「手話」「手話通訳者」って英語で何て言う?

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先日の宮崎県沖で起きた大きな地震を受けて気象庁が開いた緊急会見を見ていると、手話通訳が付いているのに気が付きました。

コロナの時にも、緊急事態宣言を発令する首相の横や、定例会見をする東京都知事のそばで手話通訳をされていた方がいたのを覚えていますか?

そこで今回は「手話」や「手話通訳者」を英語で何と言うのか、また、世界的にも珍しいニュージーランドの手話事情を紹介したいと思います!

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「手話」を英語で言うと?

「手話」には「手」という漢字が入っているので “hand” なんとかかな?という気がしなくもないですが、英語では、

sign language

と言います。「合図」も “sign” なのでイメージしやすいかもしれませんね。

この “sign language”、世界共通ではないって知っていましたか?

イギリスではBritish Sign Language(BSL)という手話が使われていて、アメリカではAmerican Sign Language(ASL)が使われています。
そして、ニュージーランドにも手話があって、New Zealand Sign Language(NZSL)と呼ばれています。

  • I can use Japanese Sign Language.
    私は日本手話ができます
  • I’m learning American Sign Language.
    私はアメリカ手話を学んでいます
  • Not everyone who uses sign language is deaf.
    手話を使う人みんなが耳が聞こえないというわけではない

「手話通訳者」を英語で言うと?

手話に通訳する「手話通訳者」は英語でどう言うのかというと、

sign language interpreter

と呼ばれます。日本語を英語に通訳する人も “interpreter” ですが、そもそも動詞の “interpret” の意味は、

to translate spoken words from one language into another

ロングマン現代英英辞典

で「誰かが話していることを他の言語に訳す」なので、例えば誰かが話している日本語を手話に訳すのも “interpret” なんですね。

ちなみに、話し言葉を「通訳する」を表す “interpret” に対して、“translate” は主に書かれた文章の言葉を他の言語に変えるという意味なので「翻訳する」と訳されることが多いです。

「手話通訳者」は誰かが話していることを手話に通訳するので “interpreter” なんですね。

ニュージーランドと「手話」

冒頭でも少し触れましたが、日本ではコロナの時期からテレビで手話通訳を見かけることが多くなったのではないかと思います。

私はコロナの時はニュージーランドに住んでいましたが、ニュージーランドでは公式な式典や政府が国民に向けて行う会見では必ず手話通訳がつきます。なので、当時首相(政府)が毎日行っていたコロナの定例会見にも手話通訳者が同席していました。

さらに、政府主催の公式な式典で行われる国歌斉唱にも手話通訳が付くんです。

では、なぜ必ず手話通訳が付くのかと言うと、ニュージーランド手話(NZSL)はニュージーランドの公用語(official language)だからなんです。

ニュージーランドには公用語が3つあって、その3つとは、

  • 英語
  • マオリ語(te reo Māori)
  • ニュージーランド手話

です。「ニュージーランド手話」と「マオリ語」は法律で定められた公用語で、逆に一番広く使われている「英語」が実は法的に定められた公用語ではなく事実上の公用語(de facto official language)なんです。

私はニュージーランドに渡航するまで日本で手話を目にする機会はほとんど無かったのですが、ニュージーランドでは公用語の1つだけあって、目にする機会がとても多いです。

上で少し触れましたが、コロナの時期に首相が毎日行なっていた定例会見では、首相や大臣からの発表事項を通訳するだけでなく、その後の記者との質疑応答も全て同時に手話通訳されていて、すごい技術だなと思いながらいつも見ていました。

そんな中で特に印象に残っているのは、首相が会見の中で手話通訳者たちの名前を挙げながら感謝を伝えていたことです。下の動画の8:40あたりで、首相が横にいる手話通訳者に “Thank you” の手話をしています↓
(ニュージーランド英語のリスニングにもなるので、ぜひTranscriptを出して見てみてください)

ちなみに、日本語の「ありがとう」の手話はこちらです↓ お相撲さんの手刀みたいな感じで、ニュージーランド手話の “Thank you”(アメリカ手話・イギリス手話も同じ)とはちょっと違いますね。

日本ではコロナの時期に、いろんな人や団体の働きかけによって、首相の緊急事態宣言のテレビ中継や自治体の会見に手話通訳・字幕放送が導入された経緯があるようです。

全ての人が必要な情報を必要なときに入手できるためにも、インクルーシブな社会の大切さに改めて気付かされました。

■「インクルーシブ」とは?はこちらで紹介しています↓

■ニュージーランドでは公式な場での国歌斉唱にも手話がつきます↓

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