新千歳空港とは、北海道千歳市(敷地の一部は苫小牧市)に所在する空港である。
北海道の空の玄関口として機能している。
概要
航空自衛隊と共用していた千歳空港(現在の千歳飛行場)に隣接する形で建設され1988年に開港した。
東京国際空港(羽田空港)、成田国際空港、関西国際空港に次ぎ、福岡空港と利用者数国内第4位を激しく争う、日本国内において数少ない黒字空港の一つ。
航空管制の業務は航空自衛隊によって行われている。
現在、東阪名の三都市や福岡など、本州以南の大都市から北海道へ行くにあたっては、飛行機が最も便利な手段である。その中でも当空港は札幌市を含め、北海道の人口の半分ほどのエリアをカバーする(後述)空港であることから、北海道の玄関口として重要な拠点となっている。
中でも東京(羽田空港)-札幌(新千歳空港)線は、年間搭乗客数が1000万人を超えることもあるドル箱路線で、日本のみならず、世界的に観ても最大規模の巨大幹線であり、日本航空・全日空・エア・ドゥ・スカイマークの4社が競合して、最大で1時間に5便が運行している。同じく東京都市圏のアクセスとして利用される成田空港についても、2011年以降に相次いで就航したLCC(格安航空会社)が積極的に新千歳便を就航し、国際線への接続を主目的とする日本航空・全日空のほか、ジェットスタージャパン、ピーチ・アビエーション、春秋航空日本(スプリングジャパン)の3社が乗り入れている。
新千歳空港と那覇空港はピーチが1日1往復しており、国内線最長路線である。新千歳発那覇行きのMM271便は所要時間3時間50分となり、国内線の中で最も所要時間が長い(沖縄発新千歳行のMM272便は3時間20分)。
北海道へ来る外国人観光客の増加などもあり、国内線とターミナルを共用している状態では対応しきれない事から国際線ターミナルを2008年から新規に建設し、2010年3月から運用を開始している。
しかし、そんな巨大空港である一方、冬季には雪の影響をモロに受ける事がある。この場合、稀に隣接する千歳飛行場の滑走路を使用する場合もある。
ターミナルビルと商業施設
空港の商業施設といえばお土産屋や飲食店などが立ち並んでいることが多いが、新千歳空港は妙に商業エリアが充実していることでも有名。
1992年に国内線のターミナルビルが完成したが、これを2011年7月に増築した際にテナントが大幅に増え、スーパー銭湯やゲームセンター「アピナ」、映画館「新千歳空港シアター」などがオープンした。この時に空港内初かつ唯一の「アニメイト」もオープンしたが、同店は2018年9月に発生した北海道胆振東部地震の影響により、惜しまれつつ閉店となった。
何はともあれ、このような空港にしてはあまりにイオンモール、或いはアミューズメント施設のような施設は日本の空港では珍しく、飛行機に用のない周辺の住民がわざわざ遊びに来ることも多いため、日本の地方空港では着陸料以外の非航空系の収入がトップクラスで、他の空港の関係者がわざわざ視察することもある。
しかし、空港のコンビニはローソンが独占しているので、北海道なのにセイコーマートはない。茨城空港にはあるのに
所在地・利用客のエリア
北海道の最大都市・札幌市への航空アクセスは、札幌市内に丘珠空港も存在するものの、滑走路が1500mと短く小型ジェット機であっても冬期には離発着ができず通年での運用はプロペラ機に限られることから、便数・就航先は新千歳空港に比べて大幅に少なく、新千歳空港がメインとなっている。
飛行機の行き先が「札幌」と表記されている場合、丘珠空港行きの例外を除けばこの空港行きを指すが、場所は札幌市ではなく千歳市にある(滑走路の一部は苫小牧市にかかっている)。
丘珠空港を利用する場合を除けば、北海道の石狩・後志・空知・胆振・日高の各地域の大部分(北海道の人口の半分くらい)は新千歳空港が最寄りとなる。
またそのようなことから、北海道の他の空港に比べて便数や就航先も圧倒的に多く、別に最寄りの空港が存在する帯広市や旭川市との間も、新千歳空港との高速バスが運行されるほどの需要がある。なお、この両市よりも遠い北海道内の空港とは新千歳空港との間に定期便が運航されている(函館空港、釧路空港、女満別空港、稚内空港、根室中標津空港)。
札幌市中心部からの距離は実に約50kmほどとかなり離れているため、速達性に優れる鉄道が輸送をメインで担いつつ、高速バスも利用されている。
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