概要 調査対象者を無作為に抽出し、調査員が面接によって回答者のデータを収集するという従来型の社会調査をめぐる環境は、プライバシー意識の高まりなどから悪化してきています。一方、ここ数年普及が著しいモニターを利用したインターネット調査については廉価、迅速といったメリットがある反面、その代表性が疑問視されています。 この報告書では従来型調査とインターネット調査などの比較実験調査を行い、その結果から、インターネット調査は、現段階では従来型調査の代用として何の留保もなくそのまま用いることは不適切だと提言しています。 また、モニター型調査にはデータ収集方法(インターネット調査か郵送調査か)、モニター抽出方法(公募か無作為抽出か)を超えて共通した特徴が存在していると指摘し、今後、こうした特徴が繰り返し検証されれば、その情報をモニター型調査の結果の解釈に活かすことができ、モニター型調査の利用可能性が広がる