氐とは、以下のことを表す。
漢字として
- 意味
- 根底、至る、という意味がある。〔説文解字〕に「至るなり」とある。
- また低と通じて、ひくい、抵と通じて、おおよそ、邸と通じて、やしき、柢と通じて、根本、という意味がある。
- 字形
- 氏+一の会意。氏の解釈に諸説あるため、この会意の解釈にも諸説ある。
- 〔説文解字〕には「氏に從ひ、下に一を箸く。一、地なり」とある。〔説文〕は氏を崩れかけた崖と解しているので、崖が崩れて地に至ると解している。白川静は、氏を小さな把手のある刀の象形と解しており、氐はそれで底を削って平らにする意としている。
- 音訓
- 音読みはテイ、タイ、訓読みは、いたる、ひくい。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第三水準。JIS X 0212補助漢字。
- 部首
- 〔説文解字〕では部首である。氐のほかに𣱐、㲳を収める。
- 声符
- 氐を声符とする漢字には、低、厎、呧、坻、奃、底、抵、泜、䢑、阺、邸、柢、牴、胝、祗、砥、𥿄、蚳、羝、袛、𧠟、詆、趆、軧、𨾦などがある。
- 語彙
- 氐首・氐賎
異体字
- 𢎮は、〔字彙補〕にある古文。
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