明智光秀が主人公の大河ドラマ「麒麟がくる」の放送がついにスタートした。光秀といえば、「敵は本能寺にあり!」と叫び、本能寺の変で信長を討った裏切り者というイメージが強い。しかし近年の研究では、優れた能力が評価され、人間性が見直されている。大河ドラマでどのような人物として描かれるのか、楽しみなところだ。 光秀に関する史料はほとんどなく、その前半生は謎に包まれている。出まれた年もはっきりせず、出生年には1516(永正13)年、1528(享禄元)年などいくつかの説がある。出生地は、美濃国(岐阜県)とするのが定説。岐阜県内でも可児市、恵那市、山県市、大垣市などいくつもの候補地があるが、大河ドラマでは現在の可児市にあたる明智荘の出身として描かれる。今回は、可児市の明智城を、光秀の前半生を追いながら紹介しよう。