variance
別表記:バリアンス
「variance」とは・「variance」の意味
「variance」は、差異やばらつきを意味する英単語である。統計学においては、データの散らばり具合を示す指標であり、標準偏差の二乗として表されることが多い。個々のデータが平均値からどれだけ離れているかを示すもので、データのばらつきが大きいほど値が大きくなる。「variance」の発音・読み方
「variance」の発音は、/vé(ə)riəns/である。アクセントは最初の音節に置かれ、第二音節は短く発音される。「variance」の語源・由来
「variance」は、ラテン語の「variare」(変化させる)という動詞から派生した「varius」(異なる)という形容詞に由来する。これが古フランス語を経て英語に入り、「variance」という単語が形成された。「variance」の類語
「variance」の類語には、discrepancy(相違)、divergence(相違)、deviation(偏差)などがある。これらの単語も、差異やばらつきを表す意味で使われることが多い。「variance」を含む用語・関連する用語
「variance(会計)」とは
会計における「variance」は、予算と実際の結果との差異を指す。この差異は、企業の業績や効率性を評価する際に重要な指標となる。「at variance with」とは
「at variance with」は、何かと矛盾している、一致しないという意味の表現である。主に、意見や事実が食い違っている状況を指す。「price variance」とは
「price variance」は、予算価格と実際の価格との差異を指す。この差異は、原材料の価格変動や市場状況の変化などによって生じることがある。「variance」の使い方・例文
1. The variance in test scores among students was quite large.(生徒たちのテストの点数の差異はかなり大きかった。) 2. The manager analyzed the budget variance to identify areas for improvement.(マネージャーは予算の差異を分析して、改善すべき箇所を特定した。) 3. The color variance between the two samples was noticeable.(2つのサンプル間の色の差異は目立った。) 4. The variance in temperature throughout the year affects the growth of crops.(年間を通じた気温の差異が作物の成長に影響を与える。) 5. The project was at variance with the company's long-term goals.(そのプロジェクトは会社の長期目標と矛盾していた。) 6. The price variance of the product was due to fluctuations in the exchange rate.(その製品の価格差異は為替レートの変動が原因だった。) 7. The variance in rainfall affects the water supply in the region.(降水量の差異が地域の水供給に影響を与える。) 8. The committee's decision was at variance with the public opinion.(委員会の決定は世論と矛盾していた。) 9. The variance in the quality of the products led to customer complaints.(製品の品質の差異が顧客の苦情につながった。) 10. The statistical analysis showed a significant variance between the two groups.(統計分析により、2つのグループ間に顕著な差異があることが示された。)分散
分散
Variance
プレーしているゲームにおいて、十分有利な戦いが出来るのであれば、長い目で見れば儲けることが可能である。この事実は、ポーカーであれ、ブラックジャックであれ、クラップスであれ、また有利な戦いが出来る理由が戦術的な技術(吠注:もちろんcard countingもその一つ(^^))、いかさま、霊感(爆)であれなんであれ当てはまるものである。 しかしながら、短期的には、有利な度合いだけきっちり勝つ訳ではなく、それよりも成績が良かったり悪かったりする。 例えば、ポーカーにおける平均時給が、1big bet(ビッグベット)であるとしよう。この場合でも、ある1時間だけを見れば、20ビッグベット分負けることはそんなに珍しいことではない。variance(バリアンス、分散)とは、どの程度実際の勝ち負けの幅が出来るかを表す統計量である。分散が非常に大きければ、有利な賭けだとしても、「一生」という比較的長いレンジで眺めても有利なことが勝ち組に回れることにはつながらない。一方、分散が十分小さければ、ちょっとの間のプレーで自分の実力通りの勝ち(あるいは負け)を得ることが出来る。言い換えれば、分散とは実力通りの結果になるまでの時間の「長さ」を表していると言える。ポーカーで言えば、分散が大きい場合には、少数のハンド数では、長期的なexpectation(期待値)、即ち真の意味での時給を判定することは出来ないということである。
ポーカーではないけれども、簡単な例をあげる。2枚のクォーター(=$0.5)を投入するごとに「必ず」$1がペイアウトされるスロットマシンにおいては、分散は全くない。1回勝負する毎の平均収益は$0.5であり、また回す毎に確実に0.5$の収益がある訳である。これに対し、同じく毎回0.5$を投入するスロットマシンで、普段は単にこれを吸い込むだけだが、1万スピン毎に $10,000のジャックポットを吐き出すマシンも、1回勝負する毎の平均収益は0.5$であり両者は全く同じである。即ち、どちらのマシンで勝負しようとも十分大きなプレー数があれば、実際のプレーにおける収益も0.5$/プレーに近づいていく訳である。しかし、 後者のマシンでは、実際の結果を平均的な収益に近づけるためには、ものすごく大きい数のプレー数が必要な訳であるから、分散も非常に大きいということになる。
分散があることによって、ポーカーの結果も実力を反映したものになることは実はそれほどない。これによって、良いプレーの大切さということが忘れ去られがちになってしまう。ベストプレーヤーが毎回ベストハンドでスタートしたとしても、50%をはるかに下回る勝率しか残せないこともあるのである。熟練のプロが何日も、何週間も特にミスプレーをしなくとも負け続けることだってありえるのである。逆に、下手なプレーはnegative expectation(平均すれば損をする)訳ではあるが、短期間の間ではこの下手なプレーで儲かることだってあるのである。例えば、プレーの判断としては非常にお粗末であったとしても、とんでもなく確率の低いドローを成功するという幸運に恵まれることはいくらでもありえる。しかし分散があることによって、負け組プレーヤーも「「長く」プレーしてれば儲かる」という錯覚に陥るのである。もちろん、実際には分散があることによって、負け組プレーヤーでも「短期間」のプレーでは儲かることもあるのではあるが。。
ポーカーにおいては、ある特定のプレーを高い分散(荒れの大きい)プレーと、低い分散(荒れの小さい)プレーに分類することがある。例えば、ものすごく確率の低いドローで最後までついていくために何ベットか必要ではあるが、ポットが十分大きいのでコールが正解であるような状況を、平均としてとらえれば一応コールすることにより儲かる訳であるが、コールする気になれないほど分散が大きいということになる。このような状況は、典型的なhigh-variance bet(ハイバリアンスベット:リスクの大きいプレー)、即ちうまく行ったときの見返りは大きいが、成功する確率が小さいプレーである。一方、他のプレーヤーのプレースタイルが自分の結果の分散に与える影響も見逃せない。 例えば、同じテーブルのプレーヤーの多数が、cap(キャップ)をしたがり、またどんな2枚のカードでもflop(フロップ)を見に行きたがるmaniac(マニアック)であれば、このテーブルにおいて勝負の結果の分散は高くなる。 逆に、レイズされたときに非常に高い確率でフォルドするような極めてweak(ウイーク)でpassive(パッシブ)なプレーヤーが多ければ、自分の結果の分散は小さくなる。分散(ゲームの荒れ具合)が、ゲームそのものの性質だけでなく、自分と他のプレーヤーのプレースタイルに影響されることは極めて明らかである。
このようにポーカーの中では、"variance"という言葉はあいまいに使われているが、本来は、統計学の分野で正確に数学的な定義がされている用語である。もし、分散と期待値の推定値が与えられれば(そして結果についての分布の仮定があれば)、ある時間プレーした後の自分の儲け額の信頼区間(期待しうる儲け額の幅)を計算することは容易である。もしこのような説明の意味が分かりくければ、統計学についてちょっと勉強してみるのもシリアスポーカープレーヤーに取っては決して無駄なことではない。
ポーカーではないけれども、簡単な例をあげる。2枚のクォーター(=$0.5)を投入するごとに「必ず」$1がペイアウトされるスロットマシンにおいては、分散は全くない。1回勝負する毎の平均収益は$0.5であり、また回す毎に確実に0.5$の収益がある訳である。これに対し、同じく毎回0.5$を投入するスロットマシンで、普段は単にこれを吸い込むだけだが、1万スピン毎に $10,000のジャックポットを吐き出すマシンも、1回勝負する毎の平均収益は0.5$であり両者は全く同じである。即ち、どちらのマシンで勝負しようとも十分大きなプレー数があれば、実際のプレーにおける収益も0.5$/プレーに近づいていく訳である。しかし、 後者のマシンでは、実際の結果を平均的な収益に近づけるためには、ものすごく大きい数のプレー数が必要な訳であるから、分散も非常に大きいということになる。
分散があることによって、ポーカーの結果も実力を反映したものになることは実はそれほどない。これによって、良いプレーの大切さということが忘れ去られがちになってしまう。ベストプレーヤーが毎回ベストハンドでスタートしたとしても、50%をはるかに下回る勝率しか残せないこともあるのである。熟練のプロが何日も、何週間も特にミスプレーをしなくとも負け続けることだってありえるのである。逆に、下手なプレーはnegative expectation(平均すれば損をする)訳ではあるが、短期間の間ではこの下手なプレーで儲かることだってあるのである。例えば、プレーの判断としては非常にお粗末であったとしても、とんでもなく確率の低いドローを成功するという幸運に恵まれることはいくらでもありえる。しかし分散があることによって、負け組プレーヤーも「「長く」プレーしてれば儲かる」という錯覚に陥るのである。もちろん、実際には分散があることによって、負け組プレーヤーでも「短期間」のプレーでは儲かることもあるのではあるが。。
ポーカーにおいては、ある特定のプレーを高い分散(荒れの大きい)プレーと、低い分散(荒れの小さい)プレーに分類することがある。例えば、ものすごく確率の低いドローで最後までついていくために何ベットか必要ではあるが、ポットが十分大きいのでコールが正解であるような状況を、平均としてとらえれば一応コールすることにより儲かる訳であるが、コールする気になれないほど分散が大きいということになる。このような状況は、典型的なhigh-variance bet(ハイバリアンスベット:リスクの大きいプレー)、即ちうまく行ったときの見返りは大きいが、成功する確率が小さいプレーである。一方、他のプレーヤーのプレースタイルが自分の結果の分散に与える影響も見逃せない。 例えば、同じテーブルのプレーヤーの多数が、cap(キャップ)をしたがり、またどんな2枚のカードでもflop(フロップ)を見に行きたがるmaniac(マニアック)であれば、このテーブルにおいて勝負の結果の分散は高くなる。 逆に、レイズされたときに非常に高い確率でフォルドするような極めてweak(ウイーク)でpassive(パッシブ)なプレーヤーが多ければ、自分の結果の分散は小さくなる。分散(ゲームの荒れ具合)が、ゲームそのものの性質だけでなく、自分と他のプレーヤーのプレースタイルに影響されることは極めて明らかである。
このようにポーカーの中では、"variance"という言葉はあいまいに使われているが、本来は、統計学の分野で正確に数学的な定義がされている用語である。もし、分散と期待値の推定値が与えられれば(そして結果についての分布の仮定があれば)、ある時間プレーした後の自分の儲け額の信頼区間(期待しうる儲け額の幅)を計算することは容易である。もしこのような説明の意味が分かりくければ、統計学についてちょっと勉強してみるのもシリアスポーカープレーヤーに取っては決して無駄なことではない。
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