少し前まで、「紙の新聞は終わった」「雑誌は終わった」ということがよく聞かれた。震災後の現在もまだ言われている。一部のネット系ジャーナリストも、そう言う。私自身もそう思っていた。 紙の新聞は部数を減らしつつある。読売新聞は1000万部を割り込み、朝日新聞は800万部を割った。「新聞離れ」の傾向は確かに起こっており、いずれは紙の新聞は読まれなくなると考えていた。 その間にネットメディアは発展しなかった。「市民メディア」の草分けだったjanjanも、鳥越俊太郎を編集長に迎えたオーマイニュースも、サイトが廃止された。ツカサネット新聞を覚えている人はいるか。商業系ニュースサイトはコストがかからない記事ばかり配信し続けている。j-castは、新聞や雑誌の記事にコメントを付け加えるような記事が中心で、記事のコストはほとんどかかっていない。私の知人で、震災の被災地取材を行い、ある商業系ニュースサイトに記事