近年、「死刑になりたい」という動機で引き起こされた事件が連鎖反応的に発生している。2021年10月の「京王線刺傷事件」、同11月の九州新幹線車内で起きた放火未遂がその例だ。翌22年1月に東京・代々木で起きた焼き肉店立てこもり事件も、犯人が「死刑にしてくれ」と供述していた。 【写真】この記事の写真を見る(2枚) ここでは、各界の研究者や事件にかかわる人々へのインタビューによって、「死刑になるため」に凶悪犯罪を実行する犯人たちの“真の姿”に迫ったインベカヲリ★氏の著書 『「死刑になりたくて、他人を殺しました」 無差別殺傷犯の論理』 から一部を抜粋。加害者家族をサポートするNPO法人、World open Heartの理事長・阿部恭子氏が明かした加害者家族の実情を紹介する。(全2回の1回目/ 2回目を読む ) ◆◆◆ 世間の非難を一身に浴びる“加害者家族”をサポート 事件の容疑者が逮捕されると、