「FV24」 |
昨年登場した、わずか17cm×17cmという最小サイズのFlexATXマザーボード「FE22」により脚光を浴びたShuttle。そんなShuttleからFE22の後継製品「FV24」がアキバに現れた。すでに3月の段階でFE22が製造中止となっていたこともあり、人気製品の後継機種として前評判の非常に高かったマザーボードだ。
マザーボード上に“詰め込まれた”各種コントローラ |
そんなFV24は、FE22を上回る、恐るべきスペックをそのサイズに積めこんでいる。まずチップセットにはi810EからVIAのPL133(VT8604+VT82C686B)に変更されており、PL133の内蔵ビデオ機能(S3“ProSavege”のサブセット版)へ、IDEはUltra ATA/66対応からUltra ATA/100対応へとアップグレードした。また、2本のDIMMスロットで最大1GBのSDRAMを搭載可能(FE22は512MB)になっている。FE22のシステムにLinuxをインストールしていた人にとっては安定面などから歓迎できないアップグレードかもしれないが、多くのWindowsユーザーにとってはうれしい変更と言えるだろう。
圧巻のバックパネル部(左)。なお、FE22で付属していなかったバックパネルだが、今回はちゃんと同梱している(右)。ちなみにテレビ出力機能だが、コムサテライト3号店によると「BIOS画面をテレビに出力できた」とのこと |
さらにオンボードでは10/100Base-TXに対応するRealtek製ネットワークコントローラ“RTL8139C”、Lucent製IEEE1394コントローラ“FW325”、VIA製のAC'97準拠サウンドコーデック“VT1611A”、そしてChrontel製ビデオエンコーダ“CH7006C”を搭載。バックパネル部にはPS/2×2とUSB×2、シリアル×1、パラレル×1のほかに、RJ45×1、IEEE1394×2、D-Sub15ピン×1、Sビデオ×1、RCAコンポジット×1、ライン×1の各出力、そしてライン入力端子を備えており、実に壮観だ。FE22を上回る機能追加によりサイズは横幅が少し大きくなり19(W)×17(D)cmと若干大きくなってしまったのは残念だが、それでも極小サイズなのには変わりない。PCIバスも従来製品同様1本用意されており、カードによる拡張も可能だ。
なお、FE22とFE24の主な仕様差は以下のとおり。
FE22 | FV24 | |
---|---|---|
チップセット | Intel i810E | VIA PL133 |
ビデオ機能 | 内蔵 | 内蔵(ProSavege) |
IDE | Ultra ATA/66対応 | Ultra ATA/100対応 |
DIMMスロット | 2本(最大512MB) | 2本(最大1GB) |
ネットワーク機能 | 10/100Base-TX | 10/100Base-TX |
IEEE1394 | なし | 2ポート(S400対応) |
テレビ出力 | なし | S/コンポジット |
サウンド機能 | AC'97コーデック | AC'97コーデック |
PCIスロット | 1本 | 1本 |
小さなマザーボードの宿命だが、大きなCPUクーラーは装着できない。高クロックのPentiumIIIを使用する際には要注意 |
CPUにはSocket370に対応するPentiumIII/Celeronを搭載可能で、FSBは66/100/133MHzに対応している。マニュアルにはCyrixIIIに対応する旨が書かれているが、Samuel2コアのC3に対応するかどうかは不明だ。VIAのウェブサイトにあるC3対応マザーボードリストにはFV24と同じPL133チップセットを搭載するShuttle MV16が掲載されているので対応している可能性は高いが、断定はできない。
なお、CPUクロックだが、FSB 133MHz版PentiumIII搭載時にはBIOSから最大150MHzまで設定が可能となっている。
価格は機能の分だけ高めになっているようで、実売価格は1万7280円~1万9800円。FE22と同様、小さな箱に入れてみたい欲求がムラムラと湧き上がってくる個性的なマザーボードと言えるだろう。
1日現在の価格情報
価格 | ショップ |
---|---|
\17,280 | ZOA 秋葉原本店 |
\17,980 | コムサテライト1号店 コムサテライト3号店 |
\18,800 | OVERTOP コムサテライト2号店 |
\18,999 | TSUKUMO eX. |
\19,800 | 高速電脳 |