緻密かつ大胆な歴史考証と、リアルな「合戦」の描写が話題を呼び、累計1000万部を超える人気歴史漫画『センゴク』シリーズ。しかし驚くべきことに、作者の宮下英樹氏(以下、宮下氏)は連載を開始するまで、歴史に関する知識がほとんどなかったという。 そんな宮下氏の「歴史もの」の原点にして、最大の影響を与えた作品は、なんとゲーム『信長の野望』シリーズ。言わずと知れた、コーエーテクモゲームスを代表する歴史シミュレーションゲームである。 古今東西、「歴史もの」のコンテンツは無数に存在してきた。小説、ドラマ、映画、漫画……しかし、宮下氏にとっては「ゲーム」こそが原点であり、他のコンテンツが物足らなく感じてしまうほど価値あるものであり、今もなお、目指し続けている表現の形でもあるというのだ。 なぜ『信長の野望』というゲームが、他の歴史ものでは満たされなくなるほど宮下氏を刺激したのか。そして、幼き日の宮下氏が感じ