先日、今じんこさんの「学校に行かない君が教えてくれたこと」を読みました。
不登校の子供・保護者の気持ちが分かる良書でした。
読んでいて思ったことの1つは「この子(もっちん)ほど学校に合わないのならば、不登校という選択は正しいのだろう。しかし世の中にはいろいろな不登校がいるから、一概に不登校でも構わないとは言えない」でした。
どういうことかというと…
学校で働いていて、「もっちん」のようなタイプの不登校は実は少数派です。「もっちん」のようなタイプとは、多人数に合わせることがすごく苦手で、敏感なタイプです。最近の言葉で言えばHSCでしょうか。
では、どんなタイプが多いのか。
大きな声では言いにくいのですが、保護者がすぐに休ませてしまうタイプです。
少し風邪気味だったら、休ませます。なんとなくお腹が痛かったら、休ませます。
不登校の定義は「年間30日以上の欠席」です。上記の理由だと不登校ではなく「病気による長期欠席」になります。しかし教師たちは、その子を事実上の不登校と捉えます。
一昔前は「さぼり」と呼んでいましたが、今はそんなことを言えません。学校側も「毎日大変ですよね。ゆっくりと休んでください」と言いがちです。ですが、その間に勉強はどんどん進んでしまいますし、友達との話にもついていけなくなるケースがよく見られます。
年間30日が不登校のラインですが、こういった子供は、月に2~3日は休みます。すると年間で計算すると不登校のラインを越えてしまいます。
不登校と聞くと、完全に足が学校に向かない子をイメージしがちですが、年間で全く学校に来ない…という子は、小学校の場合はさすがに多くいません。「もっちん」はこのケースでしたが。
ただ、最近、「もっちん」のようなタイプが増えているように思います。これはいったいなぜなのだろうか?とよく考えます。昔からいたタイプで、見逃されていただけなのでしょうか。分かりません。