ホタテの貝殻を焼いて粉末にしたものを家畜の糞に混ぜ込むことで、家畜が持つ薬剤耐性菌を減らせることを、酪農学園大学(北海道江別市)らのグループが発見した。家畜動物に使える抗生物質は種類が少ない上、ヒトと動物が同じ感染症を発症する「人獣共通感染症」が起こった場合に感染抑制できなくなるリスクがあり、家畜の薬剤耐性菌を環境中に放出しないことが求められていた。今後、産学連携で粉末の商用化を目指すという。 ホタテの貝殻を約700度で焼き、粉末状にしたものを家畜の糞便に混ぜ込む手法を採用した(右上の写真は臼井優教授提供) 薬剤耐性菌はヒトの場合も、院内感染など大きな社会問題となっており、一部の病院では抗生物質を減らすために薬剤師主導で投薬制御が実施されている。薬剤耐性菌はヒトだけでなく動物にとっても問題があるとされてきた。ヒトと動物はあまり同じ病気にかからないとされるものの、一度共通して感染すると、狂犬