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なまずのねどこ https://nenjin.hatenablog.com

ちょっとオタク寄りな旅の記録。B級スポットとか県境とか生き物捕りとか。常にどこかに出かけていたい負け組大学生。

nenjin
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2019/09/25

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  • 立冬の日本海縦貫ドライブ

    先日、休日出勤の代休を使い、6日間に及ぶ長丁場で日本海側を車で回ってきました。(嫁は先約があり、不参加) だんだん肌寒くなり、魚たちも活性を失ってくる少々微妙な時期。全体的に天気にも恵まれず、釣りはあまりできませんでしたが、ガサガサの方は結構満喫しましたし、初魚種との邂逅も果たせました。書き出すと長くなりそうですが、時間もあまりないので簡潔にダイジェスト形式で。 1日目(藤沢→大野→福井) 朝6時に起床。新東名→東海環状道→東海北陸道→中部縦貫道と経由して福井県大野市へ。 越前大野城と数多の湧水を有するこの街には太平洋系陸封型イトヨが生息していて、「本願清水イトヨの里」という施設で野生のイトヨ…

  • 遥かなる船路 小笠原父島紀行 5・6日目

    父島最終日。 この日はクルージングツアーに参加しました。 お世話になったホテルをチェックアウト後、朝8時半にツアー会社の前に集合し、青灯台から大海原へと出航します。 ツアーの第一目的地は、有名な絶景スポットの"扇池"を擁する無人島、南島。季節を限定して上陸が許可されていますが、桟橋などない手付かずの島なので、実際に上陸できるかどうかはその日の海況次第。 ガイドさんの説明を聴きながら海を眺めていると、出航15分ほどで南島が見えてきました。 海食洞の向こうに広がっている砂浜が扇池ですが、海上からだと向こう側がどうなっているのかよく分からないですね。 この日は波が高く、残念ながら船長判断で上陸は断念…

  • 遥かなる船路 小笠原父島紀行 4日目

    この日はゆっくり過ごそうと目覚ましをかけずに寝たため、昼近くにようやく目を覚ますこととなりました。 嫁はまだぐっすり寝ていたので、寝ぼけ眼をこすりながら一人で散歩へ。 大村集落の裏手には、大神山という小高い山があり、市街地を一望することができます。 中腹には神社があり、絶海の孤島にありながらもここが紛れもなく日本の文化圏であることを実感させてくれます。 山頂展望台からの景色。二見港が天然の良港だとよく分かる地形です。左側がおがさわら丸の着く桟橋、中央が青灯台、右側が昨日泳いだ前浜海岸です。 宿に戻ると嫁も起き出したので、部屋で朝食兼昼食を食べ、島の北側にある宮之浜にシュノーケリングをしにいくこ…

  • 遥かなる船路 小笠原父島紀行 3日目(後編)

    ヨシノボリ採集から戻ってきた後は、青灯台のすぐ隣にある前浜海岸で一泳ぎしました。温暖な父島では、この時期でも水着さえあればサクッと海水浴ができてしまいます。 この透明度の浜が港のすぐ側にあるというのが小笠原クオリティ。湾内なので波も穏やかで、安心して海水浴ができますが、いわゆる遠浅の浜ではないため小さい子を泳がせる場合は要注意かもしれません。 サンゴ片でできた浜なので、ビーチコーミングにも向いています。2〜300mの範囲でこれだけのシーグラスetcが拾えました。 ひとしきり泳ぐと日が傾いてきたので、集落から山を越えたウェザーステーション展望台へ、この時期地球に接近していたアトラス彗星を見に行く…

  • 遥かなる船路 小笠原父島紀行 3日目(前編)

    旅も3日目、そして父島に上陸して2日目。 日の出には間に合いませんでしたが、起床するやいなや、青灯台へ繰り出しました。 この日はおがさわら丸が硫黄島クルーズに出払っている関係で、普段青灯台からは見えないははじま丸を見ることができました。 さて、肝心の釣果ですが、どうも今一つパッとせず。 オヤビッチャや、昨日も散々苦しめられたムレハタタテダイが餌を掠め取っていきます。たまにハナアイゴがポツポツ混じる程度。 トゲチョウチョウウオも混じりました。沖縄や奄美のような南の島では、普通のチョウチョウウオ(ナミチョウ)よりこちらの方が見る機会が多いです。小笠原も同様なのでしょう。 煮付けサイズのオビブダイを…

  • 遥かなる船路 小笠原父島紀行 2日目(後編)

    夕方はお待ちかねの釣りタイム。 釣り場には、宿からほど近く足場も良い二見港の「青灯台」をチョイスしました。 青くないやん、白灯台やんと思いましたが、どうやら夜に緑色に点灯することが由来のようです。 ちなみに、灯台の色は、航路標識法という法律で、港の奥に向かって左側を白、右側を赤とするよう定められており、日本全国津々浦々で同じ配置です。港でポイント探しをする時など結構役に立ちますので、釣り人としては覚えておいて損はないでしょう。 まずは胴突き仕掛けに生イキくん(オキアミ)をつけて小魚を狙います。釣れた小魚をバラしてブッコみ、大物を狙おうという目論見です。 1投目でアタリがありました。それも、仕掛…

  • 遥かなる船路 小笠原父島紀行 2日目(前編)

    ぐっすり寝て7時頃に起床。 前日の教訓を踏まえてしっかり酔い止めを飲んだ後、船内レストランで朝食を摂りました。 小鉢(茄子の煮物)をつけて600円くらいだったかな? なかなかのコスパでした。 デッキに出ると、既に小笠原諸島の島々が見えています。 左が北之島、中央が聟島(むこじま)、右が媒島(なこうどじま)。いずれも無人島です。 この辺りは聟島列島やケータ列島と呼ばれ、ダイビングのスポットとしても有名だそう。 船は定刻11時に父島・二見港に着岸。ようやく小笠原の地に足を踏み入れました。 当たり前ですが、亜熱帯の島だけあってとても暑いです。気温は30℃を超えていましたし、その上やたらと湿度が高いの…

  • 遥かなる船路 小笠原父島紀行 1日目

    この度結婚する運びとなり、結婚休暇で悲願の小笠原旅行へ行ってまいりました。 世界自然遺産の名に恥じない美しい海と独自の生態系、またその鬼のような到達難易度も相まって、学生時代から訪問の機会を待ち望んでいた憧れの島。この機を逃すまいと休暇をぶっこみ、出航数日前から落ち着きなく台風情報ばかりチェックしていました。(その甲斐あってか、2回ほど通り雨が降った程度で、全体的に天候にはかなり恵まれました。) そんな小笠原への、民間人にとって唯一のアクセス手段である「おがさわら丸」は6日に1便のみの運航。 その船路は東京・竹芝桟橋から始まります。 自業自得ですが、大荷物だったせいでここまで来るのが結構大変で…

  • 河津で渓流釣り納め +α

    前週に引き続いての伊豆釣行です。 10月後半はいろいろと先約が入ってしまっておりますので、泣いても笑ってもこれが今年最後の渓流釣り。 箱根、天城と峠を2つ越え、踊り子と桜の里、河津町を目指します。 湯ヶ島の街を過ぎたあたりで急に腹具合が悪化。蒼い顔をしながら祈るように天城峠のカーブを走っていましたが、河津七滝ループ橋を過ぎたあたりでコンビニを見つけ、なんとか駆け込むことができました。 箱根峠から伊豆縦貫道経由で河津に至るルートは、無料の高速区間が多くお得感がありますが、その分コンビニなどに寄る機会も少ないです。急な催しにはくれぐれもご注意ください。 さて、まだ薄暗い時間ですが、ウンもついたとこ…

  • 中伊豆へ、赤銅の源流アマゴを求めて

    秋も深まり、関東各県の渓流は軒並みオフシーズンとなってしまいましたが、静岡県では多くの川で10月いっぱいまで渓流釣りが楽しめます。 となれば、恋の季節を迎えたアマゴたちとの出会いを果たさずして冬は迎えられまい。そんな思いで伊豆半島へと車を走らせました。 未明の箱根新道を登りながら、どこへ向かおうか考えあぐねましたが、久々の伊豆ですし、朝マズメは渓流ではなく海で迎えようということになりました。 朝はサクッと五目釣りを楽しんで、昼飯を食べてから午後のんびりアマゴを狙おうという算段です。海と渓流のはしごが容易いのも、伊豆の大きな魅力ですね。 伊豆半島西海岸のとある漁港にやってきました。日曜だけあって…

  • 秋分の福島プチ遠征 その2 いわき小名浜編

    会津釣行から1日飛ばして9/23、福島県の海側、浜通りへ。那須から阿武隈高地を越え、いわき市小名浜へ向かいました。 小雨がぱらつく天気だったので、まずは雨宿りがてらアクアマリンふくしまへ。 環境水族館の二つ名の通り、生き物のみならず、彼らをとりまく生息環境をセットにした展示を売りとする、東北地方随一の規模の水族館です。これで3度目の訪問ですが、来るたびに新たな発見があります。 ガラス張りのドームを順路に沿って進むと、シーラカンスやラブカの液浸標本がお出迎え。 水族展示エリアに入ると、一際目を引くのが巨大なマイワシの群れ。 図鑑では背中側からの姿しか見たことのなかったアカグツ。実物はこんなに円ら…

  • 秋分の福島プチ遠征 その1 会津編

    2週連続の3連休。 前回に引き続き、那須を拠点にしての旅です。どこに行こうか悩んだ末、今回は福島方面をチョイスしました。 連休初日の9/21、朝5時に起床。 塩原温泉郷を抜け、121号線ルートで福島県に入ります。そのまま、予めGoogleマップで目星をつけた南会津の渓流を目指しました。 木々の翠が溶け込んだような奥ゆかしい水の色。 今日はリールを使ったウキ釣りで攻めます。 数百m遡行し、画像の堰堤の向こう岸にミミズを飛ばすと、 幸先よく小ヤマメがヒット。 堰堤の上の区間でも何度かアタリがあり、何度かバラシも挟みつつ、3尾のヤマメを釣り上げることができました。時期柄、やはりサビが入り始めている個…

  • 白露の北関東プチ遠征 その3 茨城編

    午後は茨城県の久慈川水系に移動。 アユの好漁場として有名な久慈川の支流を攻めていきます。 いくつか支流を見て回ったものの、殆どはご覧の有様で釣りにならず。3つ目の川でようやく入渓に至りました。 入渓地点は浅く、魚の隠れる場所も少なそうな小沢といった趣でしたが、 数百m遡ると、そこには渓畔林に覆われた素晴らしい渓相が広がっていました。増水具合もいい感じで、ミミズが効果を発揮しそうです。 数投目で早速小刻みなアタリがありましたが、魚が小さいようでなかなか乗りません。 私はどちらかというと開けた釣り場よりもこういう薄暗い源流に惹かれるので(根暗だからでしょうか)、惜しむように1つのポイントをネチネチ…

  • 白露の北関東プチ遠征 その2 栃木編

    122号線を渡良瀬川沿いに日光方面へ進み、栃木県に入りました。 那須地方に着いた後は、昨年何度も通ったお気に入りの川でガサガサ。増水気味で、ちょっとやりにくそうな感じです。 ヤマメとタナゴ(マタナゴ)が同時に網で捕れたこともある奥深くも摩訶不思議な川ですが、この2種は那須ではそう珍しい組み合わせではありません。 このような河川では、冷涼な流水環境を好むカワシンジュガイがタナゴの産卵母貝となっているようです。また、カワシンジュガイの幼生(グロキディウム)は、生育の過程でヤマメをはじめとするサケ科魚類の鰓に寄生する習性があります。 すなわち、ヤマメがいなくなればカワシンジュガイが、カワシンジュガイ…

  • 白露の北関東プチ遠征 その1 群馬編

    先日の3連休は栃木県那須を拠点にして、北関東各県で渓流釣りを楽しんできました。 連休初日は5時起きの甲斐なく、八王子JCTの渋滞にはまってしまいました。関越道につながる鶴ヶ島JCTも詰まっていたので、圏央鶴ヶ島ICで一旦高速を降り、ガソリンを満タンにしてからまずは群馬県を目指しました。 途中、埼玉県最北端の上里SAで休憩。特にこれといった特徴のない普通のSAですが、早朝にもかかわらずフードコートは満員御礼でした。 9時過ぎには渡良瀬川の支流に到着し、林道脇のスペースに停めて入渓。 全体的に浅く開けた流れで、どちらかといえばフライフィッシング向きの川だと思いました。とはいえ時たま瀬を遡る魚影も見…

  • 奥多摩の碧い渓と紅いヤマメ

    9月に入り、渓流釣りシーズンもいよいよ終盤。 新たなエリアを開拓すべく、奥多摩エリアの渓流を探索してきました。 圏央道を日の出ICで降り、青梅の市街地を過ぎ、多摩川が刻んだ深い谷に沿って車を走らせます。 7時頃に目的の渓に到着。睡眠不足の体にウイダーinゼリーを注入後、やおら入渓の準備を始めました。 先日の台風の影響か、谷底の流れにはまだかなり濁りが残っています。 釣りになりそうもないので、支流の小渓に場所を移します。 林道から谷底に降りると、若干の笹濁りが入りつつも、碧く澄んだ流れ。 ミミズとブドウ虫を交互に流すと、つつくようなアタリがありますが、なかなか針掛かりまで至りません。 魚影は薄く…

  • 甲州納涼渓流巡り

    希代のノロノロ台風こと台風10号。 せっかくの夏の予定が台無し、という方もさぞ多かったことでしょう。かくいう私もその一人。 さて、その憎っくき台風が襲来する直前の週末、山梨県に渓流釣りに行って参りましたので、今回はその模様をお届けします。 朝4時半に起床。 高速に乗ってからウェーダーを忘れたことに気付き、急いで引き返すというハプニングもありながらも、なんとか渋滞に嵌まる前に八王子JCTを抜け、山梨方面へ。 談合坂SAで休憩を挟みつつ、8時頃には目的の富士川水系の渓で釣り始めました。 前日の晩にポツポツと降っていたせいか、川は笹濁り。先行者もいないようで、なかなかの好条件に期待が高まります。 ミ…

  • 【過去旅行記】晩夏の北海道お魚行脚2022 8日目(帯広→中富良野→千歳)

    2022/9/3(土) 遠征最終日。 絶景の狩勝峠を抜け、5日ぶりに道央に戻ってきました。 この日はとある魚を捕獲するため、Googleマップで見つけた良さげな川をひたすら巡り、日没までガサガサに明け暮れる計画でした。 しかし、運命の出会いは意外にもあっさりと訪れます。 山間部を蛇行しながらながる清らかな渓流。水深の浅い平瀬が多く、所々にブッシュもあり、なかなかにガサガサ向きの川です。 水没した河畔の草むらに網を構え、足で追い込むと… 夢にまで見たロマンの魚、イトウ。 遂に、遂に、憧れのイトウが網に入ってくれました。 まだパーマークが色濃く残る6〜7cm程度の稚魚ですが、全身に散りばめられた黒…

  • 【過去旅行記】晩夏の北海道お魚行脚2022 7日目(紋別→遠軽→阿寒湖→帯広)

    2022/9/2(金) この日は魚パートはなし。ほぼ観光に徹しました。 窓から降り注ぐ朝の陽射しで目を覚ましました。 何も遮るもののない洋上の日の出。茫洋たるオホーツク海の水平線が、この地が北海道の東の果てに近いことを物語っています。 私は旅先で時間を有効活用するため、朝食を摂らずに宿を出ることが多いのですが、この日は食事が評判の宿でしたので、珍しく朝食つきのプランにしました。 5,000円そこそこの宿泊費でバイキングつき。ジンギスカンやホタテなど、北海道名物をたらふく堪能できました。 紋別のシンボル、巨大なカニの爪のオブジェ。港の片隅にぽつんと置かれていてなかなかシュールです。 紋別を出発し…

  • 【過去旅行記】晩夏の北海道お魚行脚2022 6日目

    2022/9/1(木) 遠征中に月を跨ぎました。 稚内を後にし、オホーツク海沿いに南東へと進みます。 途中で見つけた湿原河川でガサガサ。 えげつない数のフクドジョウが網に入ってきますが、めげずに続けると… ひときわ細長いニョロニョロが。 尾鰭が黒みがかっているので、シベリアヤツメでしょうね。ヤツメの名の由来である7つの鰓孔もはっきり確認できます。 つぶらなお目々がチャーミングですね。 稚内から80kmほど進んだ浜頓別町で、休憩がてら郷土資料館を訪問。 浜頓別はその昔、金の採掘で栄えたそうで、それに関する展示が数多くありました。その名残りで、現在も砂金の採掘体験が楽しめる公園なんかもあるそうです…

  • 【過去旅行記】晩夏の北海道お魚行脚2022 5日目

    2022/8/31(水) 昨晩のガヤ地獄には屈しまいと、朝マズメから港に繰り出し、船の出航まで竿を出します。 相変わらずガヤは多いですが、釣りの神に祈りが通じたのか、そこそこのサイズのクロソイが混じってくれました。 後ろ髪を引かれながら利尻島を後にします。 悔いは残りますが、自然相手ですからね。こういうこともありますね。 利尻島の次はお隣の礼文島に寄る予定だったのですが、コロナの影響で礼文航路が減便となっており、乗る予定だった便が欠航。 稚内に戻り、観光地を巡りしつつ魚種稼ぎをすることにしました。 稚内市街西側の丘陵地帯に聳え立つ開基百年記念塔。見晴らしの良い山の上に建てられているので、市街地…

  • 【過去旅行記】晩夏の北海道お魚行脚2022 4日目

    2022/8/30(火) この日は北海道本島を飛び出し、昨日対岸から散々眺めてきた利尻島へ渡ります。 朝7時に稚内港を出航。 波の穏やかな港内を抜け、ノシャップ岬の沖合を過ぎると、早くも利尻富士が正面に見えてきます。 1時間40分の航海を終え、島の玄関口となる鴛泊(おしどまり)フェリーターミナルに到着。近代的で立派な建物でした。 お土産屋はもちろん、海鮮丼をいただけるレストランも併設。離島のフェリー乗り場って、切符売り場と待合室だけの味気ないところも結構あるので、こういう至れり尽くせり感は嬉しいですね。 まずは港でレンタカーを借りて、島を一周しました。 一周60km程度ですので、ゆっくり目に見…

  • 【過去旅行記】晩夏の北海道お魚行脚2022 3日目

    2022/8/29(月) 旭川を出発し、さらに北へと車を走らせます。 まずは、過去にヤチウグイを採集したことのある小河川をチェック。 「ヤチ(谷地)」とは湿地帯のこと。ブッシュの生い茂る淀みを重点的にガサっていくと… いましたいました。ヤチウグイ。 ウグイとつきますが、アブラハヤの仲間(ヒメハヤ属)。日本では北海道にのみ分布する冷水系のお魚です。 赤みがかった鈍い金色の光沢が美しいですね。 途中の音威子府で名物の黒そばを購入。 後日関東に帰ってからいただきましたが、独特のコシの強い麺で大変美味しゅうございました。 音威子府駅の構内には、1989年に廃止されたJR天北線の資料館があります。決して…

  • 【過去旅行記】晩夏の北海道お魚行脚2022 2日目

    2022/8/28(日) 目を覚ますと、船は胆振地方沖を航行中。 定刻の6時頃に苫小牧港に到着しました。 フェリーターミナルからバスで苫小牧駅へ。そこからレンタカー屋のある南千歳まで列車に揺られます。 普通列車でもわずか3駅、20分ほどで到着。 乗車記念印が北海道の形で可愛いです。粋な計らいですね。 レンタカーの手続きを済ませ、まずは札幌方面へ車を走らせます。 向かったのは、札幌市と江別市の境にある北海道百年記念塔。 この年の秋に解体されることが決まっていたので、是非とも来ておきたかったスポットです。建立から50年以上経って老朽化しており、多額の維持費がかかっていたそうで、解体は致し方ない面も…

  • 【過去旅行記】晩夏の北海道お魚行脚2022 1日目

    一昨年の夏の北海道旅行記です。 更新をサボっていた時期の旅なので、うろ覚えの箇所が多々ある点についてはご寛恕ください。。。 2022/8/27(土) 旅の始まりは東京駅。新函館北斗行きのはやぶさに乗り込み、一路北を目指します。 車窓を楽しみながらの駅弁も鉄道旅行の醍醐味。 チョイスしたのは東京名物深川めし。シンプルな盛り付けながら、ご飯まであさりの旨みが染み込んでおり、東京の駅弁では一番の傑作だと思っています。 16時過ぎ頃、八戸で下車。 目的地が北海道であるにも関わらず、終点まで行かず八戸で降りたのは、八戸港から苫小牧(西港)行きの夜行フェリーに乗船するため。 新函館北斗で特急北斗に乗り継ぐ…

  • 西伊豆でカゴ釣りデビュー戦

    梅雨も明け、海も賑やかになってくる季節です。 無性に青物が釣りたくなり、西伊豆に突撃しました。 この猛暑の中、日中に長々と釣りをする気にはなれないので、土曜の夕方に家を出発。 夜釣りの後、車中泊で夜を明かし、朝マズメにカゴ釣りで青物を狙うプランです。 伊豆縦貫道を修善寺ICで降り、修善寺温泉方面へ。 いつものあまご茶屋で晩御飯。 今回は定番の漬け丼ではなく、修善寺バーガーを頼みました。天城山系の清冽な湧水で育った「紅姫あまご」のカツが、タルタルソースによく合います。 テイクアウトもできますよ! つづら折りの戸田峠を抜け、穴場的なポイントを求めて小場所を巡りますが、どこも先客あり。 途中で釣具の…

  • 帰省ついでの北陸RTA

    先日、夏季休暇で関西に帰省してきました。梅雨明け前で天気もぐずついている中、例によって魚の尻ばかり追いかけた休暇でしたが、まぁいいリフレッシュにはなりました。 さて、今回も例の如く5時起き。 渋滞に捕まる前に八王子JCTを通過できれば、今日一日の快適なドライブが保障されたも同然。 中央道・長野道経由で日本海側に出て、北陸観光を楽しんだ後、宿泊費節約のためその日のうちに京都の実家に着こうという強行軍です。 PAに寄って八ヶ岳の雄姿をカメラに収めつつ… 7時半には諏訪湖SAに立ち寄り朝食を摂ることに。 諏訪湖を眺めながらいただく信州サーモン丼は格別です。 安曇野ICで高速を降りて糸魚川方面へ。 贈…

  • 佐久っと日帰りトラウト釣行

    梅雨真っ只中のとある休日、丸一日自由な時間がとれたので、長野県佐久地方に日帰り釣行に行ってきました。 中央道の渋滞を避けるため、朝4時半に起床。 双葉SAで休憩を挟みつつ、6時半頃には長野県に入りました。 JRでもっとも標高の高い地点として知られる、野辺山のコンビニで遊漁券を購入。 2,000円という一見高めの遊漁料ではありますが、これ1枚で2町4村にまたがる広大なエリアを釣り歩けると考えれば、なかなかのコスパかと思います。 7時過ぎに南相木村の立岩湖に到着。 今回は、日本では信州でしか狙えないとあるマスがターゲットです。 釣り方は投げサビキ。 竿は家にあった適当な投げ竿、ウキは10号のサビキ…

  • GW山陽山陰周遊記 その4

    7日目(5/3) 昼前まで実家でゆっくりした後、琵琶湖一周ドライブに出発です。 道中の湖西道路では渋滞中に尿意を催し、危うく尊厳を失いかけるところでした。 二重にしたビニール袋に放尿して口を結ぶことでなんとか事なきを得ましたが、これをセーフと捉えるべきかについては議論の余地があるかもしれません。 何にしても、連休中の湖西道路を侮ってはいけないという貴重な教訓が得られました。 第一目的地のびわこベースに到着。 びわ湖バレイ近くの県道沿いにある、秘密基地感のある小さな水族館です。 300円を払い、いざ入館。 中に入ると、生き物に関する本や水槽が所狭しと並ぶ素敵空間。地元の子供達の憩いの場になってい…

  • GW山陽山陰周遊記 その3

    5日目(5/1) 朝食のバイキングを食べて、三次のホテルをのんびり出発。 松江道に乗り、県境をまたいで出雲市方面を目指します。 島根の誇る淡水魚主体の水族館、ゴビウスにやってきました。 シジミで有名な宍道湖の畔にあります。 ゴビウスとはハゼを表すラテン語。ハゼ科の魚には〜gobiusという属名のものが多くいます。 ハゼ類のたくさんいる宍道湖畔の水族館らしい命名ですが、もちろんハゼ以外の展示も充実しており、サンインコガタスジシマドジョウやゴギなど、山陰を象徴するような魚たちは一通り網羅されています。 出雲の海岸に打ち上げられたリュウグウノツカイの標本も展示されていました。個人的に気に入ったのは光…

  • GW山陽山陰周遊記 その2

    3日目(4/29) この日は広島県内でゴギとアマゴ狙い。 広島市街から安芸太田町方面へ向かう国道191号沿いには、かつて島根県境に近い三段峡までJR可部線が走っていましたが、2003年に可部から先が廃止となっています。 廃線跡巡りも好きなので、ちょびちょび立ち寄りながら山奥の釣り場を目指します。 13時過ぎ、太田川水系のとある渓に到着。 美しい藤の花が出迎えてくれました。 コンビニおにぎりを腹に詰め込み、いざ入渓。 昼下がりの微妙な時間ですが、どうでしょうか。 しかし、遡れども遡れどもアタリはなし。 ミミズ、ブドウ虫、川虫と3種類の餌を試しましたが、ダメでした。 至近距離でヤマカガシに鉢合わせ…

  • GW山陽山陰周遊記 その1

    待ちに待った大型連休。 なけなしの有休を3日も溶かし、10連休を錬成することに成功しました。 今回の旅のメインは中国地方。特に山陰エリアを重点的に探索する旅程を組みました。 狙いはずばり、ゴギ。 もちろん台所を横行闊歩する黒いアイツのことではありません。山陰の至宝とも形容すべき美しいイワナの仲間です。渓流釣りに関しては初心者同然の私ですが、じっくりねっとり粘ってその姿を一目拝みたいところです。 1日目(4/27) GWの宿命ともいえる渋滞を避けるため、朝5時に藤沢を出発。 渋滞予測では新東名の方が混みそうだったので、東名経由で西へ向かいます。 車はすんなりと流れ、遠州森町PAで休憩を挟みつつ、…

  • 最南端の島へ 石垣・波照間紀行 4日目

    石垣・波照間編最終回。ほぼおまけパートです。 本当に帰るだけです。 A&Wで不健康な朝食を摂り… レンタカーを返し… 空港で八重山そばを食べ… 保安検査場を通過し… いつもの日常に戻るため、南ぬ島から飛び立ちます。 仕事で疲れ果てた心の隙間を、濃密な時間で満たしてくれた、素晴らしき八重山の島々よ。 ありがとう。 南西諸島の上空は快晴。移りゆく機窓は、未だ上陸すら果たせていない島々ばかり。 さて、上の写真の島々は、それぞれどこでしょうか?正解は記事の最後で。 成田に到着後、途中で大黒PAに寄って旅の終わりを惜しみつつ、家路につきました。 次はどこに行こうかな。まだ見ぬ魚、まだ踏まぬ土地を夢見て、…

  • 最南端の島へ 石垣・波照間紀行 3日目

    前回の続きです。 7時前に起床。車中泊なので体はバキバキですが、ほどよい気温のおかげでそれなりにぐっすり寝られました。 寝ぼけまなこのまま石垣港フェリーターミナルへ。 今日はいよいよ日本最南端の有人島・波照間島の地へ踏み出します。 乗船手続きを済ませ、ターミナル内を散策。お土産や食品などの売店に加え、同じ石垣市に属する尖閣諸島についての展示スペースまであり、暇つぶしには事欠きません。 乗り場の手前には有名な具志堅用高の像がありますが、おばちゃんズが記念撮影のために陣取っていて撮りそびれました。 波照間島までは高速船「ぱいじま2」で。約60分の道のりと聞いていましたが、海がやや荒れていたせいか、…

  • 最南端の島へ 石垣・波照間紀行 2日目

    前回の続きです。 日頃の疲れもあり、9時前にのそのそと起床。 初日早々に今回の旅の目的の1つであるウメイロモドキと出会えたため、早起きに失敗しても精神的余裕があります。 宿をチェックアウトし、石垣市街を散策します。 お土産を買い込んだ後、A&Wで朝食。 沖縄本島には至る所にありますが、石垣島では中心市街に1店舗があるのみ。 同行者にルートビアを分けてもらいましたが、生憎お口に合わず。 新たなフィールドを探索すべく、郊外に車を走らせ、小河川の汽水域上部で小一時間ほどガサガサ。 水深は深くはありませんが、こんもりと泥が堆積した両岸にはいい感じに草が生い茂り、そのまま干潟のような地形に注いでいる、絵…

  • 最南端の島へ 石垣・波照間紀行 1日目

    2月の半ば。 ピーチで比較的安く航空券が買えたので、石垣島に行ってきました。 人生初、行き当たりばったりの八重山旅。果たしてどうなることやら。4回に分けて旅模様をお伝えします。 朝4時前に起床。 残業明けの体に鞭を打ち、未明の首都高を東へ急ぐこと2時間。新空港道のゲートを抜けると、いつの間にか周りは空の街。 貧乏学生だった頃、羽田発着のJALやANAに乗る金がなく、東京に飛行機で行く際はいつも成田ばかり使っていました。染み付いた貧乏性はあの頃からあまり変わらず、今回も懲りずに早朝のLCCに乗り込むわけですが、そんな成田空港も車で来るのは初めて。 張り切って駐車場まで予約してみたはいいものの、2…

  • 魚づくしの厳冬駿豆ドライブ

    (写真はイメージです) あけましておめでとうございます。 今年に入ってから休日出勤が続き、碌に釣りにも行けない日々… 1月最後の週末にようやく自由な時間が作れたので、静岡方面へドライブに行ってきました。 朝5時半に自宅を出発し、車を走らせること2時間弱。 東伊豆のとある漁港にやってきました。 ボウズ逃れの保険として胴突き仕掛けを垂らしながら、アカハタやウツボ狙いでサバの切り身をぶっこんでおきます。 胴突きの方には早速小刻みなアタリが。 しかし堤防の嫌われ者、キタマクラ。 しばらくキタマクラの猛攻が続き、いくつか仕掛けを失いながらも、ウミスズメ、カサゴの子供を追加。 ウミスズメは昨年式根島に行っ…

  • 晩秋の琵琶湖水系で紅紫の勇姿を追う

    11月下旬のある週末、関西出張ついでに、産卵のために琵琶湖流入河川を遡上するビワマスを観察しに行ってきました。 土日丸々時間がとれたので、土曜日は観光に徹することに。 ちょうど京大の学祭(NF)の時期だったので、お邪魔してきました。 鴨川界隈を軽くぶらつき、三条のイタリアンで昼食。 その後は琵琶湖博物館に移動。 展示水槽の破損事故の影響で、水が抜かれている状態の水槽もありちょっと寂しい感じでしたが、婚姻色のビワマスなどこの時期ならではの展示も。結局閉館近くまで展示を堪能することとなりました。ガチャポンでビワコオオナマズのキーホルダーを引き当て、琵琶博の神のご加護に感謝しながら京都に戻りました。…

  • 2023年度上半期の遠征を振り返る その2

    前回の続きです。 ■岐阜一周ドライブ 8/26(土)〜8/28(月) 湾岸弥富ICから岐阜県に入り、海津→岐阜→郡上→白川郷→高山→下呂→中津川のルートで県内を周遊した2泊3日ドライブ。どちらかというと観光要素の方が強めだったものの、合間に平野部でのガサガサ、長良川水系のアマゴ釣りなどもちゃっかり敢行。 白川郷に行くのは初めてでしたが、高山方面に抜ける国道360号線が想像以上の"酷道"でびっくりしました。高山は昔から好きな街で、今回は温泉旅館に泊まって街歩きを堪能。 最終日は中津川の川でトパーズを採取。愛知県の山奥で可愛いご当地魚・トウカイナガレホトケドジョウとの出会いを果たしてから帰路につき…

  • 2023年度上半期の遠征を振り返る その1

    1年4か月ぶりの更新です。 激務その他諸々のしがらみで、なかなかブログを更新する余裕もなく、放ったらかしになってしまっていました。申し訳ありません。 とはいえ、趣味の釣り・魚探しや旅行の方はちょくちょく(というか毎週のように)謳歌しています。東京の人波に揉まれてしおれてしまっているわけでもなく、至ってピンピンしております。 読者諸氏におかれましては、次に私の気が向くタイミングを気長にお待ちいただければと思います。 私生活の大きな変化として、横浜から湘南エリアに引っ越し、自家用車が使えるようになりました。職場から遠くはなりましたが、やはり毎週のように海や川へ繰り出す魚バカにとって車は大変便利な代…

  • 熱海の有人離島 初島日帰り旅

    お久しぶりです。 実に半年ぶりの更新となります…… 就職に伴って関東に転居しておりますが、相変わらず土日を中心に暇を見つけては釣りや旅行に繰り出す毎日です。 ブログに関しても、今までと同じようなテイストで綴っていくことになると思いますので、ご安心ください(?) 何卒よろしくお願いいたします。 さて、今回は上京後初めての島旅のお話です。 金曜の夜、仕事終わりに竹芝や横浜からさるびあ丸で伊豆諸島行き…なんてのもロマンがありますが、 なかなか機会が作れず… というわけで、熱海沖の相模湾に浮かぶ初島に日帰りで行ってまいりました。 伊豆諸島の多くの島々と同じく火山島で、静岡県唯一の有人離島でもあります。…

  • 近くて遠い秘境の島 黒島・薩摩硫黄島の旅 3日目

    1月10日。民宿の朝は早い。昨日と同じ6時半頃に起床。 健康的な朝食を済ませた後、昨日仲良くなった業者さんの車に同乗し、島の南東にある "究極の露天風呂" へと向かう。 集落から悪路を10分ほど走って到着。 名を東温泉といい、目の前の海を眺めながら岩盤をくり抜いただけの浴槽に浸かるという野趣溢れる温泉である。 城跡のような申し訳程度の脱衣所があるが、浴槽から少し距離があるのですぐ湯冷めしてしまいそうだ。浴槽の側で服を脱ぎ入浴する。 緑色がかった浴槽は3つに分かれており、源泉の弁をひねって流量を調節し、好みの温度のお湯にできるという仕組み。 少し時化ればそのまま波が入ってきそうな近さである。海水…

  • 近くて遠い秘境の島 黒島・薩摩硫黄島の旅 2日目

    1月9日。6時半に起床。朝食の前に、役場出張所へ乗船券の購入に向かう。 懐中電灯を携えて坂を登っていると、軽トラに乗った男性に声をかけられた。 この方も乗船券を買いに行くという。お言葉に甘えて乗せていただいた。 棚ぼたで離島カードの入手にも成功。 宿で朝食をいただいた後、みしまの乗船開始まで30分ほど釣り糸を垂らしたものの、朝マズメの時間帯に間に合わず坊主であった。 8時ちょうどに出港。同じ黒島の大里港を経由し、隣の硫黄島まで約2時間の船旅である。宿のお母さんがお弁当を持たせてくださった。 昨日とは打って変わって爽やかな冬晴れで、硫黄島の黄色い海面も色鮮やかに我々を出迎えてくれる。 船は予定よ…

  • 近くて遠い秘境の島 黒島・薩摩硫黄島の旅 1日目

    年明けムードも冷めやらぬ1月第2週の3連休。コロナが再び猖獗を極めないうちに行っておかねばと、薩摩半島の南方に浮かぶ三島村の2島をフェリーで旅した。 3つの有人島からなる三島村。実に単純明快なネーミングである。薩南諸島の北端にあたり、元来下七島(トカラ列島)とともに十島村を構成していた経緯から、上三島などとも呼ばれている。 人口は400人を少し超える程度。同じ鹿児島県の屋久島や奄美大島のように観光で賑わうわけでもなく、大きな産業もない。島を結ぶフェリーは週に4便のみ。南西諸島で最も九州に近い島々であると同時に、最も訪れにくい部類の島々でもある。 ただ、このような島にこそ魅きつけられるのは私だけ…

  • 県境探訪 天狗高原@高知県津野町/愛媛県久万高原町

    前回に引き続き四国の県境シリーズPart2です。 タイトルの天狗高原より、四国カルストという名称の方がピンとくる方が多いかもしれません。愛媛と高知の両県にまたがって広がる日本有数の石灰岩地帯を四国カルストと呼んでおり、ここが県境であると実感できるような構造物はほとんどありませんが、その東端にあたる天狗高原の一角に県境を示す線が引かれています。 高知県側からつづら折りの山道をひたすら辿り、ようやく四国カルストの尾根に登り詰めた場所にそれはありました。 場所は天狗高原唯一の宿泊施設『星ふるヴィレッジTENGU』の敷地内。文字の1辺が1mほどもあるため、Googleマップの航空写真にもガッツリ写って…

  • 県境探訪 雲辺寺@香川県観音寺市/徳島県三好市

    先日、丸々1週間かけて四国を巡ってきました。おでかけ頻度が減ると目に見えてネタ切れ感が否めなくなる当ブログですが、これでしばらくは間を持たせられるかも。 さて、今回はそれに関連して四国の県境をご紹介。四国八十八箇所、いわゆるお遍路の最高所にあたる雲辺寺(標高927m)です。 このお寺の鎮座する雲辺寺山の稜線が香川・徳島の県境となっているため、境内に県境が通っているという実に面白い状況になっています。四国で最もご利益のありそうな県境と評するほかありません。 香川県側の麓からロープウェイがありますが、車でもアクセスできます。僕もロープウェイ代をケチって車で登りました。ただ、ヘアピンカーブが幾重にも…

  • 鹿児島県最北端の島・獅子島を巡る

    八代海の一角、天草下島の南東方に浮かぶ獅子島。肥薩両県に跨がる天草諸島の中でも、鹿児島県側に属する有人島はそのほとんどが長島や九州本土と架橋されていますが、この獅子島は架橋で本土と繋がっていない純粋な離島となっています。 島へは天草下島や諸浦島(長島の属島)からのカーフェリーのほか、水俣港からの旅客船も利用できます。 獅子島の説明はそこそこに本題へ。先月友人と南九州を巡った際に獅子島に立ち寄った時のお話です。 九州本土から獅子島行きフェリーの出る諸浦島までの道中では、2つの海峡を渡ります。本土と長島との間の黒之瀬戸海峡が日本三大急潮の一つに数えられる壮大な海峡である一方、長島と諸浦島の間は幅ほ…

  • カワハギ求めて筏釣り@大隅半島・海潟

    錦江湾の大隅半島側、垂水市海潟で筏釣りをしてきました。 鹿児島市街の鴨池港から自転車で始発フェリーに乗り、45分で垂水港に着岸。そこから北へ20分ほど漕いで海潟漁港に到着です。 渡船は「フィッシング富士丸」さん。海潟集落の沖に浮かぶ無人島・江之島を横目に見ながら進み、5分ほどで筏に到着。 胴突仕掛けで大好物のカワハギを狙いながら魚種稼ぎをし、あわよくば釣れたアジなんかを泳がせて青物のワンチャンをも作ろうという目論見です。 1投目で小気味良いアタリ。 ワッペンサイズのカワハギちゃんが釣れてくれました。肝パンの大物への期待を込めてリリース。 水深が30mほどあるので、電動リールがあった方が便利かも…

  • "100%絶景の島" 甑島列島を旅する 3日目

    前回の続き。甑島最終日です。 島で行きたいところも一通り行き尽くしたので、この日は日の出後からホテルのチェックアウトまで里港の堤防で釣り。 前日よりちょっと大き目のタカサゴが釣れました。2匹が同じポイントのほぼ同じタナで釣れたので、偶発的に釣れたというよりは居着いている可能性が高いと思われます。 それにしても、ほんと綺麗な魚ですよね。 小さめのイスズミやアジも釣れましたが、画像はなし… カワハギ仕掛けを使った小物狙いの胴突きの方も、画像のマツバスズメダイやハタタテダイに、ニシキベラ、オトメベラ、クマノミ、スズメダイ、オヤビッチャ、クロホシイシモチ、オオスジイシモチ……と、10目釣りを達成する勢…

  • "100%絶景の島" 甑島列島を旅する 2日目

    前回の続きです。 この日は主に採集・釣りパートです。未明3時頃に起床。 甑島固有の陸貝を求めて夜の林道を徘徊しますが、快晴続きだったこともあり思ったような成果が出ません。 それでも、草叢や東屋の軒下などのルッキングを中心に探していくと、コシキジマギセルやヒゼンオトメマイマイなどが採集できました。 夜明け前に貝探しを一旦切り上げ、釣りに移ります。 ハタでも釣れればいいなと思っていたブッコミ仕掛けには、 開始十数分でウツボがヒット。あまり釣り人に喜ばれる方の魚ではありませんが、地味に初めて釣る魚なので僕としては歓迎です。獰悪そうな顔つきがたまりませんしね。 日の出を挟んで3匹釣れました。 こちらは…

  • "100%絶景の島" 甑島列島を旅する 1日目

    先日東シナ海上の離島・甑島(こしきしま)列島に行った時のお話です。上甑島・中甑島・下甑島の3つの有人島を擁する島々で、現在は全域が合併により薩摩川内市域となっています。昨年夏に中甑島と下甑島を結ぶ甑大橋(鹿児島県内最長!)が開通して車での3島縦断が可能となって以来、是非行ってその絶景を堪能したいと考えていました。 甑島へのアクセスは ・川内港からの高速船 ・串木野新港からのカーフェリー の2通りです。1日に各2往復が運航されています。 早起きして鹿児島市内の自宅を出発し、川内駅を8時丁度に出発する高速船ターミナル行きのシャトルバスに乗車。川内駅のある薩摩川内市街がかなり内陸寄りに位置しているた…

  • 夏の道央周遊記2021 Part3 札幌→三笠→新十津川→千歳

    前回の続きです。 札幌から朝一で向かったのは三笠市のJR幌内線・萱野駅跡。前回も立ち寄ったのですが、その際は積雪のため足を踏み入れることすら困難な状態でした。幌内線は岩見沢から分岐していた二股の線で、北海道で最初に敷設された鉄道の一部区間でもあります。幌内炭鉱からの石炭の輸送を通じて沿線の発展に貢献しましたが、エネルギー転換と過疎化の波には勝てず、民営化後間もなく廃止となっています。 駅舎は廃止当時の姿を残したまま、ライダーハウスとして再利用されています。施錠されているため、駅跡を管理されている近隣の民家で鍵をお借りして見学しました。 同じ三笠市の三笠鉄道村。かなり山の方に入った立地ながら立派…

  • 夏の道央周遊記2021 Part2 真狩→岩内→積丹→札幌

    前回の続きです。 翌朝、真狩を出て隣町の京極へ。湧水の町として知られ、羊蹄山麓の湧水地を公園化したふきだし公園なるスポットがあります。セコマの2リットル水も京極の名水ですし、さしずめ関西人にとっての「六甲のおいしい水」のようなポジションなのでしょう。 ふきだし公園から尻別川を渡った京極町市街地の湧学館。町立の図書館と郷土資料室を併設した施設です。公式サイトでは開館は9時となっていましたが、その辺りはアバウトなのか8時半ごろでも入館させていただけました。 展示コーナーは1階と2階に分かれ、「農業」「教育」「駅」などカテゴリごとに小綺麗に整頓されている様子はさながら博物館です。廃線関連では町内を走…

  • 夏の道央周遊記2021 Part1 千歳→鵡川→苫小牧→真狩

    3ヶ月ぶりの更新記事はまたしても北海道旅行記です。就活で渡道する機会があり、折角ならということで4ヶ月前のようにレンタカーで道央界隈を巡ってきました。目ぼしい観光名所に立ち寄りつつ、前回積雪でまともに見物できなかった廃線遺構なども再訪しておこうという目論見です。 車を借りる前後で北海道の生き物オタクに世話になりつつカタツムリを拾ったり魚を捕ったりもしたのですが、そちらの方の成果はまた後日ダイジェスト形式で別記事にて紹介したいと思います。 7/5の夕方に千歳を出発。先ず向かったのは、今春の廃線で終着駅となった日高本線・鵡川駅。 駅舎はしっかりした造りですが無人駅です。持て余している長いホームは鉄…

  • 名松線と伊勢本街道の旅 (名張→敷津→奥津→松阪)

    2ヶ月近く前の旅の話になってしまいますが、今回は三重県と奈良県が舞台の記事です。 名松線未成区間にあたるルートをバスと徒歩で辿った時のお話です。時系列としては先日の北海道巡りの数日前になります。 名松線という路線名は名張と松阪の頭文字からで、当初は奈良県の桜井から名張を経由して松阪に至る路線として計画されました。しかし、現存区間末端の家城〜伊勢奥津間が開業した1935年の時点で既に参宮急行電鉄(現在の近鉄大阪線にあたる路線)が桜井〜名張〜松阪間を結んでいたために、道半ばで建設意義が失われた形となり、伊勢奥津から先に延びることのないまま三重県内で完結するローカルな盲腸線として今に至ります。沿線人…

  • 啓蟄の北海道クルマ旅 おまけ

    旅行記のおまけ。道中で出会った愉快な生き物たちを紹介していきます。 1日目、豊浦漁港で釣れたエゾメバル。地方名はガヤ。 北海道では非常によく釣れる魚です。竿を持って渡道したのはこれで3度目ですが、いずれも旅の道中で必ずこの子と出会っています。本州におけるメバル(アカメバル・クロメバル・シロメバル)のポジションですが、メバルよりずっと釣りやすいと思われます。「ガヤガヤうるさいくらい獲れる」が由来なくらいですしね… 2日目、海岸でのガサガサで採集したコクチクサウオ。ころころとしたフォルムで水族館の人気者になっているダンゴウオに近い仲間です。 この大きさでも成魚で、クサウオ科の中ではかなりの小型種。…

  • 啓蟄の北海道クルマ旅 7日目(3/11) 苫小牧→小樽

    前回の続きです。 この日は苫小牧でレンタカーを返して列車で小樽まで移動するだけなのですが、返却期限は12日までだったので、夕方まで魚捕りのための足として使うことにしました。成果は次の記事で。 車を返却した後、苫小牧からほしみ行きに乗り、小樽行きに乗り換えて小樽築港へ。そこから徒歩で小樽港フェリーターミナルへ向かいました。 小樽築港駅から20分ほど歩いて新日本海フェリーのターミナルビルに到着。中にはお土産屋もありますが、コンビニなどのある幹線道路沿いのエリアまで500mほど離れているので、食料品などは予め買っておいた方がいいと思います。 新造船はまゆうに乗って、舞鶴まで22時間の船旅です。露天風…

  • 啓蟄の北海道クルマ旅 6日目(3/10) 釧路→広尾→様似→苫小牧

    前回の続きです。 釧路の快活CLUBに泊まり、7時頃出発。幣舞公園から市街地を眺めてから、西に進路をとりました。 白糠町の庶路駅。使われなくなったホームに国鉄時代からの駅名標が残されています。 浦幌町より南西の太平洋沿いには鉄道もなく、断崖と砂浜が入り混じる人口希薄地帯が続きます。 この日の目玉、旭浜トーチカ群。大樹町付近の海岸には戦時中に使われたトーチカ跡が残されており、ちょっとした名所となっています。数百m離れた旭浜漁港に車を停め、歩いて向かいました。現地へ向かう道中では雪がまだかなり残っていたので、スノーシュー等あった方が楽にアプローチできるかもしれません。 道中にはこんな看板も。長閑で…

  • 啓蟄の北海道クルマ旅 5日目(3/9) 網走→美幌峠→根室→釧路

    前回の続きです。 この時期の網走でどうしても見たい生き物がおり、早起きして流氷の海を彷徨っていました。…結果は3つ後の記事で! 網走市街を後にして、西女満別駅に立ち寄ります。周囲に人家は殆ど見当たらず、秘境駅の類なのですが……なんとこの駅、女満別空港の(地図上の)最寄駅にあたるのです。とはいってもここから女満別空港までアクセスしようとすると2km弱歩くことになりますし、2時間に1本程度の普通列車しか止まらない小さな駅なので、空港最寄駅としてはまともに機能していません。この時期は雪で路面状況も悪いため、徒歩での乗り継ぎには割と勇気が要りそうです。 さらに内陸に入り、北見国と釧路国の境目となる美幌…

  • 啓蟄の北海道クルマ旅 4日目(3/8) 旭川→三股→湧別→網走

    前回の続きです。 7時に旭川を出発、セコマで朝飯を調達して国道39号線を東の方角に向かいます。 まずは、5日後に廃止を控えた上川町の石北本線・東雲駅に立ち寄り。簡素なホームだけの棒線駅で、少し離れた位置に物置のような待合室が設置されています。 旭川行きの列車が発車していきました。 上川町から先には、100km近く離れた北見市留辺蘂町に至るまでガソリンスタンドが一切ないため、しっかり給油してから挑みます。 上川町の中心部から20kmほどの層雲峡。温泉街の少し山側に銀河の滝と流星の滝があります。銀河の滝は完全に凍りついて氷瀑となっており、この時期ならではの景観を独り占めできました。 大雪ダムの手前…

  • 啓蟄の北海道クルマ旅 3日目(3/7) 札幌→歌志内→留萌→旭川

    前回の続きです。 無料モーニングのポテトを食べてから、7時頃に出発。 まず向かったのは三笠市の幌内線萱野駅跡…しかし積雪量が半端なく、まともに見学もできないまま次の目的地へ。 続いて北上して山間部に入り、上砂川町の上砂川駅跡。函館本線の支線の終着駅で、映画の撮影にも使われた名駅舎ですが、ここも積雪で中に入れず。この時期だと積雪の多い内陸部はまだみんなこんな感じなんでしょうね… 峠をひとつ越えると、日本一人口の少ない市として有名な歌志内市に入ります。かつて炭鉱で栄えた街ですが、人口は3000人ほどでお隣の上砂川町とほとんど変わらないという有様。ちなみに同じく隣町で炭鉱町の赤平市も人口1万人を割っ…

  • 啓蟄の北海道クルマ旅 2日目(3/6) 豊浦→瀬棚→長万部→札幌

    前回の続きです。 夜明け前に起床。寝袋とマットを持ってきていたので一応普通に眠れはしましたが、やはり寒い……防寒着で重武装して寝袋に潜り込む形になるので、身動きもあんまり取れない。もうやりたくないな。 豊浦の道の駅を6時丁度に出発し、日本海側の寿都方面に車を走らせます。 山深くなるにつれ雪の勢いは増し、内陸の函館本線熱郛駅に立ち寄る頃には、車の外で立っているのがきついくらいの猛吹雪になっていました。 豊浦から1時間半ほどで寿都に到着。この先大きな町が数十kmないため、セコマで朝飯を調達しつつガソリンを入れます。弁慶岬にも寄りましたが、やはり吹雪の勢いは止まらず、弁慶像の写真だけ撮ってすぐ車中に…

  • 啓蟄の北海道クルマ旅 1日目(3/5) 苫小牧→室蘭→豊浦

    3月上旬に北海道をレンタカーで旅してきました。 全体の旅程としては 2/28 鹿児島を出発 3/5 列車とフェリーを乗り継いで苫小牧西港に到着 3/5〜11 道内周遊 3/11 小樽港を出発 3/14 行きと同じくフェリーと列車で鹿児島に帰還 という、丸々2週間かけたかなり欲張ったスケジュールです。いかんせん全部を記事にするには長すぎるので、一旦は北海道パートだけで数回に分けて綴っていこうと思います。 北の大地の旅は苫小牧から。仙台からの船便で11時に上陸しました。 苫小牧港は市街地に近い西港と郊外(厚真町)にある東港に分かれていますが、今回乗った太平洋フェリーの着岸港は西港のほう。虫も這い出…

  • 限定公開(仮) part1

    パスは都道府県名のローマ字綴りです。そのうち全体向けに変更して公開します Decrypt U2FsdGVkX183yY1B8LOgr1k8wGryiEYdGwwl53xAFrEaPFAlkV1KW7bb+NxCBUWHmQsTAkeqobAU3zJ0QUpfgQWNg2Hp0tpTUJ8Fwt0w3b2kc5OZOGZmWekkMUWVH+Wdxv4fnTvWTnoPyi9Rot3aKP4Kx1HgTr4LwAz9zWEnjZXnRah+vryz8KBqkvNjMBOMun6U8wYjwfYWQLTSSVEF3L+j9J7iejb5px3EDkE1FLKY5iyYvb1//cT8RiGu+BL…

  • 諫早湾干拓堤防道路を徒歩で辿る

    先日、旅名人の九州満喫きっぷを使って釣り初めがてら佐賀・長崎方面を旅してきました。3日分で11000円、JR以外の鉄道も乗り放題、青春18きっぷのような利用時期の制約がない、と九州内で完結する貧乏旅行のお供に大変重宝するきっぷです。 特急列車には乗れない(18きっぷと同じく乗車券・特急券を追加で購入する必要がある)ため、基本的に普通列車縛りで旅程を組む必要があり、その際に制約となるのが普通列車の本数が極端に少ない区間です。九州では宗太郎越え(日豊本線・佐伯〜延岡間)を筆頭に、長崎本線の肥前鹿島〜諫早間などが有名ですね。 今回の旅程でも、諫早で島原鉄道から長崎本線に乗り換える際に2〜3時間のロス…

  • 2020旅納め@奄美大島・加計呂麻島 釣果編

    1〜3日目の旅行記とは別に、今回の奄美旅行での釣果をまとめました。 1日目。名瀬到着後にレンタカー屋が迎えに来るまでの時間で、フェリーターミナルから少し歩いた長浜緑地横の堤防にてウキ釣りと胴突きの二刀流。ここは前に来た時10目釣りを達成した良い思い出のあるポイントなのですが、今回は朝マズメにも関わらず生命反応が少なく微妙なコンディションでした。ウキの方に25cmくらいのイスズミがヒットし1時間半ほどでひとまず切り上げ。 南西部の景勝地を一通り巡ったあと、夕マズメに古仁屋の市街地から少し北に走った堤防にて。水深は浅めでしたが、魚影は見えていたのでトリックサビキを入れてやると熱帯魚が遊んでくれまし…

  • 2020旅納め@奄美大島・加計呂麻島 3日目

    前回の続きです。 朝マズメの堤防に寄り道したりしつつ、一夜を明かした住用の道の駅から58号線を北上して名瀬方面へ。名瀬の釣具屋で餌を調達してから更なる目的地へと向かいます。 市街を抜け、海岸沿いを大回りする県道に入ります。奄美市から龍郷町に差し掛かる手前あたりに、名瀬港の湾内を一望する展望広場がありました。こうやって見ると本当に天然の良港を体現したかのような地形ですね。 乗ってきたマリックスラインやマルエーフェリーの船が寄港する名瀬新港の埠頭は向こう岸です。手前左側の佐大熊(さだいくま)岸壁からは、トカラ列島経由で鹿児島に向かうフェリーとしまが発着します。 急カーブの続く峠を越えると龍郷町。途…

  • 2020旅納め@奄美大島・加計呂麻島 2日目

    前回の続きです。 起床後、せとうち海の駅の脇にある防波堤で釣り。 釣果に関しては後日別記事にてまとめる予定ですが、ここではブダイ類(奄美名:エラブチ)が面白いくらい釣れました。大型船が出入りする港なので水深があり、良いポイントです。 ちなみに、右の方で停泊中の船は請島・与路島行きのフェリーせとなみです。町営の航路であるため、ファンネルマークが瀬戸内町の町章になっています。 左の船はフェリーかけろま。ここ古仁屋と加計呂麻島の2港との間を交互にそれぞれ1日4回ずつ往復しており、釣りをしている間にも港を何回か出入りしている様子が見えました。こちらも町営航路で、船の構造はかなり違いますが船体には同じよ…

  • 2020旅納め@奄美大島・加計呂麻島 1日目

    避寒も兼ねて、2泊3日で奄美大島に旅納め・釣り納めに行ってきました。記事にするのは初めてですが、奄美大島に渡るのは今回で3度目です。 アクセスは毎度恒例の鹿児島〜那覇航路で。船はマリックスラインのクイーンコーラルプラスでした。 夕方6時に鹿児島を出航して11時間。追い風となる北風が吹いていたせいか、予定の5時より少し早く名瀬新港に到着。名瀬は離島の中ではかなり大きな街ではあるものの、フェリーターミナルは街の北の外れにあるので夜明け前のこの時間帯はほとんど真っ暗です。 名瀬新港待合所。年の瀬の週末ということもあり旅行客は多いですが、ひととおり乗り降りが済んでしまうと人もまばらになっていきました。…

  • 県境探訪 千歳川@神奈川県湯河原町/静岡県熱海市

    用事で関東に行ったついでにちょこっと県境探訪。ともに温泉地として知られる湯河原町と熱海市の間の県境です。 湯河原駅に降り立ち、県道を2kmほど山側に入った湯河原温泉の中心街の方面に向かいます。 住宅街の中に旅館や料亭が混じり始め、街並みにもだんだんと温泉街の風情が出てきました。 温泉街自体は県境を挟んで実質的に連続していますが、行政区域が異なるため静岡県側は便宜的に伊豆湯河原温泉と銘打たれています。 県境は千歳川という小河川をなぞる形で引かれています。通常山の尾根や峠、大きめの川に引かれることの多い県境ですが、京都と大津の府県境もごく細い水路だったりしましたしまぁそんなに不自然なことでもありま…

  • 桜島を望む湾奥の離島・新島を訪ねる 後編

    前の記事からかなり日が空いてしまいました……楽しみにして下さってた方がおられたらごめんなさい、続きます。 前回は行政連絡船で新島に上陸したところまででした。 引き続き、港から島の東側に向かって歩道を進みます。 この新島、基本的に画像のような礫混じりの砂浜が広がっており、海岸沿いに切り立った岩礁などはなく、航空写真でもなんとなく一周できそうな雰囲気に見えますが… 予想に反して途中から結構アップダウンが出てきます。笹の藪の垣間に錦江湾の水面を見ながら進むと、祠?のようなちょっとしたスペースに出ました。しかし先は藪が深く、そのまま進むのは憚られる雰囲気。 藪漕ぎして無理やり進もうかとも思ったのですが…

  • 桜島を望む湾奥の離島・新島を訪ねる 前編

    今回は鹿児島湾(錦江湾)に浮かぶ唯一の有人島、新島に行った時のお話です。 桜島の北東に浮かぶ、周囲2kmに満たない小さな島です。同字の島では伊豆諸島の新島(にいじま)が有名ですが、こちらの読みはしんじま。ちなみにどちらも火山活動によって形成された島という共通点があります。 鹿児島市街から公共交通機関を使う場合、桜島フェリー→市営バス→行政連絡船と乗り継いでアクセスすることになります(直通のバスが1日に1便しかないため実質3回の乗り継ぎ)。しかしこの行政連絡船、渡航者の少なさもあって週に3日(日、水、金)しか運航していないという代物であり、遠方からの訪問の際にはある程度綿密な計画が必要となりそう…

  • 秋の週末徳之島プチ旅 後編

    中編からの続きです。 夜明け前に起床し、車から降りて辺りを見回すと、埠頭の先端には既に先客がちらほら。 特に狙いなどはなかったので (初めて来る島で勝手が分からなかっただけともいう) 、とりあえず前日に購入したキビナゴ餌のぶっこみで当たりを待つことにしました。 1時間ほど経ってようやくヒット。勢いよく海面に食い込む竿先。 引きずり込まれそうな竿を足で押さえつけ事なきを得て、慎重に巻いて引き寄せます。ただ、鋭い引きではあるもののハタのような根魚とも青物とも違う妙な応酬。 理由はすぐにわかりました。 上がってきたのは、50cmは下らないであろうキヘリモンガラ。琉球列島のタマン(ハマフエフキ)釣りな…

  • 秋の週末徳之島プチ旅 中編

    前編からの続きです。 日が暮れた後、ひとまず釣りを切り上げ、島固有のカタツムリを観察すべく山の中へと車を走らせました。 倒木と枯れ葉の折り重なるよさげな林床。昼間に少し雨が降ったため、まだ乾き切っておらず良い感じです。 さっそく地面を這う大型のカタツムリを発見。徳之島固有種、チリメンマイマイです。殻には繊細な縮緬(ちりめん)状の肋があり、独特の雰囲気を醸し出しています。 若い貝は特徴である肋が目立たずオオシママイマイと見分けづらいですが、オオシママイマイの方が殻高が高くより丸っこい形をしています。徳之島の山地では両者が混生しているようです。 やはりいたアフリカマイマイ。南の島では必ずといってい…

  • 秋の週末徳之島プチ旅 前編

    鹿児島本土から奄美群島方面へは、2つのルートのフェリーが運航されています。 ・鹿児島-名瀬(奄美大島)-亀徳(徳之島)-和泊(沖永良部島)-与論(与論島)-本部(沖縄本島)-那覇の「フェリーあけぼの」「フェリー波之上」「クイーンコーラル8」 ・鹿児島-湾(喜界島)-名瀬(奄美大島)-古仁屋(奄美大島)-平土野(徳之島)-知名(沖永良部島)の「フェリーきかい」「フェリーあまみ(平土野まで)」 この2経路がそれなのですが、鹿児島から最初の寄港地(名瀬・湾)までは航行距離が長くなるため、いずれの便も上下方面ともに夜行区間としてダイヤが組まれています。そのため、往復の移動を夜間に済ませることで、行きの…

  • 県境探訪 岡村大橋@広島県呉市/愛媛県今治市

    とある試験で大阪に行く用事ができたので、道すがら瀬戸内の島々をぶらぶらと巡ってきました。そんな中での海を跨いだ県境探訪記です。 竹原港から高速艇で大崎下島の御手洗(みたらい)港へ。大崎下島自体は安芸灘とびしま海道を通じて呉市へと繋がっていますが、竹原より東、三原・尾道方面からだとフェリーや高速艇の方が経路としては近道となります。 この航路の高速艇はご覧の通りかなり小さい船でした。寄港地が多い航路なので、フェリーと違って接岸や乗降に時間のかからない小型船の方が理に適っているのでしょうね。 途中で大崎上島のいくつかの港に寄港。本土からの架橋はないものの、造船が盛んで人口も7000人とそこそこ多い島…

  • 喜界島奇怪紀行 Part6

    ■8/22朝 喜界空港 最終日。お世話になった宿をチェックアウトし、丸4日借りた自転車を返しに喜界空港の売店へ。 島に来てから特に南国らしいものを口にしていなかったため、食堂でさとうきび生ジュースを注文しひと休憩。 意外とさっぱりした味わいなので、黒糖の甘ったるさが苦手な方にもおすすめです。 さらなる釣果を求め、空港からバスで島の東側、早町(そうまち)漁港に向かいました。 ■8/22昼 早町漁港 早町は喜界島では湾の次に大きな集落で、荒天で湾港にフェリーが着岸できない際は発着港となる場所でもあります。 港の先端部で竿を出し、フカセと小物狙いのサビキを並行して魚の反応を待ちます。 縦横無尽に駆け…

  • 喜界島奇怪紀行 Part5

    ■8/21朝 喜界島南西部 朝食を済ませた後、デジカメを持って蝶の観察へと出発。湾集落から南方向へ漕ぎ進め、目星をつけていた自然度の高い遊歩道へ。 リュウキュウアサギマダラ。「the 南国の蝶」といった感じの華やかさです。 色合いはアサギマダラに似ていますが模様の入り方は更に細かく、属も別らしい。 またまた出会ったオオゴマダラ。 割と島の至る所で飛び交っています。警戒心が薄く、飛翔も緩慢なので見失うことがあまりなく撮りやすいです。 ■8/21昼 湾漁港内 一旦宿に荷物を取りに戻り、湾港フェリーターミナルの集落側にある漁港の穏やかな港内で小物釣り。 ミツボシキュウセンやカンランハギなどが釣れます…

  • 喜界島奇怪紀行 Part4

    ■8/20昼 at小野津周辺 前日に急勾配の行程を漕ぎ続けた疲れからか、痛恨の寝過ごし。とはいっても島で行きたい場所はもう一通り回れていたので、昼から夕方にかけて小物釣りに興じることとしました。 竿とクーラーボックスを携え、バスと徒歩で小野津集落付近の海岸に向かいます。 道中で出会ったヤギさんたち。喜界島の農村部では至る所で見かけます。かわいいですね。 島内に野生のものはおらず、全て家畜として管理された個体らしいです。 小野津漁港。高めの防波堤から集落方向を俯瞰気味に撮ってみました。磯場は小さめのビーチに続いています。 仕掛けを投入するやいなや食いついてきたオジサン。奄美大島でも多かったですし…

  • 喜界島奇怪紀行 Part3

    ■8/19 この日は観光に徹することにしました。宿を出発し、島の東側にある丘陵地に向かって漕ぎ進めます。 ところどころ手押ししながら長い急坂を登り進める途中、 突如現れる名物看板。ポケモンGOのジムにもなっていました。 ちなみに描かれている蝶はアサギマダラ。渡り蝶として有名ですね。 看板の注意喚起に違わず蝶は本当に多く、オオゴマダラやツマムラサキマダラがカメラに収まってくれました。 丘を登り切り、ようやく頂上にある百之台公園に到着。 展望台もあり、眺めはすこぶる良好です。断崖の先の海岸にはサンゴ礁由来の岩礁地形が際限なく広がっています。 休憩もそこそこに、さらに北東の方角へ向かいます。 丘陵部…

  • 喜界島奇怪紀行 Part2

    ■8/18午前 atスギラビーチ 日の出後、湾の集落から海沿いに伸びる道を歩いて抜け、スギラビーチに向かいました。 うわ〜〜〜〜〜(発狂) さながら桃源郷の具現化のような景観でした。サンゴ礁の磯が侵食されてできた天然のビーチなんですが、ここまで綺麗だと泳ぐとか釣りとかじゃなく純粋にただただ眺めていたくなりますね。 とはいっても周辺には良さげな磯場が広がっているので、やっぱり釣りはしないともったいない。ひととおり堪能したあと竿を出します。 磯での釣果。写真はイシガキハタとミナベヒメジ。 他にはネズスズメダイ、オジサン、本土でもお馴染みのオヤビッチャやヤマブキベラなど。 スギラビーチは喜界空港の滑…

  • 喜界島奇怪紀行 Part1

    更新サボって放置してる間に、前の記事から4か月も開いてしまいました。申し訳ないです… この数か月間、コロナ禍と私生活の忙しさがあいまって碌に遠出やアウトドア系の活動ができていなかったんですが、先週やっと機会ができたのでここぞとばかりに喜界島に行ってきました。 ■Q. 喜界島って? A. 奄美大島の東側にある、足の裏のような形をした隆起サンゴ礁の島です。人口は6000人台。南の島らしくサトウキビの栽培が盛んです。 小さい島というほどでもないですが、端から端まで行っても15kmほどなので、その気になれば自転車でひととおり巡ることも可能な大きさ、といったところです。ただ、この手の島にしては意外と高低…

  • ヤンバルマイマイ

    沖縄本島北部・やんばるの森で採集したヤンバルマイマイ Satsuma atrata。殻径40mmほどに成長する沖縄最大の在来カタツムリです。警戒心が強く、なかなか軟体部の写真を撮らせてくれませんでした。環境省のレッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。 大きく重厚感のある貝です。 生態は典型的な地表性陸貝のもので、ヤンバルクイナの鳴き声がこだまする森で木の根本付近を這い回ってキノコなどを貪り食っています。湿度、風通しともに良好なやんばるの林道では餌となる菌類も豊富ですが、ヤンバルクイナが飛べない鳥ということもあり、彼らの格好の餌食になるというジレンマも抱えているようです。 こちらは沖縄本…

  • JR福塩線旧線 八田原駅跡

    八田原ダム建設に伴う福塩線・河佐〜備後三川間の経路切り替えの際、水底に沈む形で旧線ごとその使命を終えたという珍しい経緯をもつ廃駅です。1989年廃止。当時の駅名標が八田原郷土民俗資料館の脇に展示されています。 最寄り駅は隣の河佐駅ですが、バス路線などはないため、アップダウンの多い県道に沿って3km以上歩くことになります。列車の本数も1日6往復とかなり少ないので、余裕を持って訪問するにはレンタカーを使うしかないかも… 八田原ダム。かなり大規模なダムです。訪問したのが早朝だったため見学は叶わず。廃線跡の踏査も含め、改めて訪れたいと思います…

  • ヨスジシマイサキ

    沖縄本島東海岸で釣獲したヨスジシマイサキ Pelates quadrilineatus。 南方系の種で日本での個体数は少なく、稀種の部類に入ります。 とはいえ生息環境は同じシマイサキ科の他種と大きく異なるものではないのでしょう、写真の個体を釣ったのもミナミクロダイが魚影をちらつかせるような汽水寄りの漁港でした。 形態としては直線的に伸びる細い縦条が特徴的で、シマイサキやコトヒキと容易に識別できます。背鰭棘部の黒色斑の入り方も独特です。 本土の汽水域でよく見られるコトヒキは沖縄でも変わらず多いですが、逆にシマイサキはほとんどいないようですね。

  • 片道7分の離島 佐伯湾・大入島の旅

    大分県佐伯市の大入島(おおにゅうじま)に行ってきました。佐伯市街からほど近い位置にあり、対岸の日豊本線の車窓からも間近に望むことができます。 市の玄関口・佐伯駅から港までは徒歩10分ほどでアクセスすることができます。島と本土とを繋ぐ航路はいくつかありますが、今回は本数が多く運行距離も短い「大入島観光フェリー」を使いました。石間港まで片道150円、航行時間7分というプチ船旅です。 甲板の大部分は車両甲板で、両側に設けられた旅客用のスペースは病院の待合室のような簡易なもの。 佐伯港側でレンタサイクルを借りられるので、これを使って島を一周することにしました。3時間300円 (1時間延長ごとに100円…

  • 大社駅(島根県・JR大社線) 使命を終えた荘厳な木造建築の終着駅

    かつて山陰本線の出雲市駅から分岐していた「大社線」の終着駅です。 多くの赤字ローカル線がその歴史に幕を下ろした国鉄民営化直前期から少し下った1990年の廃線ですが、外観・内装・サインシステムとも古の鉄道の残り香を色濃く残しています。 運賃表と時刻表。末期は線内で折り返す普通列車のみの運転でした。 出雲市駅での乗り換え列車に関しては、特急や急行を中心に詳細な案内がなされています。直通の優等列車が廃止されてもなお、出雲大社という全国的に有名な観光地の玄関口という性質上、長距離の乗客に対する便宜はやはり必要とされたのでしょう。 改札内の様子。ホーム長はかなり長く取られています。駅舎内屋に設けられた通…

  • アオミオカタニシ

    沖縄本島で採集したアオミオカタニシ Leptopoma nitidum。いかにも南国チックな色彩が映える非常に美しい陸貝です。 鮮やかな青緑色は殻の色ではなく、白く透明感のある殻越しに内臓が透けて見えることによるもの。眼は一般的なカタツムリとは違って触角の付け根についており(基眼)、陸棲でありながらタニシに近縁なこの仲間を特徴付けるものとなっています。くりっとしてかわいいお目々でしょ。 樹上性の種で、生息地ではこんな感じで葉っぱにへばりついていました。背丈の低い草本にはあまり見られなかったので、あくまである程度高さのある木を好むようですね。

  • 廃線遺構巡り JR鍛冶屋線

    訪問日:2015年12月30日 今回は比較的新しめの廃線です。といっても30年近く前ですが… 加古川線から分岐していた4つの枝線のうちのひとつ、鍛冶屋線。廃止された年が1990年なので、国鉄民営化後の数年間は存続していたことになります。 起点となっていた加古川線の西脇市駅にやってきました。廃止前は野村駅という名前でしたが、市街中心部にあった西脇駅に代わって西脇市の玄関口としての役割を受け継いで改名したという経緯をもっています。ここからかつての終着駅・鍛冶屋まで歩いていきます。 駅の西口から北方向へ、鍛冶屋線の路盤を活用した遊歩道が続いていました。200mほど進むと加古川線の線路と別れて進むこと…

  • タカベ

    伊豆大島で釣獲したタカベです。漢字で書くと「鰖」。 地元の関西ではなかなか見る機会に恵まれませんでしたが、伊豆諸島では特に多く見られるようです。鮮やかな色彩と端正な体型に惹かれ、釣ってみたかった魚の一つです。 伊豆大島の遊歩道にも他の名産品とともにタカベが描かれており、地魚として親しまれていることが伺えます。 分類については紆余曲折がありますが、イスズミ科の魚はかなり近縁にあたるようです。 確かに、明らかな体高の違いを除けば、体側の多数の縦条など、共通した特徴は多いようにも思えます。 知る人ぞ知る高級魚という側面も。大型になるわけではないので、数釣りで豪快に舌鼓を打ちたい魚です。

  • 岩国の石人形とニンギョウトビケラ

    山口県岩国市の錦帯橋周辺では、厄除けのお土産や郷土玩具として「石人形」なるものが売られています。 昔から城下町岩国を代表する伝統工芸品ですが、ひとつひとつの人形は人間が作ったものではなく、その正体はニンギョウトビケラという水生昆虫が川底の砂利を自らの吐く糸で縫い合わせて作った巣。流れの速い清流の岩に固着する形で、主に付着藻類を食べて生活しています。水中生活をするのは芋虫のような幼虫期のみで、羽化すると小さな蛾のような姿になります。 ニンギョウトビケラという昆虫自体は、良好な水質が保たれている川であればかなり普通に見られる生き物です。写真のように、錦帯橋の下を流れる錦川の河原でも簡単に見つけるこ…

  • 洋上の白煙・伊豆大島三原山

    明けましておめでとうございます。相変わらずイレギュラーな更新頻度とはなりそうですが、今年も当ブログをよろしくお願いします。 僕はというと元日朝の便で伊豆大島に渡って、離島でのスローな正月を味わってました。今回はその行程のメインディッシュともいえる三原山について。 伊豆大島は、他の伊豆諸島の島嶼と同じく火山島です。太古から続く大地の息吹は温泉や独自の景観など多くの恩恵を齎しますが、直近では1986年に大噴火を起こしていたりと牙を剥くことも多い気まぐれな島。 行政区分では東京都に属するため、境界標やマンホールの蓋などには東京都の紋章が刻まれているほか、島の車は全て品川ナンバーとなっています。 島の…

  • 日本一海に近い百名山・開聞岳を攻略する

    先月中旬に登ってきた薩摩富士こと開聞岳についてです。その美しい山容を買われ日本百名山のひとつとなっていますが、標高は1000mに満たない単独峰であり名声の割に登頂の敷居は低い山だと思います。 他の九州島内の百名山の例に漏れず火山活動によって生成された山で、周辺の至る所で温泉が湧き出たり麓の砂浜ではカンラン石(ペリドット)が産出したり…と産業や文化に齎す恩恵も多く、薩摩半島南部のシンボル的存在となっています。 登山口へのアクセスはJR指宿枕崎線の開聞駅から。簡素なホームに屋根だけが設けられた無人駅です。 運行本数はかなり少ないです。鹿児島中央方面からの直通列車があるのは魅力ですが、遠方からだと指…

  • 県境探訪 イオンモール高の原@京都府木津川市/奈良県奈良市

    今回は県境シリーズの中でもかなりメジャーな部類の物件。 京都と奈良の府県境にまたがる広大な敷地を持つイオンモールです。最寄駅の近鉄高の原駅は奈良市所在ですが、店舗全体に占める敷地の割合としてはむしろ京都側の面積の方が広く、正式な書類上の所在地も京都府木津川市となっています。 敷地内を横切る県境が利用客にも分かりやすいようにわざわざアピられている点が面白いですね。京都府側と奈良県側の店舗で最低時給違ったりするのかな? ショッピングフロアに比べるとあまり目立たないですが、駐車場にも県境を示す線が引かれています。画像のオレンジ色の点線がそれです。 ご丁寧にも、駐車場の柱に振ってある番号の下にはしっか…

  • 日田彦山線 災害運休区間(添田~夜明)の現状 Part2 筑前岩屋・彦山

    前回の続きです。 大行司駅の次に向かったのは筑前岩屋駅。日田彦山線の線路は彦山駅との間の山岳地帯を釈迦岳トンネルで貫いていますが、並行して峠を越える道路が低規格で大型車両の行き来が難しいため、代行バスは大きく西側に迂回するルートをとります。そのため、添田方面から筑前岩屋へのアクセスはかなり煩雑なものとなってしまっています。 筑前岩屋駅前のバス停から宝珠山川を跨いで駅舎側へ向かう道路のいくつかは(おそらく水害により)寸断されていました。2か月あまりが経った現在では橋は完成しているようです。ただ、この地に再び日田彦山線の汽笛が響くことになるか否かは未だ議論の最中であり、この橋が駅の利用客を渡すとい…

  • 日田彦山線 災害運休区間(添田~夜明)の現状 Part1 宝珠山・大行司

    訪問日:2019年8月27日 2か月前のお話です。 2017年夏の豪雨災害で線路が被災、以来2年にわたってバス代行輸送となっている日田彦山線の南側区間。不運にも列車運休の憂き目に遭った区間にあるいくつかの駅を巡ってきました。 ■夜明 よあけ -JR久大本線・日田彦山線 日田彦山線の路線名称上の終点。被災前から全列車が日田まで直通しており、代行バスの発着ターミナルも日田駅です。 右画像は久留米・小倉側のホーム端。左前方が久大本線、右前方が運休中の日田彦山線の線路となっています。 配線の構造上、日田彦山線の列車は島式ホームの外側・3番のりばからしか発着できません。駅舎側のホームとは跨線橋が繋いでい…

  • アマゴ

    渓流のアイドル、アマゴ。僕が一番好きな魚です。 神奈川県の酒匂川以西から九州の瀬戸内海側河川にかけて自然分布する陸封型のサケ科魚類で、同種内でも海に下るものはサツキマスと呼び分けられます。瓜二つのヤマメとは赤い斑点が散在する点で異なるとよく言われますが、個体や生息地ごとの変異も大きく、写真の神奈川県産個体も移入によるヤマメとの混血があるのか赤斑はかなり薄くなっています。 こちらは奈良県の山奥で釣り上げた個体。鮮やかな鰭の黄色が美しいです。 降海型サツキマスがダム建設による河川環境の変遷の影響をモロに受けてしまったり、分布域を顧みない無差別的な他地域産アマゴやヤマメの放流で遺伝子汚染が起きていた…

  • 九頭竜湖駅(福井県・JR越美北線) 夢と消えた越美線計画を偲ぶ

    福井県の内陸部を走るローカル線、越美北線(九頭竜線)の終着駅です。ログハウス調の三角屋根が素敵な駅舎。 1面1線の簡素なホームで福井行きの列車が発車を待ちます。 もともと、越美北線は福井(越前花堂)から岐阜県の美濃太田までを結ぶ国鉄越美線の一部として計画、敷設された路線です。対する岐阜県側は美濃太田から北濃までが現在の長良川鉄道となっていますが、県境の人口希薄な山岳地帯を跨ぐ北濃~九頭竜湖間は未成のまま現在に至ります。長良川鉄道の方の正式な路線名が「越美南線」であり、こちらも合わせて壮大な越美線計画の名残を残しています。 駅の裏手にはSLが展示されています。貨物輸送主体が主体だった旨が記されて…

  • 【お知らせ】オリジナルショップのご案内

    suzuri.jp suzuriオリジナルショップを開設しました! 魚や地名をモチーフとしたグッズを製作中。たまに更新してます。ご要望等あればお気軽にコメント等でお声掛けください!

  • ソラスズメダイ

    鹿児島県本土の磯で採集したソラスズメダイです。南方系のスズメダイ類の中では割とよく見られる部類の魚ですが、やはりその手の例に漏れず北に行くほど死滅回遊的な側面は強くなるようです。 青く美しく輝く魚体は水面上からでもかなり映え、夏の紀伊半島沿岸なんかではソラスズメダイが漁港のへりに群れで居ついている光景をよく目にします。 尾鰭は透明感のある黄色で、これまた爽やかな配色。 ところがどっこい、ストレスには敏感な魚らしく、綺麗な青色を褪せさせずにキープするのがなかなか難しいのです。水面から上げた途端みるみるうちに写真のようなモノトーン調に変色してしまい、本来の体色をカメラに収めるには神業的な手際の良さ…

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