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2017-12-20

初めて本を読み続けることに恐怖を覚えた読書体験

今は全然だけど、中学生くらいまでは読書少女だった。

本が大好きでいつも本を読みながら学校から帰っていたし、結構な厚みのある本もよく読んでいた。

たくさん本を読んでいたが、たった一つだけ「このままこの本を読み続けていたら大変なことになる」という恐怖感とともに読んだ本がある。

それがミヒャエル・エンデ「果てしない物語」だ。

聖書か!というほどの厚みがあり、二段組みで文字はびっしり

確か両親が姉にプレゼントした本だったと思うが、読書嫌いの姉はその本を全く読まず本棚放置していた。

それをたまたま私が見つけ、軽い気持ちで読んだのだった。

黙々と10分の1くらい読んだところで、一旦読むのをやめた。

このままこの本を読み進めることに例えようのない恐怖感を感じたのだ。

正直なんでそんなことを思うのかわからなかったし、恐怖感の正体もわからなかった。

このまま本の世界から戻れなくなってしまうという恐怖感。

何か違う世界に引き込まれしまうような恐怖感。

本の表紙さえ目に入るのが怖い気がして、見えないところに隠した。

でも、その本には引力があった。

時間放っておいても、そのうち続きが読みたくて仕方がなくなり、またその本を手にとってしまう。

そして続きを読む。また恐怖感が抑えきれなくなり、読むのをやめて隠す。

しばらくするとまた本が私を呼んでいる気がして、続きを読み始める。

そんなことを繰り返しながら4分の3くらいまで読んだところで、いよいよ

「もうこの本を読むのはやめよう。これ以上は危険だ」と思った。

本を裏向きにして本棚に隠し、目に入らないようにした。

そのまま数日を過ごした。

でも

やっぱり

気になってしまうのだ。

好奇心が恐怖心を超えたときに私はまたその本を手にとった。

そして恐怖感とともにその本を読み終えた。

多分読み終えるのに1ヶ月以上かかったのではないだろうか。

結局恐怖心の正体がなんなのかはわからなかったし、読み終えても何も悪いことはなかった。

後にも先にも、あんな恐怖に満ちた読書体験をしたのはあの時だけだった。

今朝急にこのことを思い出したので書いてみた。

同じような読書体験をした人がいたら、その人の話をきいてみたくて。

  • (エンデとは趣が異なることを承知の上で書く) 中学生の頃に買って読んだク・リトル・リトル神話集(ドラキュラ叢書)が怖かった。「永劫より」とか良くできた話で怖い。 読んだあ...

  • anond:20171220080242

    • 例えば、おかしくもないのにくすくす笑ったり、自己満足的・自己陶酔的な笑いをすることがあります。また、高慢な態度、しかめ顔、わざとらしい態度、悪ふざけなども特徴的な症状...

  • まさに物語の中のバスチアンと同じ状態ですね 私はアラフォー独身で子供に読ませる当てもないけれど、今でもあの本は持っています

  • 収容所群島かな

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  • 「リング」シリーズ、読んで本当に怖いのはループでした。 https://anond.hatelabo.jp/20171220154744

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  • この話言わんとすることとは性質を異にするけれども 思春期に「近代科学を超えて」(講談社学術文庫) を読んでいたときは 読んでいるそばから自分の世界観がグングン変わっていくの...

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  • もしかしてだけど、「王」の話?読むの怖かったのって。   読書オススメサイトでこの本の抜粋があって、 そこで挙げられてた 『自分の空想の中で王になると、現実から乖離してく』 ...

  • 安吾の桜の森の満開の下でこれになった。あれ読むと背中がぴくぴくしてくるんだよなあ。

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