集「2025年・広告の出し先」

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もはや「トレンド」の概念すらなくなる?Z世代の企画屋今瀧健登氏による2025年の変化予測

 社会全体でバズワード化している「Z世代」。2025年も引き続きマーケターにとって押さえておくべき存在となるだろう。本稿では、Z世代マーケティングに精通する、僕と私との今瀧氏にインタビュー。最新動向と2025年の予測をうかがった。

「Z世代」への関心が社会全体で急拡大した2024年

 2024年、「Z世代」という言葉が社会で広く認知されるようになりました。同時に、Z世代を表面的な特徴だけで理解・分類している例も散見されるようになっています。

 Z世代に関する情報が飽和状態になっている現在、その本質を見抜く力がより重要になってきていると感じます。マーケティングやSNS利用動向、消費行動など、様々な文脈でZ世代に関する情報が溢れていますが、これらの情報を安易に鵜呑みにしないよう注意が必要です。なぜなら、これらすべてに当てはまるZ世代の若者など実在しないからです。

僕と私と株式会社 代表取締役/Z世代の企画屋 今瀧健登氏 SNSネイティブ世代への企画・マーケティングを専門とするZ世代のヒットメーカー。ハッピーな共感をフックに購買行動につなげる「エモマーケティング」を展開する。著書に『エモ消費』(クロスメディア・パブリッシング)、『Z世代マーケティング見るだけノート』(宝島社)など。
僕と私と株式会社 代表取締役/Z世代の企画屋 今瀧健登氏
SNSネイティブ世代への企画・マーケティングを専門とするZ世代のヒットメーカー。ハッピーな共感をフックに購買行動につなげる「エモマーケティング」を展開する。著書に『エモ消費』(クロスメディア・パブリッシング)、『Z世代マーケティング見るだけノート』(宝島社)など。

 たとえば、いわゆるマスメディアで取り上げられるZ世代像と、実際の職場にいる新卒社員との間にギャップを感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。基本的な特徴は共通していても、「うちの会社のZ世代は何か違う」という認識が生まれている時点で、本質的な理解が十分でないことを示しています。このような認識の乖離を防ぐことが、今後の課題となっていくでしょう。

Z世代マーケティングで起こる変化予測

 2024年の動向を踏まえ、Z世代マーケティングのこれからを3つに分けてお伝えします。

1.マーケティングでは「エモ」がより重要に

 Z世代マーケティングでは、これから「エモマーケティング」、つまり共感を生み出すアプローチが重要になると考えます。

 理由は複数ありますが、うち1つとして技術の発展が挙げられます。多くの製品やサービスが一定以上の品質を担保するようになり、機能面での差別化が難しくなった現代では、感情的な「好き・嫌い」が最初に来る差別化要因となっているのです。Z世代にとって、商品の機能性は当たり前に備わっているものですし、商品の良し悪しは関心を持った後、ネット上で調べればいくらでも情報を得ることができます。Z世代マーケティングにおいては、ファーストタッチで「好き(共感)」を生み出せるか否かにカギがある、と言えるでしょう。

2.「トレンド」という概念がなくなる?

 最近、Z世代の間で「花火トレンド」と呼ばれる現象が起きているのをご存知でしょうか。これは、トレンドの周期が極めて短くなり、新たなトレンドも出現してはすぐに消えていくことを表した言葉です。この傾向はさらに加速し、トレンドの周期はどんどん短くなっていくでしょう。

 そうすると、やがて「トレンド」という概念自体がなくなるのではないかと私は予測しています。実際、SNSではコンテンツの“ライブラリ化”が始まっており、時事的な要素が薄れてきているのです。少し前に流行った動画が別の界隈でまた流行り出したり、「泣ける映画10選」といった大枠のテーマの中で、過去の作品が掘り起こされたり。要は、「最新」「新しさ」という要素が弱まってきていると見ています。

 もはやトレンドは“キャッチアップ”するものではなくなるかもしれません。トレンドを把握しようとした時点で、そのトレンドは既に過ぎ去っている可能性が高いとも言えます。

 代わりに強まっているのは、ストレートに心に響くもの、他者に共有したくなるものなど、本質的な価値を持つものが息長く残るという傾向です。このことからも、やはりZ世代マーケティングは「共感」「エモ」に行き着くと考えます。

3.インフルエンサーマーケティングに大変革が起こる

 最後に、今後数年で起こるであろう、インフルエンサーマーケティングの大変革についても触れたいと思います。変革が起こるのは、Z世代インフルエンサーたちが社会人になるタイミングです。

 30代以上のインフルエンサーももちろんいますが、特にTikTokにおいてはインフルエンサーの大半をZ世代が占めています。社会人未経験のZ世代インフルエンサーたちが社会に出てきたとき、インフルエンサーマーケティングの質やレベル感が大きく変わり、さらにはビジネスモデル自体が変わる可能性があるのです。

 今後は、フォロワー数の多さではなく、商品の売上にどのくらい貢献できるかという基準で語られるようになり、実力のあるインフルエンサーの数が絞られてくるでしょう。結果、企業側がインフルエンサーを選ぶ・起用するという今までの関係性から、インフルエンサーが企業を選ぶという形へ変わってくると考えます。企業においては、インフルエンサーに選ばれるための魅力的なブランド作り、から考えることが求められます。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/20 09:30 https://markezine.jp/article/detail/47730

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