3年前に前に仲のいい女友達に飲みの席で告白された。その時僕には彼女が居たので断ってしまった。女友達は純文学とかインディー音楽とかがすきないわゆるサブカル女子。頭の回転が速くてすごく話が面白い。共通の友人が多かったので、彼女と別れた後もよく一緒に遊んでいた。
女友達はずっと彼氏がいなくて、恋愛そのものがすこし苦手なようだった。女友達を好きになる男はそこそこいたが、なぜだかずっと頑なに一人だった。僕は超超超自意識過剰と知りながら、僕のことをもしかしたらまだ好きなのか?とか思ってしまう時があった(よく僕だけにお土産をくれたり、二人で遊ぼうと誘われる時もあり、増田の⚪︎⚪︎は素敵だと思うと褒めてくれたり、夜中電話がかかってきたり)。でも僕に対して異性として扱ってくれる瞬間はなく、あの告白はなかったような感じになっていた。本当に友達と接するようなやりとりが続いていた。僕は彼女のただの良き友達なのか?いや、でもどうなんだ?という疑念はずっと心の底で付いて回った。
ただ僕はやっぱり女友達のことは友達としか見れなかった。彼女といるときは最高に楽しいが、それは男友達と一緒にいる時と同じ感情で、下世話な話だが女友達を抱いたりするのは無理だと感じていた。
僕は1度彼女の告白を断っているし、彼女もそこに関しては居心地の悪さを感じているようで、よく一緒には遊んだがお互い恋愛の話はなぜだかタブーの雰囲気があった。彼女と性的に接触したことは唯の一度もない。
仕事が忙しく、めっきり最近遊んでなかったが、昨夜久々に今日友達たちとのんでいたら、女友達に彼氏が出来たという。つい最近出来立てほやほやだとのこと。みんなも僕もめでたいと心から祝福した。デレデレと顔を溶かし、彼氏との馴れ初めを話す女友達は本当に幸せそう。と思うのと同時に、心の枷が取れたような気もなぜかしていた。女友達と遊ぶ時のちょっとだけ気を遣う感じや、どちらかが核心的なことを突かないようふざけあっていたあの感じをもうしなくていいと思うと、なぜだかホッとするし、清々しい気もしている。
自意識過剰を承知でいうが、今までを振り返って、僕が告白を断った後も女友達は僕のことを好いてくれていたのかもしれない、と思った。僕自身も、チンピクこそないものの、長い時間一緒にいて彼女をとても素敵だと思う穏やかな気持ちは、愛にも似た恋だったのかなとも思うし、自分のチキンぶりにゾッとする。ただ、彼女があまりに幸せそうで、迎えに来た新しい彼氏も本当にいい奴そうで、心から幸せにな、僕も頑張るよ、と思った。