福島第一原子力発電所の山側のタンクにためられた汚染水が周辺の敷地に漏れ出した問題。東京電力は、海につながる側溝の側面から1時間当たり6ミリシーベルトという高い放射線量が検出されたことから、今回の汚染水の漏えいにともなって放射性物質が海に流出している可能性が否定できないという見方を示しました。なぜここまでの事態に至るまで、防ぐことができなかったのか。水野倫之解説委員の解説を掲載します。 【解説のポイント】 ・今回は東電がきちんと対応していれば防ぐことができた事故 ・設置されていなかった漏えいの検知装置など体制の見直しを ・政府は担当者を派遣するなどより踏み込んだ対応が必要 ・もっと深刻なのは地下の汚染水漏れ問題。地上は早期の対応を。 今の福島第一原発は、地下からも地上からも汚染水が際限なく漏れ出しかねない、きわめて危険な状態にあるといえます。特にタンクは汚染水対策の当面の切り札です