NISHIO Hirokazu @nishio Doctor of Science & Master of Tech Mgmt | Research Director of Cybozu | Board Member of Mitou Foundation | Contributor of ⿻Plurality mem.nhiro.org
AI(人工知能)の話題が連日のようにニュースに登場するようになりました。富士キメラ総研の「2020 人工知能ビジネス調査」によると、2020年度の国内AIビジネス市場規模は、前年度比15.4%増の1兆1084億円に拡大すると見込まれています。また、2021年度以降はDX(デ... 1950年代:AIの出現 1950年代はAIが出現した時期とされています。AI(人工知能)の概念はイギリスの数学者アラン・チューリングの著書、「計算する機械と人間」(1950)で提唱されました。 この中でアラン・チューリングは「機械は考えることができるのか?」という問いを唱えました。 この時に機械が思考したかを判定する有名なテストがチューリングテストです。 チューリングテストは、AI(人工知能)が人間が行う知的活動と同等、もしくは区別がつかないほどであるか、「人との会話」によって判定するテストです。 1956年:
本稿は、長年のテクノロジ・ジャーナリストであるマイケル・コープランド(Michael Copeland)氏がディープラーニングの基本を説明する一連の記事の第一弾です。 「人工知能は未来のテクノロジだ」、「人工知能はサイエンス・フィクションだ」、「人工知能はすでに私たちの日常生活の一部だ」――これらの説明はすべて事実であり、単にAIのどの面を指して言っているかによります。 たとえば、今年、Google DeepMindが開発したプログラム「アルファ碁」(AlphaGo)が囲碁の対局で韓国のプロ棋士イ・セドル(Lee Se-dol)氏を破った際に、DeepMindが勝った経緯を説明するため、「AI」、「機械学習」、「ディープラーニング」という言葉がメディアでさかんに取り上げられました。この3つは、どれもアルファ碁がイ・セドル棋士を打ち負かした理由の一部ですが、同じものではありません。 その関係
人工知能(AI)には「機械学習」と「深層学習(ディープラーニング)」というものがあることをご存知でしょうか。現在、多くの人工知能に採用されているのは機械学習の機能です。 コンピュータが進化し、AIの性能が向上していくと同時に深層学習がメインになるともいわれていますが、両者の違いはどこにあるのでしょうか。今回は、現在もっとも多く採用されている機械学習について、その基本的な仕組みや活用事例などを中心に詳しく紹介していきます。 「機械学習」とは? まずは簡単に解説 AIの仕組みを知るうえで欠かせないのが「機械学習」というものです。 機械学習とはその名の通り、コンピュータが物事を学習していくことです。これまでの一般的なコンピュータのプログラミングでは、人間と同じように画像を認識したり言語を認識したりすることは難しいものでした。 しかし、AIにおける技術のひとつである機械学習を活用することによって
将棋の先読みとは、先の先の先まで読むことであり、人工知能が大好きな仕事の一つです。前回は人工知能が苦手な盤面評価を見てきましたが、今回は人工知能が得意の先読みを見ていくことにします。 人工知能は、先読みした盤面から一番いい評価になった盤面を選び、その盤面になる指し手を探します。 前回では「将棋の初級者は3手先読みをしている」と紹介しました。3手先読みとは、自分がこの手を指すと、相手はこのように指し、このときに自分はこう指すんだ、という3手先の自分の手順までの先読みです(図1)。 このように、先読みは人間も自然に行っている思考方法ですが、これはコンピュータにとっても機械的に簡単に実装できます。むしろ得意です。単純な全探索できる深さの先読みであれば、ヒューリスティックス(経験にもとづく知見)を使った非決定的なプログラムをつくる必要はありません。また機械学習を実装する必要もありません。 ただし、
将棋プログラムは、人工知能を学ぶのにぴったりな題材です。コンピュータに将棋の指し手を考えさせるには、第2回で説明した昔ながらの記号処理的人工知能から最近の機械学習まで、幅広く使う必要があるためです。それよりも何よりも、将棋という題材は楽しく盛り上がります。 前回までは、人工知能の定義や分類、向く仕事と向かない仕事、人工知能の歴史を見てきました。今回からはいよいよ人工知能のプログラミングとして、将棋プログラムをつくってみることにします。 様々なゲームの中から将棋を選んだのは、将棋が日本人に親しまれているほか、本将棋からミニ将棋まで幅広い種類があり、適当な難度の将棋を選択できるからです。たとえばミニ将棋であれば、研修の中でプログラミングできる難度です。後日、ミニ将棋を使った研修の事例を紹介する予定にしています。 将棋自体のルールはここでは紹介しませんが、将棋が他の盤上ゲームと比べてどのようなゲ
確かに、機械がわれわれの知るところの人間性を終わらせてしまうのではないか、と危惧する人もいるが、それは古代マヤ人が予言したこの世の終わりと同じくらい実現の可能性が低いことかもしれない。だが、人工知能はわれわれにとって好ましいことを数多く実現してくれる可能性もある。自動運転車や介護ロボット、ユーザーにとって何がいつ必要なのかを正確に理解するパーソナルアシスタントなどだ。 現在のAI関連の研究、製品、サービスの盛り上がりの裏では、確かに数学や科学が大きな役割を果たしている。しかし、博士号を取っていなくても、基本的な概念を理解することはできる。 ここでは、知っておくべきいくつかの概念を簡単に説明する。 エージェント:ユーザーから直接的な命令がなくても、周りで起きることに反応するソフトウェア。常時オンの状態にあり、独力で動作するという点で、従来のソフトウェアプログラムから一歩進んでいる。一般に、ニ
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