38年前、福井市で女子中学生が殺害された事件で殺人の罪で服役した59歳の男性について、名古屋高等裁判所金沢支部は再審=裁判のやり直しを認める決定を出しました。 有罪の根拠とされた目撃証言について、決定では「捜査に行き詰まった捜査機関が関係者に誘導などの不当な働きかけを行った疑いが払拭(ふっしょく)できず、信用できない」と判断しました。 目次 前川さん “感無量 ほっとしています” 支援者からは“おめでとう”の声 前川彰司さん(59)は、1986年に中学3年の女子生徒が福井市の自宅で殺害された事件で殺人の罪に問われ、1審では無罪が言い渡されましたが、2審で懲役7年の有罪判決を言い渡され、最高裁判所で確定しました。 前川さんは一貫して無実を訴えて服役後に再審=裁判のやり直しを求め、2022年、名古屋高裁金沢支部に2回目の再審請求を行いました。 審理では「事件が起きた夜に服に血が付いた前川さんを