歯止めのかからない少子高齢化により、日本の労働力不足は深刻化している。なかでも人手の足りていない地方では、老舗企業も「生き残り」をかけて、外国人労働者をますます受け入れるようになっているという。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が取材した。 地方で深刻な労働力不足 4年前、「ひざつき製菓」は初めて外国人を雇用した。 東京都のさらに北、山岳地域の栃木県に位置する同社は、1923年よりせんべいやおかきなどの米菓製造を続けている。創業当時は「帝国煎餅」を名乗っていた。 現在、三代目社長の膝附武男は、父や祖父が経験することのなかった自社存続の危機に直面している。ひざつき製菓は、日本人の従業員を充分に確保できていないのだ。 何世紀にもわたって、ほとんど移民の受け入れをしてこなかった日本だが、人口の縮小と急速な高齢化のために、外国人労働者の入国と永住の可能性を認めざるを得なくなってきている。そのほとんどは