いよいよ今回は、具体的な夕張の破綻について触れていきます。 正直、何から話して良いものか…あまりにも衝撃的なことが多く、 なかなか現時点でも考えがまとまっていません。 「ここでは、視界に入るもののほとんどが市の持ち物です」 という衝撃の一言から始まった夕張視察。 約5000世帯のうち、なんと3700世帯が公営住宅。 公衆浴場、スキー場、ホテルに観光施設など、箱モノはほぼすべて行政所有です。 「炭鉱の街」 として誕生した人工都市夕張は、 かつて住宅・光熱費・娯楽施設などをすべて炭鉱会社が面倒をみていたという 歴史的経緯から、稀にみる「大きな政府」による地方都市となりました。 そこに輪をかけて、「炭鉱から観光へ」の箱モノ投資は見事に失敗し、 市税収入は8億しかないのに、322億円もの負債を抱えて財政再建団体に転落。 地方交付税などを活用しながら、平成37年まであと10年以上、借金を返済していく