南部ジェイラフ地区の渓谷にあるエルジの村。中世にイングーシ人が建てた独特の見張り塔が多数建つ イングーシ人とチェチェン人は、民族的には同一であり、1859年に帝政ロシアが北カフカスを併合するにあたって、抵抗した東部地域のグループをチェチェン人、抵抗しなかった西部地域のグループをイングーシ人と呼称したのが分離のはじまりであった。 ソビエト連邦成立後の1924年にイングーシ自治州が設置され、1934年、チェチェン自治州と合併し、チェチェノ・イングーシ自治州となる。1936年にはチェチェン・イングーシ自治ソビエト社会主義共和国に格上げされた。 1941年の独ソ戦開始でソ連が第二次世界大戦に参戦した後、1942年にはナチス・ドイツがチェチェノ・イングーシ自治共和国(特にグロズヌイの油田)を目標にしたブラウ作戦を発動し、ドイツ国防軍は9月に現イングーシ共和国北部のマルゴベクを占領したが、この先の侵攻