西武20000系とは、西武鉄道が保有・運行している一般旅客用(通勤型)電車である。
20m4扉の地上線用車両で、2000~2005年にかけて10両編成(0番台)・8両編成(50番台)各8本ずつ、計144両が導入された。
老朽化の進んだ101系を置き換える目的で企画された。
長年、西武は所沢工場にて電車を自製してきた。しかし所沢工場の施設そのものが老朽化してきたことに加え、アルミなどの新たな素材を扱うことは困難であり、1980年以降は外注へとシフトしていく。この車両は所沢工場閉鎖以降に初めて導入され、6000系(50番台)を製造した日立製作所に発注された。
個別の形式は以下の通り。
- クハ20100・20000形
- 制御車。
- モハ20200・20500・20800形
- 電動車。パンタグラフ・制御装置等を搭載。モハ20500形は0番台のみで搭載機器に多少の違いがある。
- モハ20300・20900形
- 電動車。SIV・CP等の補機類を搭載。
- サハ20400・20600・20700形
- 付随車。サハ20600形は0番台のみ。
10000系以来、7年ぶりの「x0000系」という5ケタ系列番号であり、各形式番号も「x0x00形」となった。また付番規則は6000系以降採用の、百位が連結順位を示す「営団式」である。
車両構体自体はアルミダブルスキン構造を採用。前頭部は鋼製で非貫通とし、大きな1枚ガラスを使用、窓下前照灯周囲は6000系でも採用された青色になっている。
側面では1段下降窓で、戸袋窓は無い。内装は白系、シートは青色モケットのロングシート、LEDによる車内案内装置を一部の扉上に設置している。
主電動機には三相交流誘導電動機(出力135kw)を、制御装置にはIGBT素子VVVFインバータ制御を採用し、1台の制御装置で1両もしくは2両分の電動機を制御する。6000系より主電動機出力が抑えられているにもかかわらず、10両編成で5M5T(8両編成は4M4T)の構成となっている。制動装置は回生制動付電気指令式。台車はこれも6000系最終型で採用されたモノリンク式ボルスタレス台車を履いている。
運転台では左手操作型のワンハンドル式が採用された。
当初は新宿線に配属されたが、その後は池袋線にも配属されるようになっている。10両もしくは8両という編成単位のため、多摩湖線や国分寺線、西武多摩川線には使用されない。西武秩父線には2011年以降運用実績がある。
2021年以降、インバータ制御装置の更新が実施されたほか、行先・種別表示器のLED化、前照灯のLED化など、各種改造・換装が折に触れて実施されている。後述のように特別装飾が施行される機会が多い。
- 20158Fは、2016~2019年の間「銀河鉄道999デザイン電車」と称し、ラッピングが施された。3000系で行われたラッピング電車の2代目にあたる。
- 20104・20105Fは、2018年以降3代目「L-train」として、青系のラッピングが施されている。2020年、2022年にデザインが変更されながら運行が続いている。個別記事参照。
- 20152・20153・20158Fの3編成は、2023年以降「スタジオツアー東京 エクスプレス」と称してラッピングを行い、池袋駅~豊島園駅間で運行されている。
特急用 | 一般(通勤)用 | |
---|---|---|
現行車両 | 10000系 - 001系 | 101系 - 2000系 - 4000系 - 6000系 - 9000系 - 20000系 - 30000系 - 40000系 |
引退車両 | 5000系 | 601系・701系・801系 - 3000系 |
- 0
- 0pt