「システム開発に対する投資が一巡したことや近年の世界的な経済不況などに伴い、2008年以降、特に2012年はこれまでに無く倒産が多発している。」 マクロに見れば、こういう解釈もあるのでしょうが、このような事態に至った本質は、「ITビジネスのパラダイム・シフトが、昨今の社会・経済情勢の中で一気に進み始めたため」と見るべきではないかと考えています。 まず、第一のシフトは、オフショア利用の普及です。かつてオフショアは悪かろう安かろうの代名詞的な時期もありました。また、うまく現地との意思疎通が図れず、手戻りが多くて、結局は日本でそれなりの工数がかかってしまうことや管理の手間もバカにならないなど、あまりいい話を聞きませんでした。しかし、そのような苦労の中で、多くの企業が要領を掴んできたことも確かです。その結果、国内との棲み分けもうまくできるようになったことが、オフショア利用の拡大を促しています。