アプリケーション性能管理ツールなどを開発/販売する米AppDynamicsは現地時間2010年9月1日、企業のアプリケーション仮想化に関する調査結果を発表した。それによると、大半の企業がミッションクリティカルな基幹系アプリケーションを仮想化環境には移行していない。ほとんどの企業が「基幹系アプリケーションの仮想化が成功する」という、より多くの確証を得たいと考えている。

 重要度が低いアプリケーションおよびシステムを仮想化環境へ移行済みの企業は83%に上る。これに対し、基幹系アプリケーションまでを仮想化環境に移行済みとする企業は14%にとどまった。

 基幹系アプリケーションの仮想化を阻む主な要素として、回答企業は「人材の問題」「設計の懸念」「パフォーマンスの懸念」を挙げる。52%の企業では、アプリケーション所有者が最重要アプリケーションの仮想化プロジェクトに反対したという。また、49%の企業はアプリケーションの設計が仮想化に対応していないことを案じ、45%は仮想化環境に移行することでパフォーマンスが落ちることを恐れている。

 しかし仮想化の成果を認識する企業は多い。59%が仮想化によりサーバー統合と電力および冷却コストの削減が実現できるとの考えに強く賛成している。仮想化環境なら、フェイルオーバー/災害復旧機能が高まるとの意見に強く同意する企業は49%、ビジネスに対するITの迅速な対応が向上するとの意見に強く同意する企業は41%だった。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]