コストコが2021年中に日本で新たに3倉庫店(以下、倉庫店を店あるいは店舗と表記)をオープンするというニュースが、多くの人の関心を集めました。20年7月に開店する木更津店を合わせると、21年には日本で30店舗を展開することになります。 コストコが日本進出してから21年。1年間に1店舗以上の出店を着実に続け、日本市場の中で影響力を増しています。当初は業務用大型スーパーのような位置付けだったコストコが、今や日本人女性から、自宅の近くにもっとも欲しい店舗と評されるまでに成長したのはなぜでしょうか? 小売・サービス業として消費者に支持され続けるための肝を、流通小売業のコンサルティングに約30年関わってきた筆者が、マーケティングの視点から分析していきます。 コストコビジネスの始まりは1993年、米国のコストコ社とプライスクラブ社の合併によって生まれました。合併前のプライスクラブは76年、カルフォルニ