P2P(peer to peer)の考え方を取り入れた新しいアプリケーションが登場した。P2P技術を使ってWebサイトの負荷を減らし,ユーザーからのアクセスを速くするCoral(コーラル)という技術である。米ニューヨーク大学コンピュータ・サイエンス学部のグループが開発した。すでに試験運用が始まっており,一般ユーザーも利用できる(http://www.scs.cs.nyu.edu/coral/)。そこで今回は,このCoralについて探ってみた。 実は,Webアクセスを速くしWebサイトの負荷を減らす目的の技術として,すでにCDN(content delivery network)が実用化されている。インターネットにCDNサーバーというサーバーを分散配置し,そのサーバーが本来のWebサイトに代わってユーザーにコンテンツを返すようにする技術である。複数のCDNサーバーにアクセスを分散させることで