価格帯別ヘッドフォンレビュー エントリー&ミドルレンジ編
1万円以下で買えるコスパに優れたヘッドフォンはこれだ!
2012年08月08日 12時00分更新
外出先でも高音質に音楽を聞くための製品として、第1回は携帯音楽プレイヤーの音質(関連記事)、第2回はスマートフォンの音質を向上させるためのポータブルヘッドフォンを検証してきた(関連記事)。今回と次回は、ヘッドフォンの買い換えを考えているすべてのユーザーに向けて、もっとも身近な音質アップの手段として外出先で音楽を聞くためのインナーイヤー型ヘッドフォンの音質レビューをお届けする。
ここ数年来のインナーイヤー型ヘッドフォンの傾向として、1万円クラスの製品にバランスド・アーマチュア型の製品が登場したことをきっかけに、クオリティーが大きく引き上げられ、1万円前後のクラスが高音質ヘッドフォンの激戦区となっている。
さらに、この1年でますます低価格化が進行しており、現在ではソニーの「XBA-1SL」を機に、店頭価格で5000円を切る製品にもバランスド・アーマチュア型を採用した製品が登場し出した。
一方、高価格帯に目を向けると1万円前後のミドルクラスは耳の肥えたユーザーにとっての激戦区となっており、各社は魅力的な製品を続々と投入。2万円クラスはバランスド・アーマチュア2基搭載といったように、価格はまずまずで音質を向上させた製品も増えている。また、各社のフラッグシップは4万円前後の製品までラインナップが拡大した。
今回はこうした市場背景を踏まえて、店頭価格5000円以下、1万円以下、2万円以下、さらに携帯ヘッドフォンならではの機能性重視の製品としてノイズキャンセリングタイプという、4つのカテゴリーから人気の製品をピックアップ。同一条件で音質比較を行なった。
ヘッドフォンの音質検証は前々回の携帯プレイヤーの音質検証の延長線上で行なっているため、携帯音楽プレイヤーから代表的な製品として、アップルの「iPod touch」とソニーの「ウォークマンA」という、音傾向の異なる2製品をリファレンスとしている。両者の音傾向としてiPod touchはiPhoneにも通じた傾向のクセのない音に対して、ウォークマンAはダイナミックでパワフルな低音が出る。ソニー製品の音リファレンスとして考えてほしい。
リファレンス曲も前回までのテストと共通だ。iTunes Music Storeで購入者した楽曲(ビットレートは約270kbps)で、低音を効かせたダンス系ミュージックとしてアニメ「アクセル・ワールド」主題歌の「Chase the world」(May'n)、ロックとボーカル曲としてアニメ「人類は衰退しました」の主題歌「リアルワールド」(nano.EIPE)、インストゥメンタル曲としてゲームソフト「ペルソナ4」のサントラより「無想曲」(アトラスサウンドチーム)の3曲を用意した。
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