米国エネルギー省のアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)は2月5日、画期的なエチレン製法を開発したと発表した。 高温の水素透過膜でエタンから水素を取り除きエチレンをつくるという方法で、「これまでのように高コストで無駄の多い、公害物質を放出する製法とは異なり、クリーンでエネルギー効率のより製法だ」としている。 新しい膜は水素だけを通すため、エタンは空気中の酸素や窒素と接触せず、従来の熱分解法で発生するNO、CO2、CO等を発生しない。 また、絶えず熱の投入が必要な熱分解法と異なり、膜を通して出てきた水素が空気中の酸素と反応してエネルギーを発生させるため、反応に必要なエネルギーの投入が不要である。 更に、通常は C2H6(+heat)=C2H4+H2 の反応で、反応器内の組成が平衡に達すると(水素が平衡濃度に達すると)反応は進まないが、水素透過膜は生成し
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と独立行政法人情報通信研究機構(NICT)が共同で開発した超高速インターネット衛星=茨城県つくば市の筑波宇宙センター(撮影・中井誠) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが開発した超高速インターネット衛星「きずな」が15日、種子島宇宙センター(鹿児島県)からH2Aロケット14号機で打ち上げられる。世界最高の通信性能を持つ実験衛星で、離島・山間部などのネット後進地域や、災害時などの高速大容量通信の実現性を検証する。 きずなは国内やアジア太平洋の幅広い地域に向けたアンテナ3基を搭載。最大で直径1000キロ圏内で送受信でき、通信速度は最高で、家庭用光ファイバー(毎秒100メガビット)の12倍に当たる毎秒1・2ギガビット。DVDに収録した2時間分の映像をわずか1分間で送ることができる。 パラボラアンテナさえあれば、高速回線が未整備の離島・山間部や、地震などの大規模災
光を99.9%吸収する「極めて暗黒な素材」 2008年1月17日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (1) Rob Beschizza ライス大学(テキサス州ヒューストン)などの研究チームが1月15日(米国時間)、当たった光を99.9%吸収する極めて「暗黒な」物質を開発したと発表した。 Reutersの記事によると、カーボンナノチューブで作られたこの特殊な繊維は、一般に「黒」と認識される色よりも約30倍暗いという[複数のカーボンナノチューブがブラシのような形で構造化されており、「ブレード」間の小さなギャップに光が捉えられる仕組みという。表面も、反射率を抑えるよう、加工されている。論文は『Nano Letters』に掲載される]。 Photo:Reuters。 ワイアードの別記事から引用 ライス大学の研究者Rulickel Ajayan氏は、この物質は反射率が0.045%
ステルス戦闘機の姿を捉えるレーダー・システム、SAAB社が開発 2007年12月12日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (1) Noah Shachtman 『F-22』のような米国のジェット戦闘機が、敵国の防空システムに勝っている最大のポイントの1つは、その姿がレーダー上ではほとんど確認できないことだ。 航空機メーカーの米Lockheed Martin社は、こうしたステルス機能を持つ飛行機について、「レーダーに検知される部分はマルハナバチほどの大きさしかない」と形容している。 だが、Bill Sweetman氏の報告によれば、スウェーデンのSvenska Aeroplan AB(SAAB)社に所属する軍事技術研究チームが、このメリットをなくす方法を見つけたかもしれない。 この手法は『連結型開口合成レーダー』(Associative Aperture Synthesi
【ニューヨーク=宮本岳則】米国株相場が調整色を強めている。ダウ工業株30種平均の前週の週間下落率は6.9%に達し、リーマン・ショック直後の2008年10月以来、10年ぶりの下落率となった。株価が下…続き[NEW] NY株、週間で6.9%安 10年ぶりの下落率に 世界市場の動揺続く リスク回避で円買いも [有料会員限定]
「永久寿命の電球」、英企業が開発 2007年7月 5日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) Charlie Sorrel 2007年07月05日 「白熱電球には、製造段階で寿命が設定されている」という陰謀説は、長年にわたって語り継がれてきた。この説の続きは、もし永久寿命の電球が発明されたなら、電球業界は最後の1個を売り払って事業から撤退するだろう、というものだ。 環境への関心が高まったおかげで、寿命の長い電球は今や現実となった。 英Ceravision社が開発した『Continuum 2.4』は、理論上永遠の寿命を持つ。マイクロ波を放出する部分が、「電球」の中の気体を物理的な接触なしに活性化させ、50%のエネルギー効率を達成する。 これに対し、蛍光灯のエネルギー効率は15%で、白熱電球のエネルギー効率はわずか5%だ。 ほぼ点光源のライトであるContinuum 2
日射に含まれる熱線(赤外線)エネルギーの50%以上を反射させるので冷房負荷軽減に有効。 可視光透過率が80%以上で採光や眺望を妨げず窓ガラスとして利用可能。 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)エレクトロニクス研究部門【研究部門長 和田 敏美】機能性酸化物グループ【研究グループ長 阪東 寛】 外岡 和彦 主任研究員、菊地 直人 研究員は、可視光を透過させ熱線(赤外線)を反射する日射熱反射ガラスを開発した(図1)。 このガラスは、日射による採光を確保しつつ熱作用の強い近赤外線を効果的に反射できるので、ビル、家屋、車両などの窓ガラスとして利用することにより省エネに寄与することが期待される(図2)。 スパッタリング法を用いてガラス基板上に酸化チタンと酸化ケイ素を主原料とする積層構造を形成し、各層の厚さをナノメートル・オーダーに制御することにより波長選択性
竹中工務店など、騒音を音で低減する「アクティブ騒音低減システム」を商品化 竹中工務店とアイ・エヌ・シー・エンジニアリング、エフ・ピー・エス、特許機器の4社は共同で、騒音を音で低減する「アクティブ騒音低減システム」を商品化した。 「アクティブ騒音低減システム」は、騒音から発生する音波に逆位相の人工音波を重ね合わせて騒音を低減する技術。センサーマイクロホン、制御回路、制御音源スピーカーで構成する。センサーマイクロホンで集音した騒音源からの音波をリアルタイムで信号処理して最適な人工音を作り出し、制御スピーカーから放射して騒音を低減する。 工場等で使用するクーリングタワー、発電機、トランスなど、位置が固定している装置等から発生する500Hz以下の騒音の減音に効果があるという。自動車、鉄道、建設機械など位置が固定できないものから発生する騒音は減音の対象とはしていない。100Hz以下の低周波音に
この記事は、テキストと動画の組み合わせで多角的にお届けします。動画は、コバードの小林社長へのインタビューや機械の動きなどを収録した約8分間の「スペシャル番組」です。テキスト記事と併せて、ぜひ動画をご覧ください。 ※動画再生をクリックしてもご覧になれない方、またはOSがMACの方はこちらから (システム条件がWindows XP Service Pack 2 or Vista以降で、Quicktime7.2が必要です。MACの方は、Mac OS X v10.3.9とv10.4.9以降。必要に応じてインストールをお願いします。 Quicktime:windows/Mac) また、Windows VistaのInternet Explorer7でご覧になれない方は「スタート」⇒「コントロールパネル」⇒「プログラム」⇒「規定のプログラム」⇒「プログラムのアクセスとコンピュータの規定の設定」⇒「カス
私の場合、九時間以上の国際線フライトに年に二十回くらい乗る。その機内での時間の使い方に、最近、私なりの小さなブレークスルーが生まれた。ふとしたことがきっかけで発見したのだが、機内は、講演を聞くのにじつに適した場所なのである。座席はあたかも講演会場のように窮屈だし、適度に暗い。途中で離席する自由がないからこそ逆にゆっくり話が聞ける。集中しても読書や映画鑑賞と違い目が疲れない。気がつくと一時間半とか二時間が経過し、退屈な機内の残り時間がどんどん減っていくのは快感でもある。 この発見以来、「小林秀雄講演」全六巻、「司馬遼太郎が語る」全八集、「三島由紀夫 学生との対話」(いずれも新潮社)を買って「iPod」に収め、ここ数回の日米往復ですべて聞いてしまった。日本出張を控え、さて次は何を聞こうかと思い、脳科学者・茂木健一郎がそのブログ「クオリア日記」に講演や対談の音声ファイルをこまめにアップしている
セメントが金属に変身──電気を通さない絶縁体であるはずのセメントを、黒鉛の2倍以上という高い電気伝導を示す金属状態に変える“現代版錬金術”に成功したと、東京工業大学、大阪府立大学、理化学研究所、高輝度光科学研究センターが発表した。 テレビなどに使われる液晶ディスプレイには、透明かつ電気を通す「透明金属」が使われているが、材料として使われているインジウムは液晶生産量の拡大から将来の不足が心配されている。研究グループは「ナノ構造を利用し、身の回りにあるごくありふれた元素を使って透明金属を実現できる有望な道筋を与えた」としている。 成功したのは、東工大フロンティア創造共同研究センターの細野秀雄教授、大阪府大の久保田佳基准教授、理研の高田昌樹主任研究員らの共同グループ。成果は米国化学会発行の科学雑誌「Nano Letters」に掲載される。 セメントの構成成分として使われている、石灰とアルミナで構
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