それは、オナニーや楽しみのための性行為を断ってしまう、それだけである。 僕は、随分昔から同性愛者にあこがれをもっていた。 彼らは異様に生産的である。母集合の少なさに反して、仕事や、芸術という分野にとてつもないアウトプットを残す。 ミシェル・フーコーなんかもそうだし、ケインズなんかもそうだ。 音楽や芸術の面だとさらに多岐に渡る。最近じゃRufus Wainwrightなんか凄まじい迫力のある曲を残している。 いつだって僕はそれを疑問に思ってきたし、自分もそうありたいと思いながらわずかながらの人生を生きてきた。 しかし、同時に、それは単純な憧憬、もしくは彼らの仕事に対する尊敬であって、決して自分は同性愛に傾くことはないこともわかっていた。 僕はやっぱり同性のハダカを見ても性的に興奮することはできないし、それよりも女性の裸体を愛撫しているほうがよく反応する。 ある意味で幸福でもあったろう、と思え