数値積分 (numerical integral) を使って「畳み込み」を効率良く計算するための方法を見つけました (Ida, 1998; Ida & Kimura, 1999)。 はじめに 個々の装置収差を表す装置関数がわかっていれば, 全体の装置関数はそれらを多重に畳み込んだものとして表現されると考えられます。 しかし,実際にそれをどのように計算するかは大問題です。 素朴に考えれば数値積分 (求積法 quadurature) を使って計算できるはずなのですが, ところが,実際にはなかなかうまくいきません。 どうしてうまくいかないのかというと, ということが原因です。 数値積分(求積法)は, 積分の中身の関数(被積分関数)を短冊状にスライスして, それを足しあわせて面積を求めるという方法です。 被積分関数に尖ったところがある場合には, 刻みを細かくしていってもなかなか正確な値が求められな