【ジャカルタ=矢野英基】エイズウイルス(HIV)感染者が急増しているインドネシアのパプア州で、一部の感染者やエイズ患者の皮膚にマイクロチップを埋め、性行動を監視する条例案が審議されている。新たな感染を防ぐ目的だが、NGOなどは「人権侵害だ」と反発している。 地元報道などによると、非感染者と性交渉を持とうとする「活動的」な感染者らが対象で、チップから発信される信号を州当局が受信し、行動を監視して新たな感染を防ぐという。他人に感染させた場合、罰則も適用する。早ければ来月の施行を目指しているが、エイズ予防に取り組むNGOは「感染者と患者への最大の人権侵害だ。実効性も疑わしい」と批判している。