公立中学校の入学時に必要な制服や体操服などをめぐる西日本新聞の報道に、読者からさまざまな声が寄せられている。「制服はもっと安くていい」「ジャージーはどこでも安く買える時代。なぜ学校指定なのか」…。中には、学校と業者の関係をいぶかる声もある。販売業者、指定する学校の実態の一端を探った。 義務教育、重い負担なぜ? 制服、かばん…中学入学で9万円 進学や通学の「壁」に 2月中旬、福岡県久留米市の制服販売店「マルヒロ」の電話が鳴った。「制服代が高い」。声の主は今春、中学生になる孫の制服を求めた年金生活者だった。森光雅敏社長(50)はため息をつく。「高いと思うのは分かる。でも、決して楽な業界でないことも分かってほしい」 制服は、3年間使うことを前提にした機能や耐久性が価格に反映されている。制服販売店の多くは大手メーカーから仕入れ、粗利は販売価格の3割程度。だが、森光さんは「利益のほとんどは営業経