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2024-12-17

穴と私

もう10年は前になるだろう。

修学旅行を控えた高校生の私は、自宅のトイレタンポンと対峙していた。

タンポンである

旅行生理が重なりそうだと母親相談したところ、用意してくれたのである

本番の前に練習してみるとトイレに行ったまではよかった。

説明を読んでタンポンを取り出し、当てがったところまでもよかった。

当時まだ生娘であった私は、タンポンを入れる穴の知識はありながらも、自分身体の一部として実感したことはなかったのである

ここに、ここに穴があるはず。

タンポンの先で股間を探り心持ち強く押してみるものの、なんだか痛いし、怖いし、本当にここに穴があるのか?

おそるおそる指先で触れてみるものの、それらしきものを見つけられない。

生理があるのだから存在はしているはずなのに、何故ないのだ!

焦りと羞恥心でひたすら顔が熱かったことを覚えている。

結局、場所がわからいから教えてくれ、なんて母親に言うこともできない私は、とぼとぼとリビングに戻り、

入らなかったわ、とだけ報告したのだった。

ありがたいことに母も特にその話題を続けず、私のタンポン初体験は終わった。

そうして月日が流れ、初めての彼氏ができた私。

ところが彼氏も女体について無知であり、穴を見つけられなかった。

仕方なく私は恥ずかしながらも、とある夜に鏡をのぞいて、穴と対峙したのであった。

よかった。私に穴はあった。

こんなことを思い出したのは、たった今私が初めてタンポンの挿入に成功たからだ。

穴の存在を知った今ではタンポンなど恐るるに足らず。

最初違和感こそあったものの、かなりスムーズに装着できたし、もうほぼ違和感はない。

これから漏れを気にしなくていい夜に期待して、眠りにつくことにする。

  • アナルスティックのように、柔らかな素材で柔軟性があり、細くて、滑らかな形状で、 ローションをつければ挿入もスムーズにできる道具が10年前にあれば・・・

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