女性に対する暴力の問題に取り組むとき セクシャル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンス〝男も被害にあう〟という落とし穴 セクシャル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンスという言葉がようやく社会一般に使われ始め、部分的にではあれ、女性への暴力が社会問題として認知され、顕在化してきました。セクシャル・ハラスメント防止のための研究会や、セクハラとは何かを知り解決を図るための各種の活動も、官民問わず目に触れるようになりました。また、この4月には、夫(事実上の婚姻関係を含む)からの暴力の防止と被害者の保護を図る、いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス)防止法が成立し、10月に施行されます。これまで家庭内の個人的なこととされてきた夫からの暴力が、初めて犯罪として認識され、処罰の対象となったのです。 すり替わる問題 しかし、このような動きの中で、女性にとって歓迎すべき一歩となるはずが、本