NECは2017年10月13日から、システムやネットワークの稼働履歴などのログをAI(人工知能)技術を使って分析するソフトを販売する。システム障害の発生時に、過去に起きた障害と比較して類似の障害を示す。障害発生時に原因や対策を突き止めるのに役に立つ。障害検知から対処方法を特定するまでの時間を最大で8割減らせるという。

 販売するソフトの名称は「NEC Advanced Analytics - ログパターン分析」。同社のAI技術群である「NEC the WISE」の一部で、北米研究所が新たに開発した技術を搭載する

利用イメージ
利用イメージ
出所:NEC
[画像のクリックで拡大表示]

 障害が発生すると、過去に起きた障害がソフトの利用画面に複数表示される。「8月28日に起きた障害はマッチ率が96%」といった具合だ。システムの障害対策の担当者は、AIが提示してくれる分析結果を基に対策を特定できる。「人手で過去の障害と比較する手間を無くせる」とNECクラウドプラットフォーム事業部の西川昌利主任はアピールする。

 システムに使われているハードウエア機器の故障時期を予測する機能も搭載する。機器の稼働状況のログをソフトが確認し、部品の型番やロット番号などと比較。故障時期を予測して事前に部品交換などで対処できるようにする。

 価格は250万円(税別)から。分析エンジンのモジュールをソフトとして販売した場合のライセンス価格で、システム構築や保守サポートは別途費用が必要。ソリューションとしての販売目標は、発売から3年間で40億円だ。