上田電鉄(上田市)が台風19号で被災した別所線(上田―別所温泉間、11・6キロ)について、2021年春ごろの全線運行再開を目指す方針を固めたことが27日、分かった。千曲川の増水で左岸側の一部が崩落した鉄橋などの調査を来春までに終え、復旧方法を検討。本格的な工事着手は来秋からになる見通しだ。 別所線では、1924(大正13)年に架けられた「千曲川橋りょう」(全長224メートル)が10月13日午前8時前、左岸側の44メートルが崩落。同社運輸課によると、国土交通省による左岸側の緊急復旧工事が完了した11月3日以降、復旧作業を本格化させた。これまでに橋脚の測量などを進め、落下した鉄橋については補修による再利用も視野に調査。今後は落下した鉄橋を解体して現場から搬出して調べる。 全線運行再開のめどについて、被災後には1年後の20年秋ごろとする案もあったが、工事可能な期間が冬季を中心とした「渇水期」に限