2022年3月から急激に進んだ円安の影響は、IT業界にも大きく波及している。特にAWSやMicrosoft Azureなど、米国のベンダーが提供するクラウドサービスを大々的に導入している企業は、利用コストの面で少なからず影響を受けているようだ。利用料金が米ドルで請求されるサービスの場合、円安が進めば進むほど日本円での支払い額は高くなり、利用企業は実質的に値上げと同等の影響を受けることになる。 建築・建設業界向けSaaSの開発・提供を手掛けるスタートアップのアンドパッドも、そうした円安の影響を受けた企業の1社だ。同社は施工管理アプリ「ANDPAD」をはじめ、建築・建設業界に特化したさまざまなSaaSを提供しており、そのインフラとしてAWSをはじめ各種クラウドサービスを導入している。 「アンドパッドではクラウドインフラの冗長性や耐障害性などを加味し、複数のクラウドサービスを併用しているが、中で