ダウン症の子どもを育てる保護者の団体「トリクマCLUB」による集い「トリクマカフェ」が拠点の名古屋市から全国に広まっている。インターネット上で知り合った仲間の輪が、リアルな交流に発展している。 (藤原啓嗣)
「首が据わった」「家族旅行のことをもっと詳しく教えて」。今月九日、名古屋市昭和区の白金児童館にダウン症の子どもがいる家族十六組が集まった。母親が子どもを抱えてミルクを与えながら育児の情報を交換し、傍らできょうだいが父親と遊ぶ。そんな光景が広がっていた。
中心メンバーで同市緑区の山口郁江さん(38)=写真(左)=は、長女(4つ)がダウン症の合併症で産後すぐに治療が必要に。知識が乏しく、同じ立場の保護者と意見を交換したいと、子育ての様子をインスタグラムに投稿し始めた。「#ダウン症」「#21トリソミー」などで検索した全国の保護者とつながり、二〇二一年に仲間とトリクマCLUBを結成した。
一方、子育てに欠かせない医療機関や保育所、学校の情報は地域差が大きい。就園、就学といった人生の大きな節目を共に考えられる場を設けようと、山口さんは対面の集いを始めた。地元で集いを開きたいという人は増え、山口さんたちは運営のガイドラインを作成。全国二十二カ所で公共施設を借りるなどして集いが催され、東京、千...
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