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攝津正 単語

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攝津君でんわ

攝津正(せっつ ただし、1982年6月1日-)とは、秋田県出身の元プロ野球選手投手)である。

苗字攝津」表記が正しいが、「攝」が旧字であるため新聞などでは摂津」と表記される

経歴

秋田法大高校では1年からエースとなり、3年春の甲子園に出場(1回戦敗退)。卒業後は社会人JR東日本東北に進む。

社会人では3年から投手となり、4年2004年)にはエースとなって都市対抗初出場。以降、長くJR東日本東北エースとして活躍し、毎年のようにドラフト補に挙げられたが、名は見送られ続けた。当時は社会人野手の評価基準に「攝津を打てるか」を用いていたスカウトがいたという話もある。

2008年ドラフト5位で名され福岡ソフトバンクホークスに入団。背番号50。26歳、社会人8年と、本人もプロ入りを諦めかけていたところへ、ようやくのドラフト名だった。

ソフトバンク時代 2009年

前年崩壊したリリーフの立て直しが急務の中、オープン戦で11試合連続失点記録セットアッパー名されると、抜群の制球力とマウンド度胸を発揮して好投。千葉ロッテマリーンズ戦で延長サヨナラ押し出し死球を与えたこともあったが、以後も動じることなくセットアッパーとして力投し、7回攝津、8回ファルケンボーグ、9回原のリレー2009年ホークスの必勝パターンとして確立会社のソフトバンクモバイルあやかって「SBM」と名付けられた。

ギリギリを狙う投球スタイルゆえか序盤はわりと四死球が多かったが、走者を出しても動じないマウンド度胸で踏んり続け、2009年オールスターパ・リーグ中継ぎ部門でファン投票1位選出を果たす。さらにシーズン後半はバテるどころか、むしろ調子を上げ、オールスター後は28試合で僅か3失点。7/2には2.41だった防御率を最終的に1.47で終わらせ、パの新人記録となる70試合に登板リーグ断トツの39ホールドポイント最優秀中継ぎ投手新人王を獲得した。

2010年

前年の疲労や2年目のジンクスが懸念されたが、相変わらずほぼ2試合に一度のハイペース登板を重ねる。前年後半戦ほどの安定感はかったが、ブライアン・ファルケンボーグ馬原孝浩甲藤啓介森福允彦らと12球団最強リリーフを形勢した。

最終的には前年を上回る71試合に登板防御率は2.30で4勝3敗38ホールド1セーブ、42ホールドを挙げ、ファルケンボーグと同率で2年連続の最優秀中継ぎ投手タイトルを獲得した。ちなみに2年連続70試合登板はあの腕・稲尾和久以来の記録である。

オフ契約更改では1億円も提示されたが、「まだい」と9500万円で更改した。

ちなみにこの年は何故か小椋真介先発時に限って打ちこまれることが多く、2失点以上を喫した6試合のうち5試合が小椋先発試合であり、うち4回で小椋の勝ちを消し、攝津シーズン3敗は全て小椋先発試合であった。これがいわゆる「攝者」である。極端なノーコンである小椋の荒れ球にが慣れた打者には、制球の良すぎる攝津の球はかえって狙い打ちしやすいのではないかと言われることもあるが原因は定かでない。

2011年

本人の登板過多の解消と、右の先発不足というチーム事情から、高山郁夫コーチの強い薦めもあり先発投手に転向。

開幕前の対外試合では31イニングで1失点完璧だった。初先発となった4月16日埼玉西武ライオンズ戦では中村剛也に3ランホームランを2発浴びるなどして5回途中8失点KOされたが、2試合4月24日ロッテ戦で8回3失点に抑え先発勝利を挙げる。以降は持ち前の制球力とタフさで先発ローテーションの一に定着。6月5日広島東洋カープ戦でプロ完封を達成、オールスターにも監督推薦で2年ぶりに出場。最終的に1年間先発ローテーションを守り抜き、26試合に先発、14勝8敗、防御率2.79と見事に先発転向成功。先発四本柱の一として優勝に大きく貢献した。

同年、クライマックスシリーズでも第2戦で勝利投手日本シリーズでは本拠地連敗で迎えた第3戦に先発して勝ち投手になると、第5戦に中1日で中継ぎ登板して好投。第7戦ではブライアン・ファルケンボーグアクシデントで9回2アウトから最後のマウンドに上がり、細川亨青森出身)との東北バッテリーで試合を締め、日本一胴上げ投手になった。

2012年

杉内俊哉和田毅D.J.ホールトンが抜けたため、先発転向2年ながら開幕投手を務める。

序盤こそ先制点を奪われる試合が非常に多かったが、去年見られた突発的炎上を潜め、後半戦は8月以降なんと敗の8連勝。消去法エースから文句なくエースと呼ばれるようになった。最終的に両リーグ最多の17勝(5敗)、防御率1.91(リーグ3位)。193回1/3を投げ153奪三振リーグ3位)をマーク最多勝最優秀投手最高勝率)のタイトルを獲得し、沢村賞を受賞。名実ともに球界を代表するピッチャーになった。

しかし北海道日本ハムファイターズを相手としたクライマックスシリーズ第2ステージでは、追い詰められた第3戦に登板したが、初回に稲葉篤紀の打球を処理する際に脚を痛めてしまい降。軽傷ではあったが、両肩を抱えられベンチに退く様子は、2006年に起きた斉藤和巳拉致事件と重なるところが多く、縁起の悪さに多くのファンが不安を抱くことになった。

2013年

WBC日本代表に選出される。WBCでは中継ぎとして3試合に登板、初戦のブラジル戦で勝ち投手になった。

シーズンでも2年連続の開幕投手を務め、二度ほどリフレッシュ抹消があったが、チーム先発が壊滅状態の中でエースとして孤軍奮闘した。9月6日オリックス・バファローズ戦で2年連続15勝に到達したが、その後はさすがにWBCから投げ続けた疲れか連続して打ち込まれて3連敗、チームもBクラスに転落してシーズンを終えた。

最終的に防御率は自己ワーストの3.05に終わったが、リーグ2位の15勝(8敗)を挙げた。また、オフ結婚

2014年

新球種として、キャンプシュートカットボールの習得にチャレンジ。3年連続開幕投手を務める。

かしこの年は、右肩の不安と勤続疲労のためか、生命線の制球力と直球のキレが失われてしまう(与四球率は前年の2.33から3.96に、奪三振率は8.09から5.71に悪化)。シーズンを通して不調に苦しみ、4度の登録抹消も経験。悪いながらに6回3失点前後にまとめる投球と援護もあり、どうにか4年連続の2桁勝利には到達したが、規定投球回数にも届かず、先発転向後ワーストとなる22試合、10勝8敗、防御率3.90という成績に終わった。

クライマックスシリーズでも第3戦に先発したが3本塁打を浴び2回7失点KO。しかし日本シリーズでは王手を掛けて迎えた第5戦に先発、6回失点と好投して勝利を呼び込み、秋山監督と抱き合って満面の笑みで日本一を喜ぶ姿があった。

2015年

球団史上初の4年連続開幕投手。しかし前年の不調を引きずり、前半戦は12先発で12被弾と余計な一発失点を増やす場面が立ち、4勝5敗と負けが先行。6月12日広島戦後に、ついに二軍再調整を命じられる。

1ヶの再調整を経て、7月21日ロッテ戦で復帰すると、7回失点勝利投手に。生命線の直球のキレと制球が戻り、以降は見違えるような安定感ある投球を披露し、復帰から6戦6勝マークして見事に5年連続2桁勝利に間に合わせた。最後の2試合は敗戦投手となり、前年に続いて規定投球回数には届かなかったが、20試合で10勝7敗、防御率3.22の成績を残した。

クライマックスシリーズでは出番なし。日本シリーズでは第4戦に先発し、6回4失点ながら勝ち投手となった。

2016年

5年連続開幕投手を務める。工藤監督の方針で女房役の細川ではなく紹と組まされることになったが、3試合で0勝2敗、防御率9.42と散々な成績で二軍落ちとなった。8月3日西武戦で復帰し、ようやくシーズン勝利を挙げたが、その後もローテの谷間で投げるに留まり、最終的には7試合で2勝2敗、防御率5.59プロ入り後最低の成績で終わる。

クライマックスシリーズでは日本ハムとのファイナルステージ第5戦で先発したが、3回2失点で降チームも逆転負けしてCS敗退が決まった。

2017年

先発転向後、初めて開幕ローテーション入りを逃したため、開幕投手和田毅が務めた。5月までに5試合に先発したが、0勝2敗、防御率6.93という成績で二軍落ちし、以降は優勝決定まで二軍暮らしと。優勝決定後、先発ロングリリーフで1回ずつ投げ、一応の結果を残す。シーズン成績は7試合0勝2敗1ホールド防御率5.61。

日本シリーズでは第4戦、3点ビハインドで敗色濃厚の8回裏に登板するが、4安打を浴び3失点を喫した。

2018年

5月22日西武戦で2年ぶりの勝利投手となったが、その後は安定せず、7試合の登板で2勝4敗と負け越し、戦力外通告を受ける。

他球団での現役続行をしたが、獲得に動く球団は現れず、12月29日に現役引退を表明した。

引退後

2019年1月8日引退会見を開き、「悔いはなくスッキリしている」とコメントした。3月2日オープン戦引退セレモニーが行われた。

引退後はチームには残らず、2019年4月からRKBラジオで「攝津正のつりごはんexit」という冠番組がスタート(番組ロゴなどの表記は「摂津正のつりごはん」になっている)。同時間帯にRKB毎日放送釣り番組exitをやっている佐世保の釣り人と同じような人生を歩み始めている。

プレースタイル

人物・その他

応援歌
球団 レス No プレイヤー
ソフトバンク 応援歌のピコカキコ一覧 8661
8661

成績

年度別投手成績

年度 球団 登板 先発 完投 完封 勝利 敗戦 セーブ ホールド 勝率 投球回 与四球 奪三振 失点 自責点 防御率
2009年 ソフトバンク 70 0 0 0 5 2 0 34 .714 79.2 35 102 13 13 1.47
2010年 71 0 0 0 4 3 1 38 .571 82.1 21 89 23 21 2.30
2011年 26 26 3 1 14 8 0 0 .636 177.2 31 150 57 55 2.79
2012年 27 27 3 2 17 5 0 0 .773 193.1 54 153 46 41 1.91
2013年 25 25 3 1 15 8 0 0 .652 162.1 42 146 68 55 3.05
2014年 22 22 1 0 10 8 0 0 .556 134.0 59 85 63 58 3.90
2015年 20 20 2 0 10 7 0 0 .588 134.0 45 92 61 48 3.22
2016年 7 7 0 0 2 2 0 0 .500 37.0 13 21 24 23 5.59
2017年 7 6 0 0 0 2 0 1 .500 33.2 12 21 21 21 5.61
2018年 7 7 0 0 2 4 0 0 .333 29.2 18 23 19 17 5.16
NPB:10年 282 140 12 4 79 49 1 73 .617 1063.2 330 882 395 332 2.98

国際大会での投手成績

年度 代表 大会 登板 先発 勝利 敗戦 セーブ 投球回 与四球 奪三振 失点 自責点 防御率
2013年 日本 WBC 3 0 1 0 0 6.0 1 8 2 2 3.00

タイトル・表彰・その他

タイトル
最優秀中継ぎ 2回 2009年2010年
最多勝 1回 2012年
最高勝率 1回 2012年
新人王 - 2009年
沢村賞 1回 2012年
その他
オールスターゲーム選出 2回 2009年2011年
開幕投手 5回 2012年-2016年
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