誤伝達部門より通達 付随の説明書には不要な情報、及び一部存在していない情報があります。これは意図されたものではありません。説明書を読んでご不明のことがある際は、誤伝達部門にご連絡ください。 — 瀬戸博士 誤伝達部門日本支部 |
本項では、型番:SCP-2434-JPのやかんについて解説する。
SCP-2434-JP | |
基本情報 | |
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分類 | Kettle |
使用場所 | サイト-8154の調理室 |
著者 | Karathh |
作成日 | 2020年9月15日 |
タグ | メタ 容器 情報災害 誤伝達部門 金属 |
リンク | SCP-2434-JP |
SCPテンプレート |
型番:SCP-2434-JPは製造元と組成が不明なやかんである。やかんなので、湯沸かしや液体の運搬、また中に水を入れて放置することで加湿器として使用することも可能である。しかし、やかんであるため、鈍器、インテリア、容器内の充填物として使われるものではない。
⚠取り扱いの際の注意⚠
上記の注意事項に従わなかった場合は以下のような事故が起きている。
使用者 | 事故の詳細 | 事故の発生原因 |
20代主婦 | 顔面の火傷 | 鈍器としての使用 |
30代研究員 | 使用者を含む同僚5人のオブジェクトクラスに関する知識の喪失 | オブジェクトクラスの付与 |
30代研究員 | 指の骨折(2回) | やすりを用いた成分分析(2回) |
30代研究員 | 財団記録・情報保安管理局(RAISA)データベースの80件の報告書の消失 | 不適切な説明 |
20代Dクラス職員 | 複数の使用機器の爆発によるサイト-8154の損壊、ならびに12人の負傷(内使用者のみ死亡) | カント計数機や重量計等を用いた測量 |
(無人) | 要注意団体の襲撃による収容ロッカーの破損(1日おきに3回) | 収容ロッカーに入れて長時間放置(3回) |
SCP-2434-JPはシェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
本オブジェクトを扱っているのは誤伝達部門。この誤伝達部門とは、「オブジェクトがその性質上ありのままを詳述できないケースの場合に、それを間接的に伝える」ための部門。とりあえず、この部署が出てくるアノマリーの報告書はなぞなぞであるとみなせばわかりやすかろう。
オブジェクトは、見たまんまやかんの形をしたアノマリー。というより、アノマリーであるやかんといったほうがいいか。このやかんの異常性は、「やかんとして扱わない」ときに発現する。やかんは湯沸かしに使われる。液体の運搬も、まあやかんなら仕事の1つである。加湿器としての利用ってそんなにやかんとしてメジャーな気はしないが、このやかん的にはオッケーなんだろうか。やかんが熱いときに触ると火傷する。やかんの使用後はきれいに洗って乾燥させましょう。これもやかんなので当然の扱いである。
じゃあ逆にやかんとして使わなかった場合はどうなるのかという話である。最初の事故例として挙がっている20代主婦のケースはおそらく、財団が回収したやかんの元々の持ち主であり、おそらくは夫婦喧嘩か何かでやかんを鈍器として使ったのだろうが、その結果何故か顔面を火傷してしまった。これを回収した財団は、アノマリーをSCPオブジェクトとして扱うために、手始めにオブジェクトクラスをつけようとした。これは「アノマリーとして扱う」ということであり、すなわち「やかんとして扱わない」ことを意味する。このため、この研究員と同僚はオブジェクトクラスというものを忘れてしまったのだ。その後も財団はやすりで成分を分析したり、報告書を執筆しようとした。やかんは湯を沸かすものである。やすりでこするものではない。やかんはやかんであり、必要なのはオブジェクトの報告書ではなく、やかんの取扱説明書である。しかし財団は懲りずにDクラスにカント計数機[1]や重量計を使って測量をさせようとした。やかんはやかんである。現実をどれだけ歪めるか、あるいはどれくらい重いかというのはやかんの説明に不必要である。
ということで、一切研究不可能だとわかった財団は、とりあえずそれ以上の実験をやめて、やかんをただ収容することにした。やかんはしまわれるものでもインテリアでもない。使われるべく存在するものである。このため自己の収容状態が解決されるように、収容ロッカーは要注意団体の襲撃にあったわけだ。
こうして、やかんは現在、やかんとしてあるべき用法で使用されている。
なお本オブジェクトは、もともと『にじさんじ』をテーマとしたオブジェクトを書こうという計画のためにプレースホルダーとして執筆された記事であり、後々SCP-2434-JPからリネームされる予定である。博士の名前である「瀬戸」もにじさんじのライバーである瀬戸美夜子から取っている。しかしながらこの記事自体がかなりの高評価(2022/05/26時点で+149評価)を得ており、YouTubeではすでに2本の紹介動画が作られ、アニヲタWiki(仮)でも紹介され、「SCP-2434-JP=やかん」で定着しつつある。著者は後にJPではなくENにSCP-6777(バーチャルライバー一富士ばくぅ)という記事を投稿している。
脚注
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