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大そうじへの備え
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貧困化が進んでいるイギリス国内のフットボールファンにとって、プレミアリーグのチケット代の高騰は死活問題だ。そのような問題が顕在化するなかで、「Plastic fan(プラスチック・ファン)」という言葉が改めて注目を浴びているという。イングランドフットボールを愛する思いは同じはず。ローカルのファンとグローバルのファンの間に生まれる溝は埋めることができるのだろうか? (文=内藤秀明、写真=AP/アフロ) ローカルのファンとグローバルのファンの間で起こっている問題 イギリスのフットボールファンが、現地に訪れる海外からのサポーターたちを、“Plastic fan(プラスチック・ファン)”と呼ぶことがあるという。プラスチックとは、日本語の意味で知っている通り、合成樹脂の意味を指す場合もあるが、今回の場合はスラングで使われる“偽物”というニュアンスのほうが正しいかもしれない。 筆者自身、イングランドフ
伊東純也、守田英正、三笘薫、上田綺世……。FIFAワールドカップ・カタール2022で躍動した日本代表メンバーのうち9人が大学サッカー経験者だったことは、選手育成という観点で大きな注目を集めた。大学サッカーを経由して欧州でプレーする選手も増えており、大学は日本サッカーのレベル向上に欠かせない存在となりつつある。そこで本稿では、関東大学1部リーグ所属・東京国際大学サッカー部を15年間指導する前田秀樹監督の著書『東京国際大学式 「勝利」と「幸福」を求めるチーム強化論』の抜粋を通して、大学サッカーの組織づくりについてリアルな現場の声をお届けする。今回は350人以上という大所帯の部員数を抱える“意外な”理由をひも解く。 (文=前田秀樹、構成・撮影=佐藤拓也) エリートのアスリートだけがスポーツを行う時代ではない 現在、東京国際大学サッカー部の部員は350人以上います。新たに約110人の部員が入ること
「日本のスポーツ界は結果が出てしまったらもうおしまい」。町田樹が募らせる危機感、スポーツアーカイブの現状とは? 元フィギュアスケーターの町田樹さんが現役時代に見せた数々の名演技は、今も色あせぬ記憶とともに胸に刻まれている。自らの演技で運命を切り拓いてきた“氷上の哲学者”は現在、スポーツ科学の研究者として日本のスポーツ界の未来を切り拓く旅路を歩んでいる。 日本スポーツ界の枢要施設が、機能不全に陥っている――。 そう危機感を募らせる町田さんが、「日本のスポーツアーカイブを取り巻く現状」を話し始めた。 (インタビュー・構成=沢田聡子、撮影=浦正弘) 町田樹がスポーツ科学の研究者として抱く危機感。「スポーツアーカイブ」とは? 7月某日、千葉県船橋市のとある倉庫に、町田樹さんの姿があった。 自身が企画・構成・出演を務めるスポーツ教養番組『町田樹のスポーツアカデミア』(J SPORTS)の収録のため、
「勝利至上主義よりむしろ、その奥に潜んでいる根源的問題を見極める」。町田樹と考える、日本フィギュアの未来と衰退危機 次から次へと優れたスケーターが生まれ、オリンピックや世界選手権といった国際大会では常に好成績を残す。競技会からアイスショーに至るまで、多くのファンが現地に足を運び、各テレビ局がこぞって放映する。今や日本のフィギュアスケート界は、これ以上ないほどの繁栄を見せているように思える。だが、元フィギュアスケーターで現在はスポーツ科学の研究者である町田樹さんは、このままの状況が続けば、衰退していく可能性は十分にあると危機感を募らせている――。 (インタビュー・構成=沢田聡子、撮影=浦正弘) 前編はこちら 「見るスポーツ」として隆盛を誇るも…フィギュアスケート界の危うい産業基盤 ――フィギュアスケートは「見るスポーツ」としての人気はある反面、全国的にリンクが減少しているという問題があります
日本サッカー界は過渡期を迎えている。日本サッカー協会の選手登録者数は2014年をピークに約14%減少し、各調査機関の「好きなスポーツ選手」で日本人サッカー選手がトップ10に一人もランクインしないことも珍しくない。若年層を中心としたサッカーの関心低下は、もはや喫緊の課題となっている。日本サッカー界は今、この問題にどう向き合うべきなのか? 川崎フロンターレのレジェンド・中村憲剛さんは、“日本代表戦は見たことがない”というサッカーに関心の無い大学生が半数を占めるディスカッションから大きな学びを得ていた――。 (取材・文・撮影=藤江直人) サッカーに興味の無い人たちからサッカーはどう見えているのか。中村憲剛の気付き 慣れ親しんだ世界からあえて一歩外へ踏み出してみて、初めて目の当たりにする現実がある。サッカー界でいえば、特に若年層におけるプレゼンスの著しい低下。かつてない衝撃を受けたにもかかわらず、
日本の夏の風物詩となっている全国高等学校野球選手権大会、「甲子園」は、日本の高校野球の象徴として存在している。しかし近年、この酷暑の中で行われる夏の甲子園や、一つのトーナメントにすべてが集約される大会の在り方、高校生の大会としてはあまりに大きくなりすぎている春夏の甲子園の現状を憂慮する声も聞かれるようになった。 作家・スポーツライターの小林信也氏は、「甲子園」をいたずらに聖地としてとらえ、議論の余地のないアンタッチャブルな存在にしていることがすべての元凶だという。 (文=小林信也、写真=武山智史) 根本的な改革が求められる日本の高校野球 高校野球そのものが「ブラック部活だ」という議論は、ほとんど聞いたことがない。 なぜ、そういう指摘がないのか? それは多くの日本国民が、「高校野球が好き」だからだろう。高校野球と言うより、「甲子園が」と言った方がより当たっているかもしれない。 その陰で高校球
昨日2月5日に行われた北京五輪のスキージャンプ女子ノーマルヒルで3度目の大舞台に挑んだ日本のエース、髙梨沙羅選手は素晴らしいジャンプを見せたものの結果は4位。惜しくも2大会連続メダル獲得をかなえることができなかった。多くのプレッシャーがかかる中で日本スキージャンプ界のトップランナーとして活躍してきた彼女を筆頭に、女性アスリートに対し「メイクにうつつを抜かしていないで練習しろ」という批判があがる現状はいまだに変わらない。実際、“アスリートにメイクは不要”なのか? アスリートビューティーアドバイザーとして活動する花田真寿美さんに、アスリートとメイクの関係性におけるリアルを解説してもらった。 (文=花田真寿美、写真=GettyImages) スキージャンプ・髙梨沙羅のメイクにいまだ注がれるネットバッシングへの疑問 アスリートがメイクアップ(以下、メイク)をすると「チャラチャラしている」「競技に集
MLBロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が2021シーズンの最優秀選手賞(MVP)を受賞。イチロー以来、アジア人2人目の快挙となった。シーズンを通して二刀流を貫き、選手間投票でもMVPに選出されるなど、投手としても打者としても異次元の活躍を見せた大谷翔平。なぜ、彼はここまでの活躍をすることができたのか。自分自身の才能について、どのように考えているのか。REAL SPORTS編集長の岩本義弘が単独インタビューで引き出した言葉の中に、その驚異の活躍の理由があった。 (文=岩本義弘[REAL SPORTS編集長]、写真=GettyImages) 大谷翔平が語る「自分で自信を持って言える唯一のポイント」とは 私がYahoo!JAPANの「RED Chair」という企画で大谷翔平選手に取材したのは、2019年の年末だった。前年に右肘の靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)に成功し、2019年9月には左膝
内田篤人は昨年8月、自身の引退会見の場で「日本と世界のサッカーの差」について発言して現役選手も巻き込み多くの議論に発展した。決してJリーグのレベルを批判しているわけではなくスタイルの差である点を強調しつつ、JFA(日本サッカー協会)の新役職ロールモデルコーチとして若手選手に「今いる環境に満足してない?」と問いかけ続け、「世界との距離をぐっと縮めてあげたい」と語る。日本サッカー、そして日本の選手は日本人としての武器を高めつつ、一方で“世界基準”を改めて強く意識する必要もある。内田篤人が語る理想の強化、理想のキャリアパスとは? (インタビュー=岩本義弘[REAL SPORTS編集長]、構成=REAL SPORTS編集部、撮影=浦正弘) 海外経験を持つ鹿島の先輩が示し続けた「世界基準」 ――昨年8月の引退会見で、「日本と世界のサッカーの差は広がっている」「違う競技だなと思うくらい違いがある」とい
シャビ・アロンソは降格圏クラブに何を植え付けたのか? 脆いチームを無敗優勝に導いた、レバークーゼン躍進の理由
「1日たった50分の練習」でプロに。片田舎の“無名校”武田、徹底的な“効率化”の秘訣~高校野球の未来を創る変革者~ 今、高校野球界で一躍その存在感を高めている“無名校”がある。東広島の山あいにある、武田高校だ。勉学を重視するこの進学校は、これまで全国大会に出場した実績を持たない。それでも注目を集める理由は、徹底的なまでに“効率化”を重視した練習方法にある。平日の練習時間はたったの50分。それでも2019年には育成ドラフト指名ながらプロ野球選手を輩出し、昨夏の独自大会ではベスト4に進出した。なぜ短時間練習でこれほどの躍進を果たすことができたのか。2015年7月から監督を務める岡嵜雄介に、その指導哲学を聞いた――。 (取材・文・撮影=氏原英明) 練習の質を高めることに腐心する、武田・岡嵜監督の思考 JR山陽新幹線の東広島駅から車で15分ほど山道を行くと最新鋭の野球クラブがある。 私立・武田高校
若者の憧れを利用した“やりがい搾取”が問題視される昨今、J2・FC町田ゼルビアは学生にやりがいを与えつつフェアに活用する環境を設けている。昨季は10人のインターン生を受け入れ、今季も新たに募集中。クラブやサッカーへの興味や知識は問わず、相応の報酬も与える仕組みを用意している。実際にインターンを経験した学生たちも「チャレンジできる環境」「めちゃくちゃ楽しい」と充実感を口にする。町田が実践するクラブと学生のWin-Winの関係を探った。 (文=大島和人、トップ写真=Getty Images、写真提供=FCMZ) 他のクラブとは違う町田の取り組み FC町田ゼルビアは昨シーズン、佐野海舟選手のような大学生世代の選手が活躍を見せたJ2クラブだ。加えて実はわれわれの目が届かない場所でも「U-22年代」が大切な仕事をしている。このクラブはピッチ外でも若者たちにチャンスを与え、能力を引き出すカルチャーがあ
元Jリーガーのある人物がメディアプラットフォーム『note』に書いた「元プロサッカー選手がサッカーを辞めて思うこと」という記事がSNSを中心に話題となった。それもサッカー選手やアスリートだけでなく、ビジネスパーソンたちからも「一般社会にも通ずることだ」などと大きな反響を呼んでいる。高卒でプロサッカー選手になってからの3年間は「全否定」だったと語ってくれた「元J」氏は現在、外資系企業で年収1000万を稼ぐビジネスマンとなった。彼がこれまでの経験を通じて身に付けてきたこと、そして今だから言える、若手サッカー選手に伝えたいこととは――? (インタビュー=岩本義弘[REAL SPORTS編集長]、構成=REAL SPORTS編集部、写真=Getty Images) 『元プロサッカー選手がサッカーを辞めて思うこと』を発信して感じたこと ――初めて元Jさんがnoteに投稿した『元プロサッカー選手がサッ
1年前に惜しまれつつも現役を引退したダビド・ビジャは、現在もスペイン代表最多得点記録を保持する世界的な名ストライカーとして名を馳せている。彼が代表を務める「DV7サッカーアカデミー」で実践されているメソッドをまとめた書籍『ダビド・ビジャのサッカー講座 試合で活躍するために大切な11科目』(KADOKAWA)では、彼の真骨頂である得点について語られており、日本人プレーヤーが長年の課題とする得点力不足についても、その「理由」に言及している。 (文=川原宏樹、写真=Getty Images) 174cm・68kgの偉大なストライカーが語る「コツ」 2020年1月1日に行われた天皇杯決勝を最後に現役生活にピリオドを打ったダビド・ビジャ。プロとして440得点を挙げた名ストライカーで、スペイン代表としては59得点を挙げており、その得点数は歴代最多得点で現在もなお破られていない。サッカーファンであれば誰
激動の2020年プロ野球を締めくくる日本シリーズは、福岡ソフトバンクホークスの4年連続日本一で幕を閉じた。2年連続の4連敗を喫した巨人とソフトバンクの実力差、ひいてはセ・リーグとパ・リーグの格差が話題になっているが、作家・スポーツライターの小林信也氏は、今季の日本シリーズには「見過ごしてはいけないプレーがあった」と語る。第1戦、巨人・丸佳浩の走塁と、その後の対応をめぐる問題の本質とは? (文=小林信也、写真=Getty Images) 巨人の終焉を感じさせた「丸の走塁」 今年の日本シリーズは、日本プロ野球の深刻な行き詰まりを白日の下に晒(さら)す結果となった。2年連続で巨人がソフトバンクに4連敗。「セの覇者」、というより「球界の盟主」を自認してきた巨人の権勢が、ついに終焉を迎えたと多くの人が感じたのではないだろうか。 勝負に負けたから、ではない。巨人が放つ雰囲気が、すでに王者のそれではなく
サッカーの育成年代においてなにを重要視するかは国によってさまざま。ここではドイツの指導者の言葉に耳を傾けたい。現在はフォルトゥナ・デュッセルドルフU-23のアシスタントコーチを務める元ドイツ代表DFルーカス・シンキビッツ。現役時代はFCケルンやレバークーゼンといったクラブを渡り歩き、現役引退後は指導者への道を選び、育成年代の指導歴も豊富だ。そんなシンキビッツが語る「とにかく試合に出る」ことの重要性、そして「たくさんミスを経験させる」意味とは。 (コーディネート・翻訳=中野吉之伴、写真=Getty Images) 十分な試合出場時間って全体の50%くらい? 試合というのは自分たちの成果を出すところでもある。だから全員が無条件で全試合まんべんなく時間を均等に割って出場させるというわけにはいかない。チームにとって大事な戦力で、いつでもモチベーションが高く、仲間のためにプレーできるという選手だった
シーズン後半戦に入り、ダルビッシュ有の活躍が目覚ましい。MLB史上で初めて5先発登板連続で無四球&8奪三振以上を記録し、チームも首位争いを演じている。その存在感はますます増し、本人も今が人生で一番いい状態と話す。 なぜダルビッシュはこれほどまでに復活と進化を遂げることができたのか。Twitter上でダルビッシュ選手と親交を持ち、その分析に多くの選手や専門家からの支持を集めるお股ニキさんにアナライジングしてもらった。 (文=お股ニキ、写真=Getty Images) シーズン前半、ストレートの質と制球の乱れの原因 一体ダルビッシュはどうなってしまったんだと思ったファンの方も多かったことだろう。 5月半ばまでは信じられないことにあのダルビッシュが制球に苦しみ、まずストライクを取ることに四苦八苦していた。以前から細かいコントロール(コマンド)はそこまでではないにしても、ストライクをとることに苦労
これまで曖昧な部分も残っていた親会社に対する「税優遇」が、プロ野球にとどまらない共有財産となる。19日、Jリーグの村井満チェアマンと木村正明専務理事が理事会後の会見で報告した内容は、「Jリーグの会員クラブに対して支出した広告宣伝費等の税務上の取扱いについて」。クラブにスポンサー料等を支出した場合の税優遇はどうなるのか? その答えが国税庁から明確に提示された。Jクラブにとどまらず、スポーツ界全体にとって大きな収穫が生まれた背景を解き明かす。 (文=大島和人) プロ野球とJリーグが「同じ扱い」となった大きな意味 税理士のような専門家でなければ、普段は国税庁の公式ホームページを見にいったりしないだろう。しかしこの5月15日、サッカーファンにとってかなり気になる文章がそこに掲載された。 「Jリーグの会員クラブに対して支出した広告宣伝費等の税務上の取扱いについて」と題された木村正明Jリーグ専務理事に
かつて卓球界にはスコアが10-0になったら相手にポイントを与え、完封勝利を避ける暗黙のルールが存在した。ITTFワールドツアー・カタールオープンで日本の伊藤美誠がリオ五輪金メダリストの丁寧に完封勝利を収めたことで、卓球界独特のマナーが再び注目を集めた。卓球コラムニストの伊藤条太氏は「完封回避マナー」はスポーツマンシップに反するとして数年来、批判してきた。それでも国際大会に根強く残っていたこのマナーだったが、ひとつの試合によって終焉を迎えた。伊藤美誠の完封勝利は、その終焉を象徴するものだという。 (文=伊藤条太) 伊藤美誠、11-0完封勝利が持つもう一つの意味 3月8日に行われた卓球のITTFワールドツアー・カタールオープンで、伊藤美誠(スターツ)がリオ五輪金メダリストの丁寧(中国)をゲームカウント4-0のストレートで破る快挙を成し遂げた。中でも圧巻だったのは第3ゲームで、丁寧に1点も与えず
野球の世界最高峰の舞台、MLBでその存在価値とさらなる進化を見せている、ダルビッシュ有と、独自の視点によるキャッチャーの分析をSNS上で発信しプロ野球選手や専門家からの支持を集める“一般人”、raniさん。 ダルビッシュをして「高度すぎて頭おかしくなりそうでした」と言わしめた異例の「キャッチャー」をテーマにした対談の後編では、ダルビッシュがキャッチャーに求める2箇条や、一番組みたい日本人捕手を明かしてくれた――。 (インタビュー・構成=岩本義弘[『REAL SPORTS』編集長]、撮影=浦正弘) 【前編はこちら】ダルビッシュ有が驚愕した、「キャッチャーの真実」とは? 「日本は結果論で評価しすぎる」 問題は「自分で考える力」という点 rani:この対談はアマチュアの方に参考になればということでもあったので、今回の対談を前にアマチュアのトップに現状を聞いてみようと、慶応義塾大学でキャッチャーを
当初は無観客での実施を目指していた第92回選抜高校野球大会だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、史上初の中止という苦渋の決断を強いられることになった。大会中止がニュースになることで、改めて「特別さ」を際立たせた高校野球と甲子園だが、作家・スポーツライターの小林信也氏は、「これを機に高校野球の真の目的を見つめ直すべき」と語る。 (文=小林信也、写真=武山智史) 涙を過剰に美化し「利用」する世相に異議あり 高校野球『春のセンバツ』中止決定から数週間が経過し、本来なら大会が行われているはずの日々が過ぎている。 当初は、中止を惜しむ声が高まったが、新型コロナウイルスの感染状況がまだ改善しない中、センバツを語るニュースもほとんど目立たなくなっている。 私は、センバツ中止の際に報道された選手や監督たちの姿、言動を見てますます、高校野球の改革をすぐ始める必然性に衝き動か
2019シーズン、15年ぶりのJ1制覇を成し遂げた、横浜F・マリノス。その破壊的なまでの超攻撃サッカーは、完膚なきまでに相手をたたきのめし、見る者を魅了した。 その前年は入れ替え戦に回る16位と勝ち点で並ぶ12位。厳しい残留争いにその身を投じていたことを思えば、シーズン前にこの結末を予想するのは難しかっただろう。 だが、あのゴールは、あの勝利は、あの優勝は、決して「偶然」ではなく、「必然」だったと言えば、いったいどれだけの人が信じることができるだろうか? マリノスと苦楽を共にし、時には批判の矢面にも立った男は、あの歓喜の瞬間をずっと信じていた――。 シティ・フットボール・グループ、利重孝夫氏が、5年間の改革の軌跡と、知られざる真実を明かした。 (インタビュー・構成=野口学[REAL SPORTS副編集長]、インタビュー撮影=浦正弘、写真=Getty Images) マリノスとCFG、5年か
昨年8月よりスペイン2部サラゴサでプレーする香川真司。 加入当初は「ここまでの状況は、正直想像していませんでした」と語るほど苦しい状況が続いたという。これまでの経験、考え方が全く通用しない環境の中で、彼はどのようにしてネガティブな状況を変化させ、再び日本代表としても活躍する未来を見据えているのか。 ドルトムント、マンチェスター・ユナイテッドとビッグクラブを渡り歩いてきた香川真司がスペイン2部の地で自身を見つめ直し、至った境地を語る。 (インタビュー・構成=岩本義弘[REAL SPORTS編集長]) 「なんだか日本にいるのも疲れるな」と思うようになってきて ――まずは香川選手の将来像について話を聞かせてもらおうと思います。将来的に、監督という立場はないと思いますが、プロサッカークラブのオーナーを務めるという可能性についてはどうですか? 香川:監督という立場はないって決めつけるのはよくないです
野球の世界最高峰の舞台、MLBでその存在価値とさらなる進化を見せている、ダルビッシュ有。日本の至宝にして、唯一無二の男が今回、ある人との対談を希望した。SNSでの独自の視点によるキャッチャーの分析が定評で、ダルビッシュをはじめとして多くのプロ野球選手や専門家からの支持を集める、raniさんだ。 トップアスリートと一般人、しかもテーマは「キャッチャー」。ダルビッシュをして「高度すぎて頭おかしくなりそうでした」と言わしめた異例の対談は、MLBの最新動向のみならず、日本野球界の課題をも浮き彫りにした――。 (インタビュー・構成=岩本義弘[『REAL SPORTS』編集長]、インタビュー撮影=浦正弘、写真=Getty Images) 日本の評価は「結果論」になっている ――まずは、ダルビッシュ選手はなぜraniさんと対談したいと思ったのか、聞かせてもらえますか? ダルビッシュ:raniさんは他の人
ダルビッシュ有が「YouTuber」を始めた理由とは?「野球でもYouTubeでも、成功の原理は応用できる」 日本球界の至宝にして、唯一無二のアスリート、ダルビッシュ有。5月に行った『REAL SPORTS』独占インタビューに続き、舞台をMLBに移して8季目を終えた今、再びその本音を明かす――。 全4回にわたる独占インタビューの第1回では「気持ちの悪かった」という今シーズンを振り返った。続く第2回のテーマは、「YouTube」だ。夏頃から頻繁に動画を公開して大きな話題となっているが、なぜダルビッシュはYouTubeを始めたのか? 何を考えて動画を制作しているのか? そこにはアスリートとしての矜持があった――。 (インタビュー・構成=岩本義弘[『REAL SPORTS』編集長]、撮影=浦正弘) [第1回はこちら]ダルビッシュ有が「悪い霊が憑いてるんじゃ」とすら思った不調から立ち直れた方法とは
日本球界の至宝にして、唯一無二のアスリート、ダルビッシュ有。全4回にわたる『REAL SPORTS』独占インタビューも、いよいよ今回で最終回となる。 近年、記録的な人気を博している高校野球だが、いまだ旧態依然とした体質、風習からさまざまな問題を抱えている。ダルビッシュは日本の高校野球、育成年代をどのように見ているのだろうか。そこには、野球を飛び越え日本社会全体にも通じる問題が隠れている。 (インタビュー・構成=岩本義弘[『REAL SPORTS』編集長]、撮影=浦正弘) 「1週間に500球」への疑問。球数制限に対するダルビッシュの提案 ――日米野球界の育成について聞かせてください。1週間に500球までという日本高校野球連盟(高野連)の決定がありました。Twitterで、すでにちょっと皮肉を込めた発信もありましたが、改めて、あれを聞いた時の感想は? ダルビッシュ:高野連の人たちは、とりあえず
日本球界の至宝にして、唯一無二のアスリート、ダルビッシュ有。全4回にわたる『REAL SPORTS』独占インタビューも今回で第3回を迎える。 全4回にわたる独占インタビューの第1回では「気持ちの悪かった」という今シーズンを振り返り、第2回では夏頃から頻繁に動画を投稿し話題となったYouTubeについて語った。今回は、ダルビッシュの進化と成長を支える、常識にとらわれない思考術に迫った。 (インタビュー・構成=岩本義弘[『REAL SPORTS』編集長]、撮影=浦正弘) [第1回はこちら]ダルビッシュ有が「悪い霊が憑いてるんじゃ」とすら思った不調から立ち直れた方法とは? [第2回はこちら]ダルビッシュ有が「YouTuber」を始めた理由とは?「野球でもYouTubeでも、成功の原理は応用できる」 「僕はトライすることを恐れない。むしろ、トライすることが一番大事」 続いて、コントロールについてお
「歴史を変える挑戦」。2020年1月2日に始まる第96回箱根駅伝で、國學院大学が旋風を巻き起こそうとしている。前回大会で同校史上最高成績の往路3位、総合7位、今年の出雲駅伝では初優勝を成し遂げるなど、着実にその力をつけてきたその背景には、就任11年目となる前田康弘監督の存在がある。 近年パワハラなどの問題が数多く噴出している今、指導者は難しい立場にあるかもしれない。だがこんな時代だからこそ、やれること、やるべきことがあるはずだと口にする前田監督に、指導において大切にしている信念を聞いた。 (インタビュー・構成=花田雪、撮影=軍記ひろし) [前編はこちら]箱根駅伝、國學院大・前田監督が語る「往路優勝・総合3位」の戦略 歴史を変える挑戦 選手との信頼関係を築くために必要なこととは 指導者にとっては、難しい時代なのかもしれない――。 スポーツにおけるパワハラ問題が噴出する昨今。“昭和”を象徴する
2017年、ナイキが「厚底シューズ」を発表して以降、世界の陸上長距離界はこのシューズなくして語れなくなった。“駅伝王国”日本も例外ではなく、お正月の風物詩となった、箱根駅伝でも厚底シューズが席巻している。ブームから定着、好記録、勝利の前提条件とさえいわれるようになった厚底シューズの何がスゴいのか? ランニングコーチの細野史晃氏に走りのメカニズムという観点から解説いただいた。 (解説=細野史晃、構成=大塚一樹【REAL SPORTS編集部】) 次々と記録を塗り替える革新的なシューズ 2017年、アメリカ・ナイキ社が5年の歳月をかけて開発した『Nike Zoom Vaporfly Elite』が発表された。「マラソンは上半身が9割」などの著作を持ち、物理や解剖学、生化学などの観点からランニングフォームを科学的に解析しているランニングコーチ、細野史晃氏は、このシューズ発売に際して「速く走るための
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