http://d.hatena.ne.jp/m-a-o/20091212#p3 の続き。 前回のあらすじ。ある領域上で定義された関数の積分を計算するには、その領域で一様分布する数列に対する関数値の平均を取ればいい。一様分布する数列としては乱数がよく使われてモンテカルロ法として知られている。けども、乱数でなくても、一様分布する数列は存在する。存在するだけでなく、乱数より"ずっと速く一様分布に収束する"数列が存在してLow-discrepancy sequence(LDS)と呼ばれている。LDSを使ってモンテカルロ積分は、乱数を使ったモンテカルロ積分よりも収束が速くなる(Koksma-Hlawkaの定理)。 LDSを使ったモンテカルロ法は、準モンテカルロ法と呼ばれるらしい。けど、モンテカルロ法を最初に行ったvon Neumann-Ulamが使った数列は、そもそも乱数ではなかったので、全部モンテ