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南井正弘の「毎日走って、わかった!」

Onの高機能シューズ「クラウドモンスター ハイパー」を100km走行レビュー!

Onの「Cloudmonster Hyper(クラウドモンスター ハイパー)」は、2024年春に新たにリリースされたアスリートによる、アスリートのための超軽量ランニングシューズだ。

Onの「クラウドモンスター ハイパー」の「Mauve/Flame」。公式サイト価格は26,400円(税込)

Onの「クラウドモンスター ハイパー」の「Mauve/Flame」。公式サイト価格は26,400円(税込)

本モデルは、2重密度設計のミッドソールがすぐれたクッション性とリバウンド感覚を提供しつつ、ミッドソールに用いられた「Helion HFハイパーフォーム」が衝撃を吸収しながら最大級の反発力を発揮するという。

この走行性能にすぐれたソールユニットに、通気性の高いマイクロファイバー製アッパーと、締めやすくてほどけにくいシリコンプリントのシューレースを組み合わせることで、トップアスリートの日々のトレーニングにて活躍することはもちろん、中級レベルのランナーの勝負シューズとしても十分に通用するであろう走行性能の高さを有している。

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2024/05/20 13:00

アスリートによる、アスリートのためのハイパフォーマンスランニングシューズ

本モデルは、クッショニングシステム「CloudTec」がもたらすクッション性と、ミッドソール素材「Helion HFハイパーフォーム」による規格外のエネルギーリターンを兼ね備えた高機能ランニングシューズだ。自然とスピードに乗れる前方へのスムーズなローリングを実現しており、推進力が高いのが特徴だ。

ミッドソール前足部に内蔵された「Helion HFハイパーフォーム」は、衝撃を吸収しつつ、最大級の反発力を発揮

ミッドソール前足部に内蔵された「Helion HFハイパーフォーム」は、衝撃を吸収しつつ、最大級の反発力を発揮

ミッドソールのオレンジ部分は、ある程度硬度があり、着地安定性と耐久性を確保

ミッドソールのオレンジ部分は、ある程度硬度があり、着地安定性と耐久性を確保

アッパーのフィット感は高く、ランナーの脚力を路面へと効率よく伝え、スムーズなペースアップも実現してくれる。

アッパーには、通気性にすぐれたマイクロファイバーを使用。伸びが少ない素材ゆえにフィット感が高いので、ランナーの脚力を効率よく地面に伝達してくれる。シューレースは、締めやすく、かつ、ほどけにくくするため、結び目エリアにシリコンプリントを施している

アッパーには、通気性にすぐれたマイクロファイバーを使用。伸びが少ない素材ゆえにフィット感が高いので、ランナーの脚力を効率よく地面に伝達してくれる。シューレースは、締めやすく、かつ、ほどけにくくするため、結び目エリアにシリコンプリントを施している

プロダクト名には「クラウドモンスター」と入っているが、ターゲットは「クラウドモンスター」や「クラウドモンスター 2」よりも上のレベルのランナーで、ワールドワイドで活躍するトップクラスのランナーも含まれる。ちなみに、プロアスリートが共同開発していることから、本モデルはアスリートによる、アスリートのためのハイパフォーマンスランニングシューズと言える。

粘度のあるアウトソールラバーを使用することで、高レベルのグリップ性を発揮

粘度のあるアウトソールラバーを使用することで、高レベルのグリップ性を発揮

100km走ってわかったこと

「クラウドモンスター ハイパー」を実際に履いて走ってみた!

「クラウドモンスター ハイパー」を実際に履いて走ってみた!

「クラウドモンスター ハイパー」がリリースされたのは、2024年4月4日。その1か月ほど前には「クラウドモンスター 2」が発売されていたため、「この2モデルの違いはどういった点があるのか?」という部分にも注目が集まった。

まず足を入れてみると、マイクロファイバーアッパーが無駄な伸びがない高いレベルのフィット感を実現していることがわかる。また、立っている状態でも前足部に内蔵された「Helion HFハイパーフォーム」から、足裏を押し返してくるような反発性を感じられた。

サンプルサイズで272gと発表されているが、実際に履いた感覚では230〜240g。これにはアッパーのフィット感が貢献していると思った。

走り始めてみると、意図的にスピードボードを排除した構造により、ミッドソールの反発性をダイレクトに感じられ、スムーズにペースアップできた。自分のようなサブ4レベルのランナーでも、4分40秒/kmのペースまで無理なく到達。そこからは自分としては速いペースを維持したまま日課である6kmランを終えたが、アッパーのフィット感のよさ、「Helion HFハイパーフォーム」の反発性、ソールユニットのローリング形状、そしてグリップ性の高いアウトソールが組み合わさることによって、自然かつ快適に速めのペースで走れた。

走る前は、スピードボードを省略したことで、反発性と着地安定性がマイナス方向に進むことを心配していたが、それはまったくなし。また、本モデルと同様に「Helion HFハイパーフォーム」を採用した「クラウドブーム エコー 3」の寿命がフルマラソン4回分、すなわち170km程度とされていたのに対し、本モデルは2種類のマテリアルから構成されるソールユニットにより、寿命は大きく伸びていると思う。実際、本モデルで100kmほどを走行してみたが、素材のへたりのようなものはまったく感じられない。

また、100kmを走ってみて、「クラウドモンスター 2」と「クラウドモンスター ハイパー」はまったく異なるシューズであるということが体感できた。「クラウドモンスター 2」は初代「クラウドモンスター」と比較すると、前足部の反発性が大きく向上していたが、「クラウドモンスター ハイパー」のそれは、「Helion HFハイパーフォーム」の採用もあり、着地の衝撃をこれまでにないレベルで効率よく、そしてクイックに反発性能に変換し、推進力へとしてくれたのだ。

【まとめ】これでフルマラソンを走ってみたくなるほど走行性能にすぐれた一足

以上のように、「クラウドモンスター ハイパー」は、アスリートによる、アスリートのためのハイパフォーマンスランニングシューズという、コンセプトどおりのプロダクトであることが理解できた。

トップアスリートはこのシューズを日々のトレーニングに活用し、「クラウドブーム ストライク」や「クラウドブーム エコー 3」と履き分けを行うだろう。

それよりも下のレベルのランナーであれば、普段のランニングを「クラウドサーファー」や「クラウドモンスター 2」で行って、本番のレースで「クラウドモンスター ハイパー」を履くという選択ができる。

このシューズを手に入れてから、「今日は速めのペースで走ってみよう!」という日に使うことが多かったが、身体に負担をかけることなくペースアップできたし、翌日の疲労感も最小限だったのはうれしいところ。機会があれば、この「クラウドモンスター ハイパー」でフルマラソンを走ってみたくなったほど、走行性能にすぐれた一足であった。

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2024/05/20 13:00
南井正弘
Writer
南井正弘
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年間勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆しており、ランニングギアマガジンやランニング全般のポータルサイト「Runners Pulse」の編集長も務めている。
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牧野裕幸(編集部)
Editor
牧野裕幸(編集部)
アイテム情報誌「GetNavi」や映像エンタメ情報誌「DVD&Blu-rayでーた」(当時)の編集者を経て「価格.comマガジン」へ。スティック&ロボット掃除機、コーヒーメーカー、扇風機、電動歯ブラシ、電気ケトルなどの白物家電のほか、AV機器や加熱式タバコを担当しています。LOVE, LINKIN PARK.
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