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2017-08-05

人工妊娠中絶を受けた話

妊娠7週で中絶手術を受けた。

初期なので麻酔をかけて数分でおわり。特に痛くはなかった(前日の処置子宮口にラミナリアという線香状の海藻を突っ込むのだがそれはちょっと痛かった)。

数ヶ月たってやっと体験を思い出にできそうなのでまとめてみたい。

■手術当日までに必要な通院と費用

かかりつけの産婦人科妊娠の確定診断を受けて、中絶希望する旨を伝えるとその場で最短の日程(翌週末)の予約をとってくれた。週二回で一日四名だかなんだか枠の決まっている手術日は、半月先までほとんど埋まっていて、妊娠週数が増すと人工妊娠中絶費用身体的な負担も増える形式の手術になってしまうので、自分は最短の日程で予約を入れた。

かかりつけの病院HP中絶費用を明示していて、初期の場合の手術費用は22万円だった。妊娠の確定診断の際に中絶手術の希望を伝えたので、手術前の血液検査もしてこの日の支払いは1万円だった。

産婦人科医は(どこもそうなのかもしれないけど)「中絶を選ぶのも女性の権利」という態度を一貫していて、中絶を選ぶことに葛藤があるのかないのかはカウンセラー(その病院では中絶手術を受けるのにカウンセリング受診必須だった)が確認するらしかった。

妊娠確定の診断とカウンセリングと手術前日の処置と手術と、二週間で合計4回通院した。

幸い職場遅刻・早退・休みがとりやすかったのだが、つわりの症状がひどくて直属の上司にばれてしまうのが嫌だったのと、中絶というネガティブ選択について個人的見解を持ち込まなさそうな上司だったので正直に話した。しかしそれでもそんなに休むのかという印象を与えた感は否めない。

■なぜ妊娠たか

そもそもなんで妊娠してしまたかコンドームを使った避妊が嫌で(擦れて痛かったりする)排卵日と予想される前後以外は使っていなかったからだ。排卵付近コンドームを使ってはいたが、その他受精や着床を防ぐ物理的な手段は講じていなかった。

周期を読んで避けるというのは試したことがあって、効果のある避妊方法に思えた。そんなやり方を続けているうちに、周期的にアウトかも知れない日に膣内で射精してしまった。アフターピルの処方もうけなかった(たぶん仕事が忙しくて忘れていた)。

それとパートナー性器が大きくて普通サイズコンドームがキツそうだった。大きいサイズのものを私が探せばよかったのだが、さぼってしまった(ちなみに後日聞いたところによると、本人は自分が大きいサイズを使うべきと気づいていなかったらしい)。使用は最低限にして負担を減らしたいと私が思っていた。

私の考えは、特定パートナーしかセックスしないのであれば性感染症の予防(コンドーム使用)には注意を払わなくていいというものだ。昔は低用量ピルを使っていたが、体質的NGになってしまいこの数年は選択肢に入れられなかった。殺精子剤を使っていたこともあったが、かゆいのと発がん性があるらしいという情報が怖くてあまり積極的に手を出せなかった。IUDリング)は形態気持ちわるいのと、一度相談した産婦人科医が「避妊成功率は8割」と言っていたのでそんなに低いのなら避妊効果がないようなもんだと入れていなかった(今回婦人科でもらった資料によれば実際はもっと高かった。この時冊子とか公式数字の載った資料をもらわなかったことが悔やまれる。)

■なぜ中絶を選んだか

積極的避妊手段を取り入れていなかったのは、身近に中絶手術をしたことのある人がいたことも影響していると思う。失敗したら中絶してもいいのだ、と考えていた。中絶したことのある友人はひとつ体験として消化しているように見えた。今回中絶するかどうか悩んでいた時に意見を聞いてみたが、罪悪感は不要から子供のためとか言わないで自分の好きにしなと教えてくれた。

そもそも妊娠したくてもできないという場合も少なくないだろうし、昔そういう経験があったので(といっても半年ほどだが)、危機感もうすかったかもしれない。万が一避妊に失敗したら産むか産まないか考えよう、と思っていた。セックスした相手のことを大事にしたいと思っていたので、彼が出産を望むかどうかの意見考慮しようと思っていた。

妊娠が確定したので、彼と話し合い、彼が望まないとわかったので、それならばおろそうと決めた。自分一人でやっていくには経済的に苦しかった(といっても私は中小企業会社員なので、生活の水準を下げて子育てすることだけを自分時間の全てとすればやっていけるのかもしれない)。彼は、もし彼の意見を聞いてそれでも私が産むというのであれば、経済的にも物理的にもサポートするといった。しかしそれは自分の望むものではないと話すので、私は彼にそんな思いで支えてもらうのも、彼と絶縁して子供を産むのも嫌だと思った。

そうして「今回の妊娠は」なかったことにしようと、中絶をすることに決めた。

■手術当日の流れ

朝9時に病院に行った。手術は13時頃らしかったが後ろにずれる場合もあると言っていた。出産管理入院の方と同じフロアの個室を用意されていた。

彼は手術の日は一緒にいるといって病院には来ていたが、特に何を話すでもなくぼーっと座っていた。私は下着をはずし病院着に着替えてベッドに座ったり寝転がったりしていたが、一度彼が横に来て、何をしたらいいかからない、点滴の管にぶつかりそうで怖いというので、むかついて蹴飛ばしてその後は同じ空間にいたが接触していなかった。

途中看護師がやってきて、彼に席を外してもらい話をするといい(中絶を強いられているのではないかという確認だと思う)、今回なぜ中絶を選ぶのか質問された。産んで欲しくないという彼の意見尊重したいので、と答えた。今後交際を続けるのか、避妊方法は考えているのか、決して責めるような口調ではなく質問され、子宮内に装着する避妊器具ミレーナを勧められた(今はそれを利用している)。

中絶してみてどうだったか

手術は冒頭にも書いたが身体的に大きな負担は感じなかった(前日夜から絶食麻酔から覚め落ち着いた午後3時ころまで水分も口にできなかったのはつらかったが)。

でも手術台に上るのはつらかった。これでお腹中の人と別れると思うと悲しかった。悲しくて、麻酔をかけられながら大泣きしてしまった。看護師は、つらいよねといって手を握ってくれて、自分で決めたことなのにつらいとか思っていいのかと思うとすごく心が救われた。

麻酔科医は私が泣いていることに特にコメントはなく、私の目を見て麻酔のかかっていくとき感覚麻酔にかかっている時間、目が覚めるとき感覚について説明をした。麻酔が入っていくときには針の先に痺れる感覚があるらしく、先ほどとは別の看護師が皮膚をもんでくれていた。手術は婦人科医師麻酔科医師看護師2名の体制だった。

麻酔から覚めるとやっぱり嗚咽が止まらず、ベッドに乗せられて個室に戻った時にはすっかり過換気になっていた。看護師にビニル袋をもらい、彼には会いたくない旨看護師から伝えてもらい、夕方退院した。

産褥シート(夜用ナプキンもっと大きいやつ)をあてがわれていたのでどれだけ出血するか不安だったが、普段生理出血が多いのもあり、大した量には感じなかった。

その後いろいろ思い出しては悲しくなる期間を経て、4ヶ月たった今は、思い出しても泣かないようになった。過換気になったのは手術の日だけだった。最初毎日通勤電車で思い出して泣いていた。数日に一回、彼を責めるようなLINEを送っていた。一人でお酒を飲んでたバーでさめざめ泣いてしまったこともある。

今は彼と結婚することにして(いつとはまだ決まっていないのだけど)また子供を作りましょうという話をしてあるので、心が落ち着いているのだなと感じる。あの日私の内側から取り去られてしまった人の魂が、もう一回来てくれるといいなと思っている。

  • 昔、拝金主義・消費主義の申し子みたいな女の子(ギャル)が、貧乏な彼氏との間に子供が出来て、出産・結婚したら確実に貧困生活に陥るって状況になった。 そんであれだけカネとバ...

    • 女の産みたいは性欲たまった男のヤリたいとあんま変わんないと思っている 理性なんて0でその時がきたから本能くすぐられてそういう気分になってるだけ

  • https://anond.hatelabo.jp/20170805221741

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  • あるノンフィクション番組を思い出した。 望まない妊娠をした若い子が、赤ちゃんを特別養子縁組することを選んで、出産するまでNPOのシェルターで過ごした日を追った話。 彼女はまだ...

    • 仮に子供を引き取ったとして、しかし実際の子育ての大変さに嫌気がさし、出産直後の輝きは一時的な感情であったことに気づく。。。 藤子不二雄の「じじぬき」を思い出す http://www.mlex...

  • 最初から最後までポエマーの自己憐憫で溢れており、最後は魂がどうのこうのだと。 そんなスピリチュアルなこと書いてないで、次からどうやって確実な避妊を行おうと考えているのか...

  • 会えるといいね。

  • 殺された子供のことなどまったく眼中にないところにビビる。 https://anond.hatelabo.jp/20170805221741

  • https://anond.hatelabo.jp/20170805221741 中絶は生まれた命を葬るものであるから、という理由での反対論がある。 それは殺人である、と。 では、避妊、即ち、卵子と精子を意図的に合体させない...

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  • なんで、いちいち他人に説教しようと思うんだろう? https://anond.hatelabo.jp/20170805221741 ブコメもそういうのがすごく多い。 自分は、友達なら場合によってはそう思う時もあるかも知れな...

  • 要約すると、 歩く殺人現場と化したババアが、 「子供を殺したけれど、ゴムすると膣が痛いからしゃーないw」 と長文で書いてるだけです。

  • >あの日私の内側から取り去られてしまった人の魂が、もう一回来てくれるといいなと思っている。 っかぁ〜しゃらくせ〜 たとえそんな事がまじであったらあんた相当憎まれてるぞ

  • https://anond.hatelabo.jp/20170805221741 気持ち悪すぎる。 非モテを拗らせて女性観が歪みまくっているのでは。 ADHDみたいな感じもする。

  • なぜこんなウソ日記を書くのか、パートナーの性器が大きくて普通のサイズのコンドームがキツそうだったと書きたかっただけではないかと産婦人科医としては思う。

    • 自分は素人なので分からなかったのですが、ウソ日記だと判断できる点ってどのあたりなんでしょうか。

    • ラミナリアという線香状の海藻 初期の場合の手術費用は22万円 カウンセリングの受診が必須 妊娠確定の診断とカウンセリングと手術前日の処置と手術と、二週間で合計4回通院 殺...

    • 普通サイズがきつい程度なら経験上2割くらいはいるからあえて書き立てるものでもないのでは? XLがきついならわかるけど

  • https://anond.hatelabo.jp/20170805221741 ホットエントリーに入っていた上記を読んだ。 自分の体験と違った部分と、その数年後に結婚し出産して分かったことを書く。 ・中絶の費用と手続き 自...

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