米カリフォルニア州ロサンゼルスで5月29日から6月1日の日程で書籍業界のコンベンション「BookExpo America」が開催された。出展数は2,000を超え、3万7,000人以上の参加者が集まったが、会場内は明るい話題ばかりではなかった。米国の書籍業界はここ数年横ばいが続いており、今後下落へと向かう可能性が懸念されている。そこで音楽や映画と同様、ネットを利用した新たなビジネスモデルに、どのように転換していくかが今年のBookExpoの大きなテーマの1つとなった。 米国で今デジタル書籍というと、昨年11月に発売されたAmazon.comの電子ブックリーダー「Kindle」である。6月2日時点でAmazon.comのカスタマーレビュー数が2,870件と、とにかく話題性という点ではケチのつけようがない。その割に、所有している人や実際に使用している人をあまり見かけないのだ……。Amazon.c