<司書記者の旅をする本棚>(12)
図書館司書の資格を持つ東京新聞・谷野哲郎記者がお薦めの場所と本を紹介します
◆飯能ならではの色合い
もし、あなたが何かに少し疲れてしまったときには、この場所を訪れてみると良い。時刻は日没直後がお薦め。遠くからでもわかる明かり、温かな光がじんわりと心に染み入ってくるはずだ。
飯能市立図書館は2013年に市内の別の場所から移転する形で建てられた。館内に入ると、西川材と呼ばれる地元の木材をふんだんに使った内装に目が行く。「東京から見て西の川から運ばれる木材だから西川材。飯能市は7割以上が山林なんです」と館長の紫藤悦子さん(59)が語る。
最大で直径50センチ、高さ10メートルの柱が開放感あふれる空間をつくり出している。特に日没後はライトに照らされた木材がガラス越しに温かな色合いを醸し出す。群青色の空とのコントラストが美しい。この光景は飯能という地域が生んだと知った。
◆県外から一日滞在する人も
利用者は85%が市内で、残りは市外からやってくる。「県外からも訪れて、一日滞在される方もいるんですよ」と紫藤さん。年間19万人以上が来訪するというのもうなずける。
夜の図書...
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