産婦人科医院を舞台にした『透明なゆりかご』という漫画が注目を集めている。FacebookやTwitterでは「夫婦で泣いた」「出産経験があるなしに関係なく心にくるものがある漫画」「男性にこそ読んでほしい」といったさまざまな感想がアップされ、男女を問わず大きな反響を呼んでいる。 作者の沖田×華(おきた・ばっか)さんは元看護師。17歳の夏にアルバイトをしていた産婦人科医院で、看護師見習いだった彼女の仕事は「命だったカケラを集める」、すなわち中絶された胎児の処置だった。 初めて立ち会った中絶の現場、不倫相手の子を産んだ女性、紙袋に入れて捨てられた赤ん坊......。沖田さんが間近で見てきた真実はどれも胸に突き刺さる。実体験をもとに産婦人科の語られざる"闇"に光をあてた沖田×華さんに、作品に込めた想いを聞いた。